Core Ultra 7 265KFとRTX 5080のゲーム性能をベンチマーク

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BTOパソコンによくある以下の構成で、「ゲーム性能」「クリエイティブ性能」「ライブ配信性能」「消費電力」を比較しました。

  • Core Ultra 7 265KF+RTX 5080
  • Ryzen 7 9800X3D+RTX 5080
  • Ryzen 7 7800X3D+RTX 5080
  • Ryzen 7 9700X+RTX 5080

CPUの違いによるパフォーマンスの差も分かるので、ゲーミングPCの購入や、自作PCの構成を検討している人は参考にしてください。

この記事ではCore Ultra 7 265KFに注目して解説します!

最初に結論を言うと、Core Ultra 7 265KFの性能は「微妙」です。

クリエイティブ系の処理は強いけど、ゲーム時のパフォーマンスがイマイチ。

ゲームするためのCPU選びならRyzen 7 9800X3Dか7800X3Dがおすすめなのですが、特にBTOパソコンは人気があるだけに価格が異常に高いです。

実際のところ、グラフィックボードにRTX 5080を使うと、比較した4つのCPUのどれを使っても普通の人間には体感で性能の違いが分からないレベルで遊べます。

予算やタイミングなどの関係で、どうしても今買いたい!って時に「Core Ultra 7で妥協できるか」の判断材料にしてください。

すぐにゲームのベンチマークが見たい!って人は、このボタンをタップ↓

目次

CPU性能をざっくり比較

赤:優れている

スクロールできます
Ultra 7 265KF9800X3D7800X3D9700X
世代
(アーキテクチャ)
シリーズ2Zen 5Zen 4Zen 5
対応ソケットLGA1851AM5AM5AM5
Pコア数8888
Eコア数12
NPU13 TPOS
ベースクロック3.9GHz4.7GHz4.2GHz3.8GHz
ブーストクロック5.5GHz5.2GHz5.0GHz5.5GHz
L3キャッシュ30MB96MB96MB32MB
熱設計電力125W120W120W65W
(105W)
限界温度100℃95℃89℃95℃
販売開始価格75,800円86,800円71,800円70,800円
実売価格
2025年2月調査
62,980円93,800円78,800円65,800円
CPU末尾の「K」とか「F」って何?

Core Ultraシリーズを超ざっくり解説すると、処理能力は前世代のCore i-14000シリーズから大きく変わらず、発熱と消費電力を大きく下げたCPUと言われています。

特に前世代のCore i7-14700K(レビュー)は爆熱+水冷CPUクーラー必須+狂った消費電力で、パワーはあるけどデメリットの方が大きく、さらに不具合もあったり … しょうもないCPUでした。

それに比べるとCore Ultra 7 265KFは空冷でも安定して使えて消費電力はRyzenと同じくらいまで下がっているので、自作PCユザーにとってはすごく扱いやすいと思います。

気になった点としては、AI処理専用のNPUを持ってますけど、ゲーミングPCの場合はGPUの方がパワーがあるので使い道は無いと思われます。

また、最近のインテルCPUはEコア(高効率コア)を持ってますが、ぶっちゃけ何に役立ってるのかよく分からないコアです。影武者のようにせっせと働いてるのでしょうが、ゲーム中心で使う場合、Eコア無しでも問題ないと思います。

最大のデメリットはチューニングが中途ハンパなまま販売開始をしてしまったため期待通りの性能が出ず、多くのレビューによって「ショボすぎて大爆笑」みたいな評価とイメージが根付いてしまったこと。

いくつかのアップデートを重ねたことで、ある程度の性能は出るようになったのですが、ゲーム時のパフォーマンスはRyzenより低いので注意してください。

販売価格はいい感じに値下げされてますけど、たぶん、人気が無いから安くなっただけと思われます。

ゲームにおいてはキャッシュメモリが多いほどパフォーマンスが上がるので、ゲーム目的のCPU選びならRyzen 7 9800X3Dと7800X3Dがおすすめ。

ただ、特にBTOパソコンのRyzen 7 9800X3D/7800X3Dモデルは、CPUの価格差以上に高いです(高すぎ)。

カジュアルにゲームを楽しむ人なら、価格の安いRyzen 7 9700XかCore Ultra 7で妥協できる人は多いと思います。

CPUベンチマーク

CPUの総合性能を評価する「Passmark」のスコアです。

グラフに記載してあるCPUはすべて当サイトで所有しているものを使い、電力設定をBTOパソコンと同じ「定格」にして計測しました。

グラフだけで判断すると、Core Ultra 7 265KFの性能は「飛び抜けて良い」です。

注意点として、CPUベンチマークというのはCPUリソースを100%使い切る「非現実的な意地悪いじわるテスト」で、基本的に最新世代でコア数が多いほど良いスコアになります。

ただ、ゲームや動画編集といった一般用途では、すべてのリソースを使い切ることはまずありません。

なので、CPUベンチマークスコアだけで性能を判断するのは、ヤメた方が良いでしょう。

ここでは限界性能の大雑把な順番として、ふ~んと眺める程度でOKです。

  • ゲームや動画編集などはCPUだけでなく、GPUのCUDAコア、Tensorコア、RTコア、NVEncなどとの複合処理がほとんど。CPUベンチマークのようなCPU単独で完結する処理は現実的にはありえないので、ベンチマークスコアと実パフォーマンスは一致しない。

グラフィック性能|RTX 5080

RTX 5080の性能などは別記事にまとめたので、気になる人は参考にしてください。

検証用PCのスペック

スクロールできます
Core Ultra 7
265KF
Ryzen 7 9800X3D
Ryzen 7 7800X3D
Ryzen 7 9700X
ケースアユート/長尾製作所
オープンフレーム
レビュー
マザーボードMSI Z890
GAMING PLUS WIFI
レビュー
ASUS TUF GAMING
B850M-WIFI
レビュー
CPUクーラー空冷
AINEX SE-224-XTS
GPURTX 5080
Palit GamingPro
メモリ32GB
DDR5-5600
32GB
DDR5-4800
ストレージ2TB Gen 4×4
電源850W

一般的なBTOパソコンと同じ仕様で、めっちゃ高性能なパーツは使っていません。

CPUクーラーは2,500円くらいで売ってた安物です。

電源容量はRTX 5080の場合、850WあればOK。

テストPCは見た目が違うだけで、BTOパソコンと同じです!

ゲーム性能チェック

グラフィックスの重さが「軽い」「中程度」「重い」の3パターンで検証しました。

  • 【軽・重量級】フォートナイト
  • 【中量級】FF14黄金のレガシー
  • 【中量級】ゼンレスゾーンゼロ
  • 【中量級】パルワールド
  • 【重量級】Call of Duty Black Ops 6
  • 【重量級】MS Flight Simulator 2024
  • 【重量級】STALKER 2
  • 【重量級】F1 24
  • 【重量級】モンスターハンター ワイルズ
  • 【重量級】黒神話 悟空
  • 【重量級】エルデンリング
  • 【重量級】サイバーパンク2077

すべて当サイトによる計測値です。ゲームのバージョンやシステム構成によってフレームレートは変わります。

快適にゲームを遊ぶフレームレートの目安

スクロールできます
ゲームの重さタイトル例快適に遊べる目安
軽量級レインボーシックス・シージ
フォートナイト(DX11)
VALORANTなど
120fps〜
中量級Apex Legends
オーバーウォッチ2など
多くのFPSゲーム
120fps〜
重量級 フォートナイト(DX12)
アサシンクリードシリーズ
サイバーパンク 2077など
多くのオープンワールドゲーム
60fps〜

フレームレートとは、1秒間に画面を書き換える回数のこと。(単位fps)

書き換え回数が多いほど「なめらか」な映像になります。

最近のゲームはグラフィックスに凝ったものが多いので、基本的に重量級が快適に動作するPCを選ぶのが良いです。

【軽・重量級】フォートナイト

設定
  • 【画質1】最高+レイトレON
  • 【画質2】低+レイトレOFF
  • 【DLSS】バランス

同一リプレイファイルの同じシーンの平均フレームレート(移動・建築・戦闘を含む)

※戦闘パターンや場所(オブジェクトの数)によってフレームレートは大きく変わります

「最高画質」だと、どのCPUとの組み合わせでも変わりません。

基本的に画質を上げるとGPUの負荷が高くなってCPUに仕事が回らず差が出にくくなります。(GPU側にボトルネック発生)

グラフィックの軽い「低画質」だと、GPUの負荷が下がってCPUパワーの差が出るようになり、9800X3Dと7800X3Dが狂ったようなフレームレートを叩き出します。9700Xもなかなか良いです。

Core Ultra 7は250fpsくらいでCPU処理の限界に達し(CPU側にボトルネックが発生)、RTX 5080の性能を限界まで引き出せていなく「もったいない」感じがします。

また、最低フレームレートもRyzenの方が安定して高いです。

こういった競技性の高いFPSゲームは画質を落とす人が多いので、ヘビーシューターならRyzen 7 9800X3D/7800X3Dが良いでしょう。

カジュアルに楽しむ人なら、どのCPUでも問題ないと思います。

【中量級】FF14 黄金のレガシー

設定
  • 【画質】最高品質
  • 【アップスケール】DLSS
  • 【フレームレートしきい値】常に適用

ベンチマークソフトで計測した平均フレームレート

ベンチマークの評価はフルHD~4Kまで「非常に快適」です。

Ryzen 7 9800X3Dと7800X3Dのキャッシュメモリと相性が良いゲームで、4Kまで同じRTX 5080を使っているとは思えないほど差が出ます。

Core Ultra 7 265KFは悲惨なスコアですが、実際のところ、普通に遊ぶ分にはどのCPUを選んでも十分な速度です。

【中量級】ゼンレスゾーンゼロ

設定
  • 【画質】高

適合トレーニングで戦闘時の平均フレームレート

同じ戦闘パターンを再現するため、アンビーの打撃技のみで20秒間の平均フレームレートを計測しました。

Core Ultra 7は227fpsでCPU処理の限界に達し、フレームレートが4Kまで変わりません。

ぶっちゃけこのゲームは60fps以上出ていれば快適で、Core Ultra 7でも普通に遊ぶ分には問題ないです。

【中量級】パルワールド

設定
  • 【画質】最高
  • 【DLSS】バランス
  • 【その他】デフォルト

レベル50拠点内を走った平均フレームレート

Ryzen 7 9800X3D/7800X3Dのキャッシュメモリ(3D V-Cache)と相性の良いゲームで、4Kまでパワーの差がハッキリ出ます。

9700Xは125fpsくらい、Core Ultra 7は110fpsくらいがボトルネック発生のしきい値となります。

ただ、このゲームは瞬間的にカクカクする「プチフリ」がしょっちゅう発生する完成度の低いゲームです。

60fps以上出ていれば快適に遊べるので、どのCPUを選んでも体感で違いが分かる人は少ないでしょう。

【重量級】Call of Duty Black Ops 6

設定
  • 【画質】極限
  • 【アップスケーリング】DLSS
  • 【フレーム生成】ON

ゲーム内のベンチマークモードで計測した平均フレームレート

微妙に7800X3Dが良いですけど、誤差レベルだと思います。

どのCPUでも4Kまで快適です。

【重量級】MS Flight Simulator 2024

設定
  • 【画質】ウルトラ
  • 【DLSS】自動
  • 【フレーム生成】ON
  • 【マルチフレーム】x 4
  • 【時刻】昼12時
  • 【天気】快晴

本栖湖から富士山方面へ巡行したときの平均フレームレート

RTX 5000シリーズのマルチフレームに対応したゲームです。

フルHDとWQHDで9800X3Dと7800X3Dが飛び抜けたスコアですけど、4KはGPUの負荷が高すぎてCPUに仕事が回らず誤差レベルになります。

【重量級】STALKER 2

設定
  • 【画質】最高
  • 【アップスケール品質】Performance
  • 【DLSSフレーム生成】ON
  • 【マルチフレーム】x 4

町内の固定ルートをダッシュしたときの平均フレームレート

こちらもRTX 5000シリーズのマルチフレームに対応したゲームです。

わりとCore Ultra 7と相性の良いゲームです。4Kは誤差レベル。

どのCPUを使っても快適です。

【重量級】F1 24

設定
  • 【画質】超高
  • 【アンチエイリアスモード】クオリティ
  • 【DLSSフレーム生成】ON

ベンチマークモードで計測した平均フレームレート

どのCPUを使っても4Kまで快適です。

【重量級】モンスターハンター ワイルズ

設定
  • 【画質】ウルトラ
  • 【DLSSフレーム生成】ON
  • 【アップスケーリングモード】クオリティ
  • 【レイトレーシング】高

ベンチマークソフトで計測した平均フレームレート

ベンチマークの評価はフルHD/WQHDが「非常に快適」、4Kは「快適」です。

どのCPUを使っても差はありません。

たぶん、星の数ほどあるゲームの中で、ハッキリRyzen 7 9800X3DとCore Ultra 7の差が出るタイトルは「非常に少ない」と思われます。

【重量級】黒神話 悟空

設定
  • 【画質1】最高/サンプリング解像度50
  • 【画質2】最高/サンプリング解像度35
  • 【DLSSフレーム生成】ON
  • 【レイトレーシング】最高

ベンチマークソフトで計測した平均フレームレート

このゲームは解像度によってサンプリング値が自動的に変わってしまうので、すべての解像度で4K最高設定である「50」と、少し画質を落とした「35」の2パターンに固定して計測しました。

最高設定だとRTX 5080でも4K/100fpsに届かないスーパー激重ゲームですが、問題なく遊べます。

サンプリング値を少し落とせば4K/120fps以上が出ます。画質を少し下げてもめっちゃ美しい映像です。

CPU違いによるフレームレートは誤差レベルでした。

【重量級】エルデンリング

設定
  • 【画質】最高
  • 【レイトレーシング】最高
  • 【自動描画調整】ON

霊馬に乗って固定ルートを走った平均フレームレート

フレームレートの上限が60fpsなゲームです。

DLSSやFSRといったアップスケール技術に未対応な為「かなり重たい」ゲームですが、RTX 5080ならレイトレーシングONでも4Kまで「ほぼ60fps」に張り付き状態で遊べます。

続編のナイトレイン(NIGHTREIGN)も余裕で遊べるはず。

【重量級】サイバーパンク 2077

設定
  • 【画質】レイトレーシング オーバードライブ
  • 【DLSS】自動
  • 【DLSSモデル】トランスフォーマー
  • 【マルチフレーム】x 4

ゲーム内のベンチマークモードで計測した平均フレームレート

マルチフレーム対応ゲームです。

GPU負荷の少ないフルHDとWQHDでCPUパワーの差が少し出ます。

4KはGPUの負荷が高くてCPUに仕事が回らず誤差レベル。

ゲーム性能のまとめ

CPUはGPUの性能を引き出す重要なパーツです。

同じグラフィックボードを使用しているにもかかわらず、CPUの違いでパフォーマンスは大きく変わります。

やっぱりRyzen 7 9800X3Dが最強。Core Ultra 7 265KFより20%もゲーム時のパフォーマンスが良いです。(CPU別fps合計より算出)

さらに、Core Ultra 7 265KFはRyzen 7 7800X3Dより17%、9700Xより7.5%ほど低いパフォーマンスでした。

  • テストしたゲームの中にはフレームレートに60fpsとか300fpsまでの上限があったので、MODを使って上限解除したりするなど、マニアックなことをすればもっと差が出るはず。ただし、現実的な体感差は少ない。

注意点として、上記の性能差はフルHD/WQHDといった低解像度や、画質を落としてCPUパワーを絞り出した結果を含みます。

最高画質のみの平均値を出すとこうなります↓

平均フレームレートの補足(タップして読む)

平均フレームレートは最高画質設定のみ、フレームレート上限の無いゲームのみで算出しています。

以下のゲームを除く

  • ゼンレスゾーンゼロ(300fpsが上限のため)
  • エルデンリング(60fpsが上限のため)
  • フォートナイト(低画質を除く)
  • 黒神話 悟空(サンプリング値35を除く)

マルチフレームが使えるゲームだと、平均fpsを大きく超えるフレームレートが出ます。

RTX 5080はもっと高いフレームレートを出せるポテンシャルがあるので、平均fpsは参考程度にしてください。

4K/最高画質だけの結果だと、Core Ultra 7でもRyzenとほぼ同じパフォーマンスで遊べることに注目!

傾向としては、RTX 5080の得意な4K解像度だと、GPUの負荷が高すぎて大きな差は出ません。

ただし、パルワールドやFF14のように4Kでも大きな差が出るゲームがまれに存在することと、今後マルチフレーム対応のゲームが増えたときに、ひょっとしたらもっと差が広がるかも。

とはいえ、現状でも4K/160fpsくらいのスピードで遊べるので、ほとんどの人にとって十分なパフォーマンスと思われます。

カジュアルなゲーマーだと120fps以上のフレームレートは体感で違いが分からない人が多いです!

ここは人によって評価の分かれるポイントかな … と思います。

4K/最高画質でまったり楽しみたい人だと、どのCPUを選んでも体感できる差は少ないでしょう。

RTX 5080クラスのグラボを使う人が、低画質で遊ぶってちょっと想像できないです。

もちろん、最強CPUのRyzen 7 9800X3Dを手にすれば何も不自由しませんが、価格はめっちゃ高いのでよ~く検討してください。

クリエイティブ性能チェック

クリエイティブ性能チェックはBlender、V-Ray、UL Procyonなどのベンチマークアプリを使うのが定番です。

ただ、イマイチ何をしているのかイメージが沸かないと思うので、動画・写真編集といった一般的な作業のパフォーマンスで比較しました。

動画編集(Premiere Pro)

4KとフルHDで撮影した60fps/10分間の動画をエンコードした時の処理時間です。

RTX 5080を使ったエンコードはCPU 65%、GPU 95%くらいの配分で動作してました。

わりとがっつりパワーを使う処理です。

  • 組み合わせるGPUによってCPUとGPUの稼働配分が変わります
4Kエンコード
YouTube 2160p 4KUHD
Media Encoder v.25.1
Core Ultra 7 265KF+RTX 5080
3分47秒
Ryzen 7 9800X3D+RTX 5080
3分52秒
Ryzen 7 7800X3D+RTX 5080
4分01秒
Ryzen 7 9700X+RTX 5080
3分52秒

↑どのCPUを選んでも10分の実時間より早く処理できます。

Core Ultra 7 265KFが最速。マジで速いです。

フルHDエンコード
YouTube 1080p FHD
Media Encoder v.25.1
Core Ultra 7 265KF+RTX 5080
1分04秒
Ryzen 7 9800X3D+RTX 5080
1分05秒
Ryzen 7 7800X3D+RTX 5080
1分05秒
Ryzen 7 9700X+RTX 5080
1分03秒

↑フルHDエンコードは負荷が少ないので、速攻で処理が終わります。

どのCPUでも体感差はありません。

AIノイズ除去(Lightroom Classic)

約2400万画素(6000 x 4000)のRAWデータ10枚を一括ノイズ除去した処理時間です。

AIノイズ除去
適用量:50
Core Ultra 7 265KF+RTX 5080
40.05秒
Ryzen 7 9800X3D+RTX 5080
37.78秒
Ryzen 7 7800X3D+RTX 5080
41.45秒
Ryzen 7 9700X+RTX 5080
38.45秒

AIノイズ除去はCPU 30%、GPU 70%くらいのパワー配分で動作。GPUヘビーな処理です。

こちらはRyzen 7 9800X3Dがベスト。

Core Ultra 7 265KFでも普通にサクサクこなせます。

RAW現像(Lightroom Classic)

約2400万画素(6000 x 4000)のRAWデータ100枚をL判サイズに現像したときの処理時間です。

RAW現像 100枚
2400万画素→L判サイズ
Core Ultra 7 265KF+RTX 5080
13.84秒
Ryzen 7 9800X3D+RTX 5080
15.24秒
Ryzen 7 7800X3D+RTX 5080
17.8秒
Ryzen 7 9700X+RTX 5080
16.23秒
書き出し条件はこちら
画像形式JPEG
カラースペースsRGB
画質100
サイズ調整1500 x 1050
解像度300px/インチ

RAW現像はCPU 100%、GPU 15~35%くらいの配分で動作。CPUヘビーな処理です。

こちらもCore Ultra 7 265KFが最速。マジで速い。9800X3Dとたった2秒弱の差ですけど、ファイル生成に目が追い付かないレベル。

もっと複雑な処理をさせたら、さらに大きな差が出るでしょう。

クリエイティブ性能のまとめ

総合的にCore Ultra 7 265KFがベスト。

クリエイティブ系のアプリは色々あるので、アプリによっては結果が変わるかもしれません。

ただ、ゲーム中心でたまに動画編集もするって人なら、どのCPUでも問題ないと思います。

ゴリゴリのクリエイターなら、Core Ultra 9/Ryzen 9などの最上位CPUを選んだ方が時間効率が良いでしょう。

ゲーム実況配信チェック

サイバーパンク2077をOBS StudioとVTube Studioを使ってアバター合成しながらTwitchにライブ配信テストをしました。

なお、すべての環境で同一の負荷を掛けるため、ベンチマークモードで計測しています。

4K/最高画質でゲームしつつ、フルHDにダウンスケールして60fpsで配信というイメージです。

配信アプリの設定やバージョン、ゲームによって変動します。参考値として見てください。

OBS/VTube Studioの設定はこちら
映像エンコーダーNVIDIA NVENC H.264
レート制御CBR
ビットレート6000 Kbps

その他の設定はデフォルトです。

Core Ultra 7 265KFのフレームレートの落ち幅が大きいのが気になりましたが、Ryzenはほとんど差が出ませんでした。

ただ、ゲームによって多少の違いが出ると思われることと、キーボード・マウス・コントローラーなどの操作を加えると、もう少しフレームレートが落ちるはずです。

ざっくりですが、CPUの使用率がこちらです↓

配信無し
CPU使用率
配信あり
CPU使用率
265KF30~45%50~65%
9800X3D25~50%45~65%
7800X3D30~60%45~65%
9700X40~60%55~70%

どのCPUも余力があるので、どれが配信に弱いって感じはありません。

4K/最高画質→フルHD配信だとさすがに負荷が高いので、ゲームによっては画質を落としたり、解像度を下げたりする必要があると思われます。

どうしても高解像度・高フレームレートにこだわるなら、キャプチャーユニット+配信専用PCを使った「2PC配信」にして負荷を分散させた方が良いでしょう。

2PC配信だとCPUパワー不足のジレンマから解放されるほか、フレームレートの低下も無し。配信も安定するので無理に1PCの配信にこだわらなくてもOKです。

こだわりたい人はキャプチャーユニットなどを使って2PC配信にしよう!

消費電力チェック

各CPU+RTX 5080を使ったシステム全体の消費電力を計測しました。

スクロールできます
ゲーム
サイバーパンク2077
フルHD~4K
エンコード
4K
動画視聴
Hulu
265KF415-460W295-315W65-70W
9800X3D410-460W295-315W70-75W
7800X3D370-420W240-265W70-75W
9700X395-455W280-300W70-75W

旧世代のRyzen 7 7800X3Dがベスト。めっちゃ省電力。

Core Ultra 7 265KFは普通って感じ。とはいえ前世代のCore i7-14700Kよりはだいぶマシだと思います。(レビュー

7800X3Dの消費電力が低いのが謎だったのですが、「大容量キャッシュメモリのおかげで消費電力の高いメインメモリへのアクセスが減るため」だそうです。

ゲーミングCPUの王者であるRyzen 7 9800X3Dはパワーがある分、7800X3Dよりも40Wくらい高い消費電力。ゲーム時のパフォーマンスは7800X3Dと体感できるほどの差は無いので、ちょっと残念。

計測方法はこちら

消費電力の測定はラトックシステムのRS-BTWATTCH2を使用。

システム環境やゲームによって消費電力は変動します。

CPU温度チェック|水冷と空冷どっち?

各CPUの動作温度をチェックしました。

すべて「サイドフロー空冷」とオープンフレームケースを使った計測値です。

瞬間最大温度

スクロールできます
CPUベンチマーク
Passmark
ゲーム
サイバーパンク2077
4K
エンコード
4K
265KF96℃78℃72℃
9800X3D95.2℃89.9℃81.5℃
7800X3D80.2℃79.9℃75.8℃
9700X69.5℃77.6℃77℃

※ゲームはサイバーパンク2077で危険度MAX乱戦時のCPU温度

瞬間最大温度はマニアな人以外は気にしなくてOKです。

  • CPUベンチマークは日常的にする人はいないので無視してOK

CPUベンチマークだと瞬間的に限界温度に達することがあるけど、サーマルスロットリングが働いて出力が自動的に下がります。

平均温度

スクロールできます
CPUベンチマーク
Passmark
ゲーム
サイバーパンク2077
4K
エンコード
4K
265KF64℃62℃64℃
9800X3D74.8℃68.9℃76.8℃
7800X3D67.2℃69.9℃71.9℃
9700X62.9℃70.5℃69.8℃

※ゲームはサイバーパンク2077で危険度MAX乱戦時のCPU温度

平均温度はCore Ultra 7がぶっちぎりに良いと思います。

ただ、どのCPUも限界値まで余裕があるので気にする必要はありません。

  • 各CPUの限界温度はCore Ultra 7 265KFが100℃、Ryzen 7 9700X/9800X3Dが95℃、7800X3Dが89℃

CPU自体はサイドフロー空冷で問題なく冷やせるのですが、オープンフレームケースを使った計測値なので参考程度にしてください。

以下の理由で、RTX 5080クラスの超大型グラボを使うなら水冷の方が良いと思います。

空冷はグラフィックボードがまき散らした熱をCPUファンが吸い込んでしまう欠点があります。

熱風でCPUを冷やそうとするので、ヒートシンクがチンチンに熱くなり、CPUファンが全開で回って動作音が気になる人がいるかも。

また、排気ファンが後方に1つだけだと、排熱が追いつかなくてPCケース全体が熱くなりやすいです。

使ってみて冷えにくいと思ったら、上の写真のように天面にも排気ファンを付ければ熱気が抜けやすくなります。

水冷はCPU熱をホースを通してラジエーターに送れるため、CPU熱をほぼ単独で外へ排出できます。

グラフィックボードがまき散らした熱風に影響されにくいので、RTX 5080クラスなら水冷がおすすめです。

【まとめ】Core Ultra 7 265KFとRTX 5080の構成について

まとめると、こんな感じです。

RTX 5080まとめ

  • 4K/最高画質で120fps以上
  • マルチフレーム対応ゲームなら無敵

Core Ultra 7 265KFまとめ

  • 価格が安い
  • クリエイティブ性能が高い
  • 4Kゲームは9800X3Dと大きな差が無い
  • フルHD/WQHDで遊ぶ人
  • 画質を落としてフレームレートを稼ぎたい人

RTX 5080については、1ランク上の突き抜けたパワーが欲しい人におすすめ。

価格は高いですけど、数年間を現役で使う予定なら良いグラボだと思います。

Core Ultra 7 265KFについては、ゲーム向けのCPUでは無いな … という感じです。

発売当初から性能は改善されたものの、アップデートも落ち着いたので、コレが本来の姿だと思われます。

とはいえ、ゲーミングPCは「高性能を求めるとキリがない」ので、限られた予算・タイミングなどの中で妥協点を見極めるのも大事です。

Core Ultra 7 265KF+RTX 5080な構成は、4K/最高画質で遊びたい人にとって「問題なし」と感じました。

BTOパソコンもRyzen 7 9800X3Dモデルより「かなり安い」ので、コスパ重視の人におすすめです。

以上、参考になれば幸いです!

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↑シンプルで派手すぎないグラボです。

Core Ultra 7 265K/KF+RTX 5080のBTOゲーミングPC

RTX 5080を搭載したゲーミングPCは、超人気なため速攻で売り切れます。

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マウス DAIV FX-I7G80

CPUCore Ultra 7 265K
GPURTX 5080
CPUクーラー
解説
水冷
240mm
メモリ
解説
32GB
DDR5-5600
ストレージ
解説
2TB
Gen 4 NVMe
M.2スロット数
解説
3個(空き2)
マザーボード
解説
Z890チップセット
高さ x 幅 x 奥行
解説
510 x 220 x 510
ミドルタワー
電源
解説
1200W
80PLUS PLATINUM
ネットワーク有線:10Gbps
無線:Wi-Fi 6E
サポート
価格539,800
ポイント
  • 超・高品質
  • 最上級のケース
  • 高級マザーボード
  • Wi-Fi搭載
  • 3年保証
  • CPUパワーが少し弱い
  • 光るPCが欲しい人

マウスコンピューターのクリエイター向けブランド「DAIV」のRTX 5080モデル。

クリエイター向けとはいえ、中身はゲーミングPCと同じです。

ぬるんとしたイルカのような美しいボディーが特徴。

32GBメモリ/2TBストレージ/水冷CPUクーラーなど、基本スペックがパーフェクト。

ハイエンドなマザーボードを採用しているので、10Gbps対応の超高速LAN、Thunderbolt 4 x 2ポート、NVMe SSD用のスロットが3つあるなど、Ryzenモデルより基本スペックが良いです。

マウスコンピューターのPCは標準で3年保証が付くほか、24時間のLINE/電話による強力なサポート体制も魅力!

光らないシブい見た目のPCが欲しい人におすすめです。

\3年保証・超強力サポート/

すばらしい曲線美!

マウス G TUNE FG-I7G80

CPUCore Ultra 7 265K
GPURTX 5080
CPUクーラー
解説
水冷
360mm RGB
メモリ
解説
32GB
DDR5-5600
ストレージ
解説
2TB
Gen 4 NVMe
M.2スロット数
解説
3個(空き2)
マザーボード
解説
Z890チップセット
高さ x 幅 x 奥行
解説
500 x 240 x 479
フルタワー
電源
解説
1200W
80PLUS PLATINUM
ネットワーク有線:10Gbps
無線:Wi-Fi 6E
サポート
価格569,800
ポイント
  • 超・高品質
  • 最上級のケース
  • 高級マザーボード
  • Wi-Fi搭載
  • 3年保証
  • などなど
  • CPUパワーが少し弱い

マウスコンピューターのCore Ultra 7モデルです。

シンプルかつ所有感が高くてカッコいい見た目で、引き出しタイプのヘッドフォンホルダーや使い勝手にこだわった超高級ケースが特徴。

360mmの大型水冷クーラー、32GBメモリ、2TBストレージ、高品質電源、Wi-Fi/Bluetooth標準搭載など、てんこ盛りの欲張りスペック!

ハイエンドなマザーボードを採用しているので、10Gbps対応の超高速LAN、Thunderbolt 4 x 2ポート、NVMe SSD用のスロットが3つあるなど、Ryzenモデルより基本スペックが高いのがポイント。

マウスコンピューターのPCは標準で3年保証が付くほか、24時間のLINE/電話による強力なサポート体制も魅力!

\3年保証・超強力サポート/

めっちゃ高性能!

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更新:2025年3月14日

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479800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBツクモ11111111
479800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TB x 2フロンティア1111111
479980円RTX 5080Ryzen 7 7800X3D16GB1TBドスパラ111111111
499800円RTX 5070TiRyzen 7 9800X3D32GB2TBマウス111111111
499800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBフロンティア11111111
549800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBPC工房111111
549980円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBドスパラ11111111
569800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB2TBマウス111111111

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10〜15万円RTX 4060
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RTX 5080
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