Ryzen 7 7700とRTX 4070Ti SUPERのゲーム性能をベンチマーク|Core i7-14700Fと比較レビュー

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BTOゲーミングPCによくある以下の構成で、「ゲーム性能」「クリエイティブ性能」「ライブ配信性能」「消費電力」を検証しました。

  • Ryzen 7 7700+RTX 4070Ti SUPER
  • Ryzen 7 9700X+RTX 4070Ti SUPER
  • Core i7-14700F+RTX 4070Ti SUPER

CPUの違いによるパフォーマンスの差も分かるので、ゲーミングPCの購入や、自作PCの構成を検討している人は参考にしてください。

すぐにゲームのベンチマークが見たい!って人は、このボタンをタップ↓

目次

CPU性能をざっくり比較

  • Intel第13、第14世代は不具合対策のマイクロコード適用済
  • Core i7-14700K/13700Kのスコアが飛び抜けているけど、不具合が気になって今さら選ぶ人は少ないと思われる

CPUの総合性能を評価する「Passmark」のスコアです。

グラフに記載してあるCPUはすべて当サイトで所有しているものを使い、電力設定をBTOパソコンと同じ「定格」にして計測しました。

CPUベンチマークのスコアとゲームやクリエイティブ作業といった実運用では大きな差が出ます。

ここではCPU性能の大雑把な順番として、ふ~んと眺める程度でOKです。

赤:優れている/青:劣っている

Ryzen 7 7700Ryzen 7 9700XCore i7-14700F
世代Zen 4Zen 5第14
対応ソケットAM5AM5LGA 1700
Pコア数888
Eコア数なしなし12
ベースクロック3.8GHz3.8GHz2.1GHz
ブーストクロック5.3GHz5.5GHz5.4GHz
L3キャッシュ32MB32MB33MB
対応メモリDDR5-5200DDR5-5600DDR5-5600
DDR4-3200
熱設計電力65W65W65W
最大電力88W88W219W
販売開始価格53,800円70,800円68,800円

Zen 4世代のRyzen 7 7700とZen 5世代の9700Xのスペックを見比べると、特に大きな違いは無いように見えます。

Zen 5は技術的に進化した点は多くあるものの、実際に使ってみると飛び抜けたパフォーマンス向上はなく、Ryzen 7 7700とRyzen 7 9700Xに体感できるほどの差はありません。

ライバルのインテル第14世代も、第13世代から消費電力を上げてパワーを稼いでいるだけで、旧世代から体感できるほどの進化は無いです。

また、RyzenはEコア(高効率コア)が無いのが弱点に見えますけど、ゲームや配信、動画エンコードなどの処理はグラフィックボードがほとんど担当するので、Eコア無しでも性能が低いと感じることはありません。

どのCPUが良いか? … ですが、価格差に見合った違いは無いのでコスパ重視の人はRyzen 7 7700がベスト

せっかく買うなら最新が良い!って人はRyzen 7 9700Xを選ぶのが良いでしょう。

Intel 第13、第14世代のCPUに不具合が発生しているので、最新情報をチェックしておくことをおすすめします。

BTOパソコンの注意点

BTOパソコンでRyzen 7000シリーズを採用したPCは、以下の点に注意してください。

「ドスパラ」「パソコン工房」「マウスコンピューター」の3大メーカーで比較します。

メーカーサイズ
解説
M.2スロット数
解説
PCの価格

ドスパラ
ミニタワー2個
空き1
普通

パソコン工房
ミニタワー1個
空き0
安い

マウス
ミニタワー1個
空き0
安い

PS5
空き1
「ドスパラ」のミニタワー型はM.2 NVMe SSDのスロットが2つある
拡張性が高い
「パソコン工房」と「マウスコンピューター」のミニタワー型
M.2 NVMe SSDのスロットは1つだけ
増設できないので注意
PS5は増設用M.2 NVMeスロットが1つある

ミニタワー型のPCに限定されるデメリットですが、NVMe SSDの増設スロット(M.2スロット)の数に注目!

ゲーム機のPS5でさえ増設用のスロットがあるのに、ドスパラ以外のメーカーは空きスロットがありません。

「パソコン工房」と「マウスコンピューター」のミニタワーPCは、今どきのPCとしてはストレージの拡張性が低いので注意。(Ryzen 7000シリーズのPCだけの話です)

その代わり価格は安いのがメリットですけど、安いからと言って飛びつくと、1〜2年後に人によってはストレージ容量不足になって「あ〜失敗した(泣)」なんてことになるので、よ〜く検討してください。

ぶっちゃけメインのNVMe SSD 1つだけでなんとかなります。

容量が少なくなったら大容量NVMe SSDへ引っ越せばOK。

引っ越しの手順は関連記事を参考にしてください↓

グラフィック性能チェック

RTX 4080/4070Ti SUPER/4070Ti/4070 SUPER/4070の実機写真
計測方法と使用したグラフィックボードの仕様
計測方法とPC環境
  • Core i7-14700F(65W)
  • 32GB DDR4-3200
  • 3DMark Time SpyのGraphics Score
  • 各GPUで3回ずつ計測した平均値
GPU製品名ブーストクロック
RTX 4080Palit GameRock OC2640MHz
RTX 4070Ti SPPalit JetStream OC2640MHz
RTX 4070TiMSI VENTUS 3X OC2640MHz
RTX 4070 SPMSI VENTUS 2X OC2505MHz
RTX 4070MSI VENTUS 2X OC2505MHz
スクロールできます
GPUコア演算性能
FP32 TFLOPS
メモリ
VRAM
メモリ
バス幅
消費電力
RTX 4080 SPAD10352.2216GB256bit320W
RTX 4080
製造終了
AD10348.7416GB256bit320W
RTX 4070Ti SPAD10344.1016GB256bit285W
RTX 4070Ti
製造終了
AD10440.0912GB192bit285W
RTX 4070 SPAD10435.4812GB192bit220W
RTX 4070AD10429.1512GB192bit200W

下位モデルのRTX 4070Tiよりメモリ容量とバス幅が強化され、演算性能が10%パワーアップ。

RTX 4070ファミリーでありながら、コアがRTX 4080と同じ「AD103」にアップデートされているのが特徴です。

3DMarkやゲームといった描画性能(ラスタライズ性能)は、上位のRTX 4080からけっこう離れていて、どちらかというとRTX 4070Ti寄りの性能となります。

とはいえ、メモリバス幅が256bitにパワーアップしているので、AI画像生成といったVRAMを酷使する処理だとRTX 4080に迫るパワーです。

ゲームだと「WQHD」「ウルトラワイド」にめっぽう強く、4Kでも80fpsを大きく超える性能。

フルHDはオーバースペック気味。

WQHDなら競技性の高いFPSゲームに最適

4Kはグラフィックスに凝ったオープンワールド系アクションゲームを超快適に遊べる性能です。

レイトレーシングについて

光と影の表現力を上げてリアルな描写を可能にする機能です。

対応したゲームなら表現力が格段に上がって美しい映像になりますが、フレームレートが落ちるのがデメリット。

RTX 4000シリーズならパワーアップしたレイトレーシング性能により、フレームレートの落ちは少なめ。

競技性の高いFPSゲームよりもアクションアドベンチャーのような美麗な映像をまったり楽しむゲームに向いた機能です。

DLSSについて

DLSSはAI技術を使ってフレームレートをブーストする機能です。

低解像度の映像を高解像度にアップスケールする仕組みで、理論上は画質を少し犠牲にしますが、ほとんどの人は気にならないと思います。

さらに、レイトレーシングと組み合わせれば、弱点であるフレームレートの低下を抑えられるのもポイント。

DLSSに対応したゲームなら、基本的にONにすることをおすすめします。

DLSS3 フレーム生成について

RTX 4000シリーズから使えるDLSS3のフレーム生成機能は、AIが推測して中間フレームを自動生成します。

対応したゲームだと、旧世代のハイエンドRTX 3090Tiを大きく上回るスコア。

最近のゲームはDLSSやFSRといったアップスケール技術を使うのが当たり前になっていて、DLSS3対応ゲームも増加中です。

※DLSSが使えないゲームだと、RTX 3090Tiより少しだけ上の性能になります

検証用PCのスペック

スクロールできます
Ryzen 7
7700/9700X
Core i7-14700F
OSWindows 11 Home
ケースアユート/長尾製作所
オープンフレーム
レビュー
長尾製作所
オープンフレーム
マザーボードASRock B650M
PG Riptide WiFi
ASRock H670
PG Riptide
CPUクーラー空冷
AINEX SE-224-XTS
GPURTX 4070Ti SUPER
Palit JetStream OC
メモリ32GB
DDR5-4800
32GB
DDR4-3200
ストレージ2TB Gen 4×4
HIKSEMI FUTURE
レビュー
2TB Gen 4×4
CFD PG3NF2
電源750W850W

一般的なBTOパソコンと同じ仕様で、めっちゃ高性能なパーツは使っていません。

CPUクーラーは2,500円くらいで売ってた安物です。(販売終了)

電源容量はRTX 4070Ti SUPERの場合、700WあればOKです。

テストPCは見た目が違うだけで、BTOパソコンと同じです!

ゲーム性能チェック

グラフィックスの重さが「軽い」「中程度」「重い」の3パターンで検証しました。

  • 【軽・重量級】フォートナイト
  • 【中量級】オーバーウォッチ2
  • 【中量級】FF14 黄金のレガシー
  • 【中量級】ゼンレスゾーンゼロ
  • 【中量級】原神
  • 【中量級】パルワールド
  • 【中量級】龍が如く8
  • 【中量級】アーマードコア6
  • 【重量級】ファークライ6
  • 【重量級】アサシンクリードミラージュ
  • 【重量級】エルデンリング
  • 【重量級】サイバーパンク2077

すべて当サイトによる計測値です。ゲームのバージョンやシステム構成によってフレームレートは変わります。

快適にゲームを遊ぶフレームレートの目安

スクロールできます
ゲームの重さタイトル例快適に遊べる目安
軽量級レインボーシックス・シージ
フォートナイト(DX11)
VALORANTなど
120fps〜
中量級Apex Legends
オーバーウォッチ2など
多くのFPSゲーム
120fps〜
重量級 フォートナイト(DX12)
アサシンクリードシリーズ
サイバーパンク 2077など
多くのオープンワールドゲーム
60fps〜

フレームレートとは、1秒間に画面を書き換える回数のこと。(単位fps)

書き換え回数が多いほど「なめらか」な映像になります。

最近のゲームはグラフィックスに凝ったものが多いので、基本的に重量級が快適に動作するPCを選ぶのが良いです。

【軽・重量級】フォートナイト

設定
  • 【画質1】パフォーマンス
  • 【画質2】DX12最高+レイトレON
  • 【DLSS】バランス

同一リプレイファイルの同じシーンの平均フレームレート(移動・建築・戦闘を含む)

※戦闘パターンや場所(オブジェクトの数)によってフレームレートは大きく変わります

フォートナイトはRyzenと相性の良いゲームです。総合的にCore i7よりも優れたパフォーマンス。

グラフィックの軽い「パフォーマンス設定」だと、Core i7が約370fps、7700が約410fps、9700Xが約470fpsでCPU処理の限界に達してフレームレートが頭打ちになります。(ボトルネックが発生)

Core i7だとRTX 4070Ti SUPERの性能を限界まで引き出せていなく「もったいない」感じがします。

グラフィックの重い「DX12設定」でも、GPU負荷の少ないフルHDで微妙にRyzenが良いです。

【中量級】オーバーウォッチ 2

設定
  • 【画質】ウルトラ
  • 【高品質アップスケーリング】FSR 1.0
  • 【視野角】デフォルト(103)
  • 【レンダースケール】自動
  • 【NVIDIA REFLEX】有効+ブースト

同一リプレイファイルの同じシーンの平均フレームレート(5vs5の乱戦時)

※戦闘パターンや場所(オブジェクトの数)によってフレームレートは大きく変わります

デフォルト画質である「ウルトラ」でもフルHD~4Kまで十分な速度です。

RTX 4070Ti SUPERが得意なWQHD以上だとCore i7が良いのですが、実際のプレイ感に差はありません。

他の中量級FPSゲームとして「Apex Legends」もありますが、だいたい同じようなフレームレートで遊べます。(300fpsが上限)

※Apex Legendsは同じパターンの戦闘シーンを再現できないため未計測

【中量級】FF14 黄金のレガシー

設定
  • 【プリセット】最高品質
  • 【アップスケール】DLSS
  • 【フレームレートしきい値】常に適用

ベンチマークソフトで計測

ベンチマークの評価は4Kまで「非常に快適」です。

GPU負荷の軽いフルHDだとRyzenが良いスコアですが、RTX 4070Ti SUPERならWQHD以上で遊ぶのがおすすめ。

WQHDと4KはGPUの負荷が高くなってCPUに仕事が回らず誤差レベルになります。

【中量級】ゼンレスゾーンゼロ

設定
  • 【画質】高

適合トレーニングで戦闘時の平均フレームレート

同じ戦闘パターンを再現するため、アンビーの通常攻撃のみで20秒間の平均フレームレートを計測しました。

GPU負荷の少ないフルHD~UWQHD(ウルトラワイド)でRyzenが良いスコア。

Core i7は250fpsくらいで処理の限界に達し、フルHD~UWQHDのフレームレートがほぼ同じです。

必殺技を使ったり、キャラの入れ替えをするとフレームレートは大きく変動しますが、どのCPUでも4Kまで楽勝です。

【中量級】原神

設定
  • 【画質】高
  • 【アンチエイリアス】FSR2

戦闘中の平均フレームレート

フレームレート60fpsが上限のゲームです。

RTX 4070Ti SUPERだとオーバースペック。RTX 4060でも4Kまで60fpsに張り付きます。

【中量級】パルワールド

設定
  • 【画質】最高
  • 【DLSS】バランス
  • 【その他】デフォルト

レベル50拠点内を走った平均フレームレート

Ryzen 7 7700とCore i7-14700Fは120fpsくらい、Ryzen 7 9700Xは125fpsくらいでCPU処理の限界に達し、フレームレートが頭打ちになります。(ボトルネックが発生)

どのCPUでも十分なフレームレートが出ているので、プレイ感に差はありません。

【中量級】龍が如く8

設定
  • 【画質】最高
  • 【DLSS】AUTO
  • 【フレーム生成】ON

アナコンダショッピングセンター内をOKAサーファーで走行中の平均フレームレート

コマンド選択型RPGなので、60fps以上出ていれば快適に遊べるゲームです。

GPU負荷の軽いフルHDでRyzenが良いスコアですが、体感できる人はいないと思います。

ウルトラワイド(UWQHD)に対応しているので、PS5みたいなゲーム機とは別次元のゲーム体験ができます。

【中量級】アーマードコア 6

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: armored-core6-photo7_1024_20230831_054230.jpg
設定
  • 【画質】最高
  • 【自動描画調整】ON

ARENA 28/Fで戦闘中の平均フレームレート

フレームレートの上限が120fpsのゲームで、4Kでも十分な速度です。

特にウルトラワイド(UWQHD)がすごい迫力なのでおすすめ。

CPUの違いによるパフォーマンスは誤差レベルですけど、Ryzenは少し余裕があるように感じます。

【重量級】ファークライ6

設定
  • 【画質】最高
  • 【レイトレーシング】ON
  • 【FSR】OFF

ゲーム内のベンチマークモードで計測

少し古い重量級ゲームですが、CPU性能の差が良く分かるので紹介します。

微妙にRyzen 7 9700Xが良いスコアですけど、実際のプレイ感に差はありません。4Kまで快適に遊べます。

DLSSに対応していないゲームですが、AMDのアップスケール技術「FSR」には対応。

FSRをONにするとGPUの負荷が下がってCPUパワーが良く乗り、フレームレートが瀑上がりします。

【重量級】アサシンクリードミラージュ

設定
  • 【画質】最高
  • 【解像度スケール】100%
  • 【アップサンプル】TAA

ゲーム内のベンチマークモードで計測

どのCPUでも4Kまで快適に遊べます。

GPU負荷の少ないフルHDでCPUパワーの差が出てますが、RTX 4070Ti SUPERならWQHD以上で遊ぶのがおすすめ。

WQHD以上はGPU負荷が高くてCPUに仕事が回らず誤差レベルになります。

【重量級】エルデンリング

設定
  • 【プリセット】最高画質
  • 【画質1】レイトレーシングOFF
  • 【画質2】レイトレーシング最高
  • 【自動描画調整】ON

霊馬に乗って固定ルートを走った平均フレームレート

フレームレートの上限が60fpsなゲームです。

DLSSやFSRといったアップスケール技術に未対応な為「かなり重たい」ゲームですが、RTX 4070Ti SUPERならレイトレーシングONでも4Kまで快適に遊べます。

4K/60fpsに張り付きたければ、少しだけ画質を調節すればOKです。

【重量級】サイバーパンク 2077

設定
  • 【画質】レイトレーシングウルトラ
  • 【DLSS】自動
  • 【フレーム生成】ON

ゲーム内のベンチマークモードで計測

RTX 4070Ti SUPERなら、どのCPUでも4Kまで快適に遊べます。

CPUの違いによるフレームレートの差は誤差レベルでした。

Ryzen 7 7700のゲームパフォーマンスまとめ

CPUはGPUの性能を引き出す重要なパーツです。

さすがにRyzen 7 9700Xがベストですけど、微妙な差だと思います。CPUの価格差に見合うほどの違いはありません。

Ryzen 7 7700 vs Core i7-14700Fだと、ゲームによってはRyzen 7 7700が良かったり、逆にCore i7の方が良かったりします。総合的に「引き分け」といった感じ。

どんなゲームもRTX 4070Ti SUPERを使うなら、フルHD~4Kまで一般的なゲーミングモニターの性能を使い切れるので、どのCPUを使っても体感できる差は無いです。

ただ、フォートナイト(パフォーマンスモード)のように、グラフィックスの軽いゲームだとRyzenの方が強いかな … という印象でした。

クリエイティブ性能チェック

動画編集、写真編集、CGレンダリング、AI画像生成の性能をチェックしました。

動画編集(Premiere Pro)

4KとフルHDで撮影した60fps/10分間の動画を編集してエンコードした時の処理時間です。

4Kエンコード
YouTube 2160p 4KUHD
7700+RTX 4070Ti SUPER
4分13秒
9700X+RTX 4070Ti SUPER
4分09秒
14700F+RTX 4070Ti SUPER
4分34秒
フルHDエンコード
YouTube 1080p FHD
7700+RTX 4070Ti SUPER
1分12秒
9700X+RTX 4070Ti SUPER
1分14秒
14700F+RTX 4070Ti SUPER
1分22秒

4K/フルHDともにRyzenが速いです。

Core i7-14700Fとは体感できるほどの差が出ます。

RAW現像(Lightroom Classic)

有効画素数2010万のRAWデータ100枚を現像しました。

RAW現像 100枚
7700+RTX 4070Ti SUPER
14.74秒
9700X+RTX 4070Ti SUPER
14.09秒
14700F+RTX 4070Ti SUPER
17.80秒
書き出し条件はこちら
画像形式JPEG
画質100%
解像度350px/インチ

写真現像もRyzenが速いです。

もっと複雑な処理をさせたら、さらに大きな差が出るでしょう。

CGレンダリング(V-Ray 5 Benchmark)

V-Ray 5 Benchmark
CPU+GPUテスト
7700+4070Ti SUPER
4307
9700X+4070Ti SUPER
4412
14700F+4070Ti SUPER
4464

CPUとGPUを使った1分間のCGレンダリング性能比較で、スコアが大きいほど高性能です。

Adobe系のアプリはRyzenが強い結果になりましたけど、クリエイティブアプリは他にもたくさんあります。

アプリによってはCore i7-14700Fも良い性能です。

個人的に、動画や写真編集だと作業イメージが湧くのですが、CG作成はどんな事をしているのかサッパリ分かりません。

私と同じ印象を持っている人なら、このスコアは無視して良いと思います。

AI画像生成(Stable Diffusion)

Stable Diffusionを使用して6枚の画像を生成しました。

設定・環境はこちら
  • Stable Diffusion Web UI v1.7.0
  • Python 3.10.9
  • xformers 0.0.20
  • 【Check Point】 YesMix v1.5
  • 【Lora】 Mikasa Ackerman
  • 【VAE】vae-ft-mse-840000-ema-pruned
  • 【Prompt】
    • masterpiece, best quality, highres, hmmikasa, short hair, black eyes, scarf, emblem, belt, thigh strap, red scarf, white pants, brown jacket, long sleeves, <lora:mikasa_ackerman_v1:0.7>, holding weapon, sword, dual wielding, three-dimensional maneuver gear, fighting stance, sky,
  • 【Negative prompt】
    • EasyNegative, lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, (worst quality:1.2), low quality, normal quality, jpeg artifacts, signature, watermark, username, blurry, lowres graffiti, (low quality lowres simple background:1.1),
  • 【Sampling method】DPM++ 2M Karras
  • 【Sampling steps】20
  • 【Width】512
  • 【Height】768
  • 【Batch count】6
  • 【CFG Scale】7
  • 【Seed】 1954368363

設定を合わせると同じ画像が生成されます。

Stable Diffusion
(512 x 768)x 6枚
7700+RTX 4070Ti SUPER
10.2秒
9700X+RTX 4070Ti SUPER
10.0秒
14700F+RTX 4070Ti SUPER
9.8秒
13700+RTX 3060 12GB
28.1秒

6枚だとあっという間です。

次は49枚のテストです。(設定のBatch countを49に変更)

Stable Diffusion
(512 x 768)x 49枚
7700+RTX 4070Ti SUPER
1分21秒
9700X+RTX 4070Ti SUPER
1分20秒
14700F+RTX 4070Ti SUPER
1分20秒

CPUの違いによるパフォーマンスの差はありませんでした。

AI画像生成は、ほとんどGPUパワーだけで動作するようです。

今回のテストだとビデオメモリの使用量は4.9~6.4GBでした。

生成解像度を2048 x 2048に上げれば15GBほど使用しますが、1枚生成するのに55秒もかかるので時間効率が悪いです。(設定によるかも)

中解像度で大量に生成ガチャして、お気に入りの1枚をアップスケールした方が良いでしょう。

その場合、ビデオメモリは16GBも必要ありません。

※AI画像生成は発展途上中です。今後も高速化する技術がたくさん生まれてくると思われます。

Ryzen 7 7700のクリエイティブ性能まとめ

クリエイティブ性能もRyzen 7 9700Xがベストですけど、微妙な差だと思います。

たぶん、めっちゃヘビーなクリエイティブ作業をすると差が出ると思いますが、趣味レベルの作業ならRyzen 7 7700でも十分…って感じ。

Core i7-14700Fも悪くは無いのですが、動画・写真編集くらいの一般的な処理ならRyzenの方が強いと感じました。

ゴリゴリのクリエイターならRyzen 9などの最上位CPUの方が時間効率が良いと思います。

ビデオメモリ(VRAM)16GBの使用量について

現状だとVRAM 16GBを必要とするゲームは極めて少ないですし、そもそも4Kでゲームしないなら不要です。

※私の知る限り16GBが必須なゲームは存在しない

画質を少し調整したり、DLSSといったアップスケール技術に対応したゲームだとVRAM使用率は下がります。

参考までに、サイバーパンク2077で「4K/レイトレーシングウルトラ画質」のVRAM使用量を調べてみました。

  • 【DLSS+フレーム生成ON】11.3GB
  • 【DLSS+フレーム生成OFF】13.7GB

ゲームによりますがDLSSをあえて使わないドMな人って少ないと思うので、基本的に4K/最高画質でもVRAMは12GBあれば問題ありません。

※基本的にほとんどのゲームはVRAMを使用するかどうかは別に、とりあえず「あるだけ確保する」動きをします

また、AI画像生成も使い方によっては8GBで十分だったりします。

ただ、ゲームなどPCに求められるスペックは年々高くなっているので、将来を見据えた投資として16GBあると安心でしょう。

ゲーム実況配信

オーバーウォッチ2をOBS StudioとVTube Studio使ってTwitchにライブ配信・録画・アバター合成テストをしました。

OBS/VTube Studioの設定はこちら
映像エンコーダーNVIDIA NVENC H.264
レート制御CBR
ビットレート6000 Kbps

その他の設定はデフォルトです。

↑同一リプレイファイルの同じシーンで計測した平均フレームレートです。

  • 配信アプリの設定やバージョン、ゲームによって変動します。参考値として見てください。

CPUによって多少の差は出るけど、フルHD解像度で「まずは始めてみたい」という人なら、どの構成でもゲームプレイに支障が出ることはありません。

視聴者の再生環境を考えると、WQHDや4Kといった高解像度な配信の需要は少なく、特別な理由がない限りフルHD配信がベストと思われます。(スマホの小っさい画面で視聴する人は多い)

注意点として、WQHDや4Kのゲーム画面を配信するにはそれなりのスペックが必要です。

そこまで本格的にやるなら、ゲーム用と配信・録画用でPCを分けて負荷を分散させる「2PC配信」にすれば問題ありません。

こだわりたい人はキャプチャーユニットなどを使って2PC配信にしよう!

消費電力チェック

各CPU+RTX 4070Ti SUPERを使ったシステム全体の消費電力を計測しました。

スクロールできます
テスト項目Ryzen 7
7700
Ryzen 7
9700X
Core i7
14700F
ゲーム
サイバーパンク2077
フルHD~4K
330~390W360~410W330~410W
エンコード
4K
285~290W290~300W285~295W
動画視聴
Hulu
70~75W70~75W75~80W

大きな差はありませんが、微妙にRyzen 7 7700が良いです。

Ryzen 7 9700XはCore i7-14700Fと誤差レベルですけど、パフォーマンス差を考慮すると省電力だと思います。

Core i7は世代が変わるたびに消費電力が上がるデメリットがあります。

Eコア(高効率コア)を持たないRyzenでも、十分に省電力!

エコを気にする人はRyzenを選んだほうが良いです。

計測方法はこちら

消費電力の測定はラトックシステムのRS-BTWATTCH2を使用。

リアルタイム計測データの最小値と最大値を採用。

ゲーム】サイバーパンク2077/フルHD〜4K

【エンコード】Premiere Pro 2024で4K/10分/60fpsのソースをYoutubeプロファイルで書き出し

【動画視聴】Hulu

システム環境やゲームによって消費電力は変動します。

【まとめ】良い構成だが注意点あり

Ryzen 7 7700+RTX 4070Ti SUPERの構成についてまとめると、こんな感じです。

RTX 4070Ti SUPERまとめ

  • 4KゲームまでOK
  • フルHDだとオーバースペック気味
  • VRAM 16GBの使い所が難しい

Ryzen 7 7700まとめ

  • ゲームはCore i7-14700Fとほぼ同じ
  • クリエイティブ系の処理に強い
  • Core i7よりも低い消費電力
  • ミニタワー型のBTOパソコンに注意!

RTX 4070Ti SUPERについては、RTX 3000シリーズを過去の遺産にしてしまう強烈なパワーです。

主にクリエイティブ系の処理が大きくパワーアップした感じですが、16GB以上のVRAMが必要な人って「かなりの上級クリエイター」のみだと思われます。

(数年後にVRAM 16GBが必須なゲームが出てくるかも)

RTX 4080以上は高すぎるので、「コスパよくがっつりクリエイティブ作業をしたい人」数年に渡って最新ゲームを遊び尽くしたい人」におすすめのグラボです。

Ryzen 7 7700については正直なところ、まったく期待していなかったCPUです(^^;)

実際に使ってみるとめっちゃ高性能!総合的にCore i7-14700Fより少し良いと感じました。

自作PCユーザーだと、CPUソケットはZen 5もZen 4も同じAM5なので、将来Zen 5のRyzen 9000シリーズへ簡単にアップグレード可能です。

総合的に価格の安いZen 4のRyzen 7 7700がおすすめ。

価格差に見合うほどRyzen 7 9700Xとの違いは無いです。

ミニタワー型のBTOパソコンはM.2 NVMe SSDの拡張性が低いPCが多いので、買う前によ~くチェックしてください。

使用したグラフィックボードはこちら↓

高負荷時も動作音はすごく静か。LEDライティング機能のないシンプルなグラボです。

Ryzen 7 7700+RTX 4070Ti SUPERのBTOゲーミングPC

現在、このCPUとGPUの組み合わせでお得なPCはありません。

かんたんお宝PC検索

検索してサクっとお宝PCを見つけよう!

その他のRTX 4070Ti SUPER搭載PCはこちら↓

PCパーツ・自作PCの基礎知識

パーツ別の基礎知識
工具メモリ
グラフィックボードストレージ
CPUケース
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更新:2025年5月17日

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92980円RTX 3050Ryzen 5 450016GB500GBドスパラ1111111
99980円RTX 3050Ryzen 5 450016GB500GBドスパラ111111111
117980円RTX 4060Ryzen 5 450016GB500GBドスパラ1111111
124980円RTX 4060Core i5 12400F16GB500GBドスパラ11111111
126800円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB500GBMDL.make11111
129800円RTX 4060Ryzen 5 450016GB1TBマウス111111111
129800円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB500GBPC工房1111111
134980円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB500GBドスパラ1111111111
139800円Ryzen Z1 ExRyzen Z1 Ex24GB1TBASUS11111111
149980円RTX 4060TiCore i5 12400F16GB500GBドスパラ111111111
155980円RTX 4060Ryzen 9 7945HX32GB1TBMinisforum1111111
159980円RTX 4060TiRyzen 7 5700X16GB500GBドスパラ111111111
164800円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB1TBマウス1111111111
179980円RTX 5060TiRyzen 7 5700X16GB500GBドスパラ1111111111
181490円RTX 4060Core i5 14400F16GB1TBサイコム11111111
189800円RTX 5060TiRyzen 7 5700X16GB1TBマウス111111111111
199980円RTX 5070Ryzen 7 770016GB500GBドスパラ111111111
205887円RTX 4060Core i5 14500~16GB~256GB~レノボ111111
209800円RTX 5070Ryzen 7 5700X32GB1TBフロンティア111111
217800円RTX 5070Ryzen 7 5700X32GB1TBフロンティア111111
229700円RTX 5060TiCore Ultra 5 225F16GB2TBPC工房11111111
229900円RTX 5070Ryzen 7 5700X16GB1TBマウス11111111111
239800円RTX 5070Ryzen 7 8700F32GB2TB日本HP111111111
247800円RTX 5070Ryzen 7 770032GB1TBツクモ111111111
249800円RX 9070XTCore i7 14700F32GB1TBPC工房1111111
249800円RTX 5070Ryzen 7 7800X3D16GB1TBマウス11111111111
249800円RTX 5070Ryzen 7 7800X3D32GB1TBフロンティア11111111
249980円RTX 5070Ryzen 7 770032GB1TBドスパラ1111111111
259800円RTX 5070Core Ultra 7 265F32GB1TBフロンティア11111111
259800円RTX 5070Core Ultra 7 265F32GB2TB日本HP111111111
267980円RTX 5070Ryzen 7 7800X3D16GB500GBドスパラ1111111111
269800円RX 9070XTRyzen 7 770032GB1TBツクモ111111111
274800円RX 9070XTRyzen 7 770016GB1TBマウス1111111111
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279800円RX 9070XTRyzen 7 7800X3D32GB1TBフロンティア111111111
282800円RX 9070XTCore Ultra 7 265F32GB2TBフロンティア11111111
289800円RTX 5070Ryzen 7 7800X3D32GB1TBフロンティア111111111
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368000円RX 9070XTRyzen 7 9800X3D32GB1TBストーム11111111
369980円RX 9070XTRyzen 7 9800X3D32GB1TBドスパラ11111111
371910円RTX 5070Ryzen 7 9800X3D32GB2TBサイコム111111111
379800円RTX 5080Ryzen 7 9700X32GB1TBツクモ11111111
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399980円RTX 5080Ryzen 7 7800X3D32GB2TBツクモ111111111
409800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBフロンティア11111111
424800円RTX 5080Ryzen 7 7800X3D32GB2TBPC工房111111
429980円RTX 5080Ryzen 7 7800X3D32GB1TBドスパラ111111111
454800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB2TBPC工房111111
479800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBストーム1111111
479980円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBドスパラ11111111

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RTX 5070Ti
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