144Hz~240Hzのおすすめモバイルゲーミングモニターまとめ|選び方の注意点も解説

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この記事にたどり着いた方は、次のような悩みをお持ちではないでしょうか?

  • 小型のゲーミングモニターが欲しい
  • 144Hz以上のモバイルモニターってどんなのがあるの?

モバイルモニターって聞くと、外出先で使うイメージがありますよね?

でも、実際は据え置き型の小型ゲーミングモニターとして使うことも可能です。

27インチ、17.3インチ、15.6インチを並べた状態

小さいからレイアウト変更も自由なので、最高に使い勝手が良いですよ。

さらに、使わない時は本棚にしまうこともできます。

このような最高の環境を実現していただきたく、この記事ではリフレッシュレート144Hz以上のモバイルモニターについて解説します。

実際に4台のモバイルモニターを購入して、最高のゲーム環境を構築した体験から書いています。

まずはモバイルモニター選びの基本をチェックして、リフレッシュレート別におすすめ製品を説明しましょう。

目次

小型ゲーミングモニターのメリットとは?

BenQ EX2780Q(27インチ)とASUS XG17AHP(17.3インチ)

ゲーミングPCをゲームだけに使っていますか?

ほとんどの人がWebブラウジングや動画編集などの日常的な用途にも使っているではないでしょうか。

ゲーミングモニターの大きさは、小さい方が瞬時に画面の情報を把握できるので、フルHD解像度の23.8〜24.5インチクラスに人気があります。

しかし日常使いにフルHDの24.5インチは、作業スペースが狭くて逆に使いづらいと感じていませんか?

そこで普段は27〜32インチクラスの4KやWQHD解像度の大きめの画面を使い、ゲームをするときだけモバイルゲーミングモニターをサッと取り出して使う方法をおすすめします。

また、XboxやPS5などのゲーム機とも最高に相性が良いです。

ASUS XG16AHPE + Xbox Series X

実際にやってみると最高に快適です。ぜひ参考にしてください。

モバイルディスプレイの基本的なこと

まずは最近テレワークなどで需要が高まっているモバイルディスプレイの基礎知識をチェックしてみましょう。

モバイルディスプレイの液晶サイズについて

流通しているモバイルゲーミングモニターは、17.3インチか15.6インチになります。

個人の好みによりますが、17.3インチの方が使い勝手が良いです。

理由はノートPCと違って、目と液晶モニターの距離が少し遠くになるから。

人によっては15.6インチだと少し画面が小さいと感じるかもしれません。

なので、予算が許せば17.3インチを選んだほうが良いでしょう。

モバイルディスプレイの厚みと重量について

厚みは液晶サイズに関わらず1cm程度です。

17.3インチ15.6インチ
厚み1cm1cm
重量1kg700g
※重量は後述する保護カバーを含む

重量は300gほど差がありますが、外へ持ち出さない限り意識する必要はありません。

モバイルディスプレイのコネクター位置

ほとんどのモバイルモニターは側面にコネクターがあります。

▼このように、意外に設置スペースを取るので注意しましょう。

コネクターの位置がモニターの右側か左側のどちらなのか、事前にチェックした方が良いです。

この記事の最後にL型変換コネクターを紹介しているので、最後まで読んでくださいね。

モバイルモニターの多くは、HDMI端子にミニ規格やマイクロ規格を採用していますが、最近は標準HDMI端子を持った製品も多く販売されています。

使い勝手は標準HDMI端子の方が圧倒的に便利です。

モバイルディスプレイの設置方法

ほとんどの製品は、iPadのカバーみたいなもので自立させます。

▼横置きの場合、角度調整は2段階が主流。縦置きにも対応。

▼自立式のキックスタンドを内蔵したモデルもあり。使いたい時にサッと設置できるので便利です。

汎用的なカメラの三脚が使える製品もあります。

▼三脚マウントは角度、高さ調節が自由自在なのでおすすめ。

▼ディスプレイアーム(VESAマウント)に対応した製品もあります。

JN-MD-173GT240FHDR

ゲーミングモニター選びの基礎知識

ゲーミングモニター選びの基本知識を6つまとめました。

  1. リフレッシュレートについて
  2. 応答速度について
  3. 液晶パネルの種類について
  4. 画面サイズについて
  5. 残像低減機能について
  6. HDR規格について

上記のポイントをわかりやすく関連記事で解説しています。

ぜひ参考にしてください。

リフレッシュレート240Hz以上のおすすめモバイルモニター

このクラスのモニターはミドルスペック以上のゲーミングPCに最適です。

GeForce RTX 3060クラスのミドルスペックGPUをお持ちなら、VALORANTやApex Legendsのような軽〜中量級ゲームで160〜240フレームを出せます。

ハイスペックPCでなくても240Hzモニターの性能を十分に使えるので、購入の候補に入れましょう。

ASUS ROG Strix XG17AHPE|高品質・240HzでどんなゲームもOK!

ASUSのゲーミングブランド「ROG」を冠した本格的なゲーミングモニターです。

画面サイズ17.3インチ
パネルIPS
解像度フルHD
リフレッシュレート240Hz
応答速度3ms
スピーカー1W + 1W
入力端子・Type-C
・Micro HDMI
・給電用Type-C
設置方法・カバー式
・汎用三脚
参考価格70,000円前後
ポイント
  • 高画質
  • 美しいボディー
  • 三脚マウント可能
  • 3.5時間駆動のバッテリー内蔵
  • 価格が高め
  • 応答速度が3msで平凡

▼汎用的な三脚が使えるので、自由なレイアウトで設置が可能。

価格は6万円台と24.5インチクラスの240Hzモニターより若干高めですが、17.3インチという絶妙な画面サイズが特徴。

17.3インチは場所を取らない絶妙なサイズで、セカンドモニターとしてもかなり使い勝手が良いです。

応答速度については、240Hzに必要な応答速度は4.17ms(1000÷240)なので、実用上は全く問題ありません。

PCでゲーム以外の作業をする時は、フルHDだと作業領域が狭く、27〜32インチクラスの4KやWQHDモニターを使っている人は多いと思います。

ゲームをする時だけ高性能なゲーミングモニターが欲しい人にうってつけの製品。

性能に妥協がなくて個性も強く、末長く使える逸品。

使用感は関連記事を見てね!

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>>ASUS XG17AHPE紹介ページ(公式)

JAPANNEXT JN-MD-173GT240FHDR|安心国内ブランド

JAPANNEXT JN-MD-173GT240FHDR レビュー
画面サイズ17.3インチ
パネルIPS
解像度フルHD/240Hz
応答速度4ms
スピーカー内蔵
入力端子・Type-C x 2
・mini HDMI
設置方法・カバー式
・VESAマウント対応
参考価格55,000円前後
ジャパンネクスト JN-MD-173GT240FHDR レビュー
ポイント
  • 国内ブランド
  • 3系統入力
  • VESAマウント対応
  • 応答速度が4msで平凡

国内メーカーとしては初の240Hz対応モバイルゲーミングモニターです。

価格は約5.4万円となかなかのものですが、ASUSのXG17シリーズよりも安く、後発だけに基本性能はこちらの方が充実しています。

75 x 75mmのVESAマウント対応、Type-C x 2+mini HDMIの3系統入力、HDR対応、マグネット接続のカバースタントが付属。

応答速度は4msですが、240Hzモニターとして必要な速度は4.17msなので、実用上は問題ありません。

目立った弱点のない一台です。

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ABK 240Hz|格安中華モデル

画面サイズ17.3インチ
パネルIPS
解像度フルHD/240Hz
応答速度非公開
スピーカー内蔵
入力端子・Type-C
・mini HDMI
・給電用Type-C
設置方法・カバー式
・VESAマウント対応
参考価格25,000円前後
ポイント
  • 激安
  • VESAマウント対応
  • 知名度の低いメーカー

中華ブランドの激安240Hzモニターです。

なんといっても2.5万円の激安価格が特徴。

デスクトップタイプの23.8〜24.5インチクラスな240Hzモニターより圧倒的なコスパ。

75 x 75mmのVESAマウント対応、Type-C+mini HDMIの2系統入力、スピーカー内蔵、カバースタントが付属と、まずまずのスペック。

応答速度が非公開といった気になる点はあるものの、サブモニターとして活用する人におすすめです。

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リフレッシュレート144Hz〜165Hzのおすすめモバイルモニター

このクラスの製品はエントリークラスのゲーミングPC、PS5、Xbox Series Xに最適です。

ARZOPA G1 Game|格安144Hzモニター

画面サイズ15.6インチ
パネルIPS
解像度フルHD
リフレッシュレート144Hz
応答速度1ms
スピーカー内蔵
入力端子・Type-C
・mini HDMI
・給電用Type-C
設置方法カバー式スタンド
参考価格27,000円前後
ポイント
  • 薄型・軽量
  • sRGB 100%
  • 自立式スタンド内蔵
  • 知名度の低いメーカー

重量620gで最厚部7.2mmの軽量・薄型が特徴。

sRGB 100%を達成。かなり発色の良い液晶です。

気になる点としては、知名度の低いメーカーの製品なので保障等のサポートが不安。

初期不良だけ販売店に対応してもらえばOK!という人に最適です。

目立った弱点もなく、価格が安いのがポイント!

セカンドモニターとして十分なスペックと言えます。

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ASUS ROG XG16AHPE|ハイスペック144Hzモデル

画面サイズ15.6インチ
パネルIPS
解像度フルHD
リフレッシュレート144Hz
応答速度3ms
スピーカー1W + 1W
入力端子・TYPE-C
・Micro HDMI
・給電用TYPE-C
設置方法・一体型自立式スタンド
・汎用三脚
参考価格49,000円前後
ポイント
  • 白と黒から選べる
  • 安心のASUSブランド
  • キックスタンド内蔵
  • 三脚マウント可能
  • 3時間駆動のバッテリー内蔵
  • 価格が高め
  • 応答速度が3msで平凡

白と黒から選べるボディーカラー、キックスタンドなど細かい点が上位モデルのXG17AHPEよりアップデート。

信頼と実績のあるASUS ROG「Republic Of Gamers」ブランドが魅力の一台。

応答速度は3msと平凡ですけど、144Hzモニターに必須な速度は6.94msなので、実用上は問題ありません。

あると便利な機能のてんこ盛り」で目立った弱点のない優等生。

汎用三脚を使用した自由なレイアウトで設置できるのもポイント!

144Hzなら「これ以上に使い勝手の良い製品はない」と言い切れる究極のモバイルモニターです。

使用感は関連記事を見てね!

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UPERFECT 144Hz|格安WQHDモニター

画面サイズ17.3インチ
パネルIPS
解像度WQHD
リフレッシュレート144Hz
応答速度1ms
スピーカー1W
入力端子・Type-C x 2
・mini HDMI
設置方法・カバー式
・VESAマウント対応
参考価格37,000円前後
ポイント
  • WQHD解像度
  • VESAマウント対応
  • 知名度の低いメーカー

WQHD(2560 x 1440)に対応した中華モバイルモニターです。

17.3インチの大画面、VESAマウント対応、スピーカー内蔵、3系統入力とスペックは十分。

PS5のWQHD解像度で遊びたい人におすすめです。

こちらも知名度の低いメーカーの製品なのでサポートが不安ですが、初期不良だけ販売店に対応してもらえばOK!という人に最適。

Amazonでは7,000円くらいの割引クーポンが付くことがあるので、かなりコスパの良い製品です。

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モバイルモニターにあると便利なオプション

実際に使用して良かったものや、気になる便利なオプションを紹介します。

HDMI Type-C変換アダプター|Club 3D CAC-1336

PC側のHDMI端子をType-Cに変換するアダプター。

グラボのHDMI出力をType-Cに変換したい時に重宝します。

モバイルモニターの入力がType-CとHDMIしかない場合、この変換ケーブルがあると便利。

HDMIよりもType-Cでモニターと繋いだ方が、抜き差しが簡単で使い勝手がよいです。

HDMI2.1規格なのでフルHD/240Hz、4K/120Hzに対応。

環境によっては「必須オプション」です。

▼詳しい使用感についてはレビュー記事をご覧ください。

VESA変換アダプタ

モバイルモニターやタブレットをVESAマウントに固定するためのアダプターです。

各社から似たコンセプトの製品がたくさんあります。

価格は2,000円程度〜。

Amazonなどで「VESAアダプタ」と検索してください。

L型変換ケーブル、コネクター

モバイルモニターは普通のモニターと違って側面にケーブルを挿す製品が多いです。

配線が横にハミでるので、邪魔だと思う人は多いでしょう。

L字型の変換アダプターやケーブルがあるとスッキリしますよ。

Type-C L字型 変換アダプター

ほとんどのモバイルモニターがType-Cを使って給電します。

コレがあるだけで利便性がかなり上がるので、1個は持っておきましょう。

▼2個セットで800円程度

L字型 マイクロHDMI変換アダプター

標準HDMIをマイクロ型に変換するアダプターです。

HDMI v2.0なのでリフレッシュレートは240Hzまで対応。

コネクターは上向きと下向きがあるので、使用するモニターに合わせて選んでください。

▼価格は1,000円程度

L字型 マイクロHDMI ケーブル

この製品はHDMI v1.4でマイクロ型の変換ケーブル。

リフレッシュレート144Hzまで対応。

こちらもコネクターは上向と下向きがあるので、使用するモニターに合わせて製品を選んでください。

▼価格は800円程度

【まとめ】ゲームをするならどのモバイルモニターがおすすめ?

モバイルゲーミングモニターは、ニッチなカテゴリーなので製品数がまだまだ少ないです。

今回紹介した製品のうち、特におすすめなのは次の2つ。

ゲーミングPCに繋ぐなら

最高のゲーミング環境が欲しいならASUS XG17AHPEがおすすめです。

  • 17.3インチ 240Hz
  • 安心のASUSブランド
  • プロゲーマーも納得の高スペック

▼参考価格:70,000円前後

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安心の国内ブランドなら

ジャパンネクスト製の安心モデル。

  • 17.3インチ 240Hz
  • Type-C x 2、mini HDMIの3系統入力
  • VESAマウント対応

▼参考価格:55,000円前後

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コスパ優先で選ぶなら

安くて性能も妥協したくない方はARZOPA G1 Gameがおすすめです。

  • 15.6インチ 144Hz
  • 格安!

▼参考価格:27,000円前後

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以上、ゲーム環境が良くなりますように!

失敗しないゲーミングモニターの選び方

まずは6つの基本的なことを整理しましょう。

  1. 液晶パネルの種類
  2. 画面サイズと解像度
  3. リフレッシュレート
  4. 応答速度
  5. 残像低減機能
  6. HDR機能

▼それぞれの優先度はこのようになります。

項目優先度
液晶パネル
画面サイズと解像度
リフレッシュレート
応答速度
残像低減
HDR

意外に思われるかもしれませんが、ゲームで生計を立てているプロゲーマーでなければ「応答速度」はあまり重要ではありません。

理由をこれから1つずつ解説します。

① 液晶パネルの種類について

IPS、VA、有機ELパネルがおすすめ!

液晶パネルの特徴をまとめると次のようになります。

TNVAIPS有機EL
画質X
リフレッシュレート
応答速度◎◎
視野角X
コントラスト◎◎
価格
おすすめ度X

こちらは目的別です↓

TNVAIPS有機EL
ゲーム
映像鑑賞X◎◎
普段使いX
写真・映像編集X
価格
おすすめ度X

ゲーミングモニターで採用されるパネルは主にTN/VA/IPSの3種類ですが、2022年後半から有機ELパネル(OLED)を搭載したゲーミングモニターも価格が下がってきました。

各パネルの最高リフレッシュレートと応答速度は次のようになります。

TNVAIPS有機EL
リフレッシュレート540Hz260Hz500Hz360Hz
応答速度0.4ms1ms0.3ms0.1ms以下

それぞれのメリット・デメリットを簡単に解説しましょう。

TNパネルのメリットとデメリット|プロゲーマー向けでクセが強い

【手前】ASUS XG17HAP/IPS/240Hz/3ms
【奥】BenQ ZOWIE XL2566K/TN/360Hz/0.5ms

TNパネルは安価で高いリフレッシュレートと高速な応答速度で普及してきましたが、2020年頃からIPSパネルの方が性能面で優位な状況です。

視野角が狭いデメリットがあり、画面をななめ方向から見たり、少し姿勢を崩したりすると「色合い」がおかしくなります。

ただし、画面の正面に座って常に「正しい姿勢でゲームだけをする人」なら問題ありません。

▼TNパネルを採用したゲーミングモニターで代表的な製品は「BenQのZOWIEシリーズ」です。

BenQ ZOWIE XL2546K/TN/240Hz/0.5ms

ZOWIEシリーズは強力な残像低減機能(DyAc)の「キレの良い動き」の評価が高く、プロゲーマーやヘビーゲーマーに人気のあるモニターです。

しかし、かなりクセが強いので、FPSゲーム専用モニターとしてなら良いのですが、日常使いも考えている人は避けた方がよいです。

極論を言うと、TNパネルはBenQ ZOWIEシリーズの「DyAcを使いたい人だけ」にしかおすすめできません。

以前はゲームをするならTNパネルが最強と言われていました。

現在は360Hz以上に対応したe-Sports向けハイエンドモニターのほとんどがIPSパネルで、TNパネルの優位性はかなり下がっています。

IPSやVAパネルと見比べればハッキリ分かります。TNパネルの画質は「最高に汚い」です

TNパネルの時代は終わってます

VAパネルのメリットとデメリット|色鮮やかな映像

Pixio PXC348C/VA/144Hz/1ms

VAパネルは明るい部分と暗い部分のコントラスト比がIPSパネルより3倍以上も高く、明暗のはっきりしたメリハリのある映像が特徴です。

高いコントラスト比のおかげで黒の表現に優れており、キリッと引き締まった絵がポイント。

光が差し込むシーンなどは「IPSパネルには真似のできない」美しい表現が可能。

深みのある豊かな色彩で、思わず息をのむような美しさです。

映像鑑賞に強いパネルで、大型液晶テレビにも採用されています。(最近の高性能テレビは有機ELが多い)

正面からは非常にキレイ
タップして拡大
少し斜めから見ても問題なし
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真横から見ると白っぽい
タップして拡大

BenQ EX240N/VA/165Hz/1ms

VAパネルは「かなり」ななめか見ると白っぽくなるのがデメリットです。

ただし、上の写真のような角度でゲームをする人はいないと思うので、あまり気にしなくて良いでしょう。

椅子いすの背もたれに寄りかかって、リラックスしながらゲームするくらいなら、まったく問題ありません。

色合いがダイナミックで美しい反面、原色とのギャップがあって色の再現性はIPSパネルより劣ります。写真や映像編集もしたい人はIPSパネルの方が良いです。

応答速度は高性能モデルだと1msが当たり前で、IPSやTNパネルの0.5ms以下には劣りますが、ほとんどのゲーマーには問題ない性能です。

価格はIPSモニターよりも安いので、予算と自分の利用スタイルが合えばVAも良い選択と言えます。

特にゲームや映像コンテンツを楽しむ比率が多い人におすすめです。

安くて高画質!

IPSパネルのメリットとデメリット|万能タイプ

LG 34GK950F-B/IPS/144Hz/5ms

IPSパネルは自然な色合いと広い視野角が特徴の万能型です。

ななめから見ても色合いの変化が少なく、機種によって差はあるものの原色に最も近い色合いなのがメリット。

ゲーム以外に写真や映像編集などの「仕事/作業」に使う人もIPSが向いています。

最近はより高速なリフレッシュレート360Hz以上に対応したハイエンドモニターも続々と発売されています。

デメリットはVAパネルよりも価格が高いことです。

仕事、ゲーム、なんでもOK!

有機ELパネル(OLED)のメリットとデメリット|次世代の本命

Alienware AW3423DWF/OLED/0.1ms

有機ELパネルをざっくり解説すると、バックライトを持たずにカラー素子1つ1つを発光させる仕組みです。

IPS/VA/TNパネルはバックライトを使用するので、黒色を表現する時も光が漏れて完全な黒にはなりません。

有機ELが黒色を表現する時は、そもそも素子が光らないので「完全な黒」を表現でき、映像全体が引き締まって美しく見えます。

色合いとしてはVAパネルに似たダイナミックな感じで、ゲームと映像鑑賞向き。とにかくぶっちぎりに美しいです。

(写真・映像編集のような原色に近い発色が重要な作業はIPSパネルの方が向いています)

また、応答速度が0.1ms以下であることもメリットで、実用上は遅延が発生しません。

(「発色の良いVAパネル」+「反応の速いTNパネル」)x 10 +「視野角の広いIPSパネル」って感じで、ゲームだと無敵です。

デメリットとしては焼き付きリスクがあるため、数時間おきにパネルメンテナンスが必要なこと。ただ、よっぽど神経質な人でなければ問題はありません。

現状では40インチ越えの大型モデルが多く、24.5〜32インチクラスの使いやすいサイズが極めて少ないのもデメリットです。

また、コストが高いことも弱点でしたが、2022年後半から高いリフレッシュレートを出せるゲーミングモデルも価格が下がりつつあります。

2024年には多くのメーカーが新モデルを販売するでしょう。

クレイジーな美しさ!

② 画面サイズと解像度について

目的別のおすすめの画面サイズと解像度は次のとおりです。

目的推奨解像度推奨画面サイズ
ゲーム専用フルHD15.6〜24.5インチ
色々なジャンルのゲーム
普段使い
WQHD27インチ
画質を優先
仕事にも使う
4K27〜32インチ
臨場感を優先UWQHD
(ウルトラワイド)
34インチ

各解像度のドット数はこちらです。

  • フルHD:1920 x 1080
  • WFHD:2560 x 1080
  • WQHD:2560 x 1440(フルHDの1.8倍)
  • UWQHD:3440 x 1440
  • 4K:3840 x 2160(フルHDの4倍)

大きな画面になると、FPSゲームでは敵の位置や画面内の情報(HUD)が瞬時に把握できなく勝敗に影響します。

フォートナイトやApex Legendsなどの競技性の高いFPSゲームなら24.5インチ以下のフルHDがベストサイズで、多くのプロゲーマーに好まれています。

ソロプレイや競技性の低いFPSゲーム、雰囲気を楽しむRPGなどは27インチ以上の大画面が使いやすいです。

横長のウルトラワイドはPS5などのゲーム機では不可能な高い臨場感を味わえるのがポイント。

注意点として、解像度が高くなるとPCにも負荷が掛かること

特に4K解像度は、PCスペックが低いとフレームレートが落ちて「カクついた」動きになることは覚えておきましょう。

※ WQHD/4KモニターもフルHD解像度で使うことが可能です。

おすすめサイズと解像度
  • FPSゲームが好き
    ∟ 24.5インチ以下/フルHD
  • 色々なジャンルのゲームをしたい
    ∟ 27インチ/WQHD
    ∟ 34インチ/UWQHD
  • 超高精細な映像が好き
    ∟ 32・27インチ/4K

③リフレッシュレートについて

165Hz以上のモニターがおすすめです!

リフレッシュレートとは、1秒間に画面を書き換えられる回数のことです。

パラパラ漫画と同じ原理で、画面の書き換え回数が多いほど「なめらか」な映像になります。

単位はHzで表記され、ゲーミングモニターとして一般的なものは144Hzです。

しかし、最近は165Hzに対応した製品が多く販売され、144Hzを置き換える新基準になっています。

165Hzの製品は価格も144Hzとほとんど変わりません。

せっかく新しくゲーミングモニターを買うのなら165Hzを候補に入れましょう。

また、240Hzのモニターであれば、どんなゲームも快適に楽しめます。

ただし、27インチやWQHD解像度の240Hzモニターは非常に高価なので、欲しい画面サイズと解像度に合わせてリフレッシュレートを選んでください。

④ 応答速度について

プロゲーマー以外は、あまり気にしなくてOK!

応答速度は、画面の色が切り替わる時にかかる時間のことです。

単位はms(ミリ秒=1/1000秒)で表記され、値が小さいほど高性能です。

色が早く切り替われば残像が少なくなり、ブレのない「なめらか」な表示になって対戦ゲームで有利とされています。

リフレッシュレート別に最低限必要な応答速度は、「1000÷リフレッシュレート」で計算できます。

1フレーム切り替えに必要な時間
60Hz16.67ms
144Hz6.94ms
165Hz6.06ms
240Hz4.17ms
360Hz2.78ms

この表から分かる通り、現在販売されているモニターは、すべて最低限必要な応答速度を満たしています。

高いリフレッシュレートを出せるモニターは基本性能が高くて応答速度も速いので、あまり細かくチェックする必要はありません。

あえて付け加えるなら、応答速度1msをうたう製品は常時1msの速度ではなく、もっとも条件の良い速度が1msということです。

実際は速度にばらつきがあって、遅い時は8ms以上になることもあります。

こういった点を考慮すると、なるべく速い応答速度のモニターを選ぶのは間違いではありませんが、一般的には240Hzに対応できる「4ms」もあれば問題ないです。

人間の動体視力は0.2秒 = 200msと言われています。

計測器を使えば1msと4msの違いはハッキリ出るものの、人間の目では判別できない領域です。

プロゲーマーに見られる1フレームを競う戦い方でない限り、ゲームプレイに影響はまったくありません。

GtGとかMPRTって何?

GtGとMPRTは無視してOK!

ゲーミングモニターのスペックを見ていると、「応答速度1ms(GtG)」とか「2ms(MPRT)」という表記を見かけることがありませんか?

「GtG」と「MPRT」の解説は次のようになります。

GtG(Grey-to-Grey)

色の中間階調における応答速度を表す。黒→白の変化時間ではなく、灰色→別の灰色への変化時間のこと。液晶分子自体の反応速度を示す指標のため、コンテンツ内容や個人差によって体感速度が異なる。

MPRT(Moving Picture Response Time)

動画応答速度に特化した指標。再生中の画面を超高速カメラで撮影し、実際の画像変化の時間を測定する。MPRT値が速くなることで、色の変化だけでなく動きのあるシーンにおけるノイズやブレといった残像の影響が減る。

解説を読むと… っていうか読み飛ばしましたよね ^^;

  • 分かったようで分からない
  • 結局どっちが良いの?

という感じではないですか?

GtGとMPRTは、メーカーがスペック表に記載すべき必須項目ではありません。

高性能をアピールするためのものです。

まったく意味がないとは言いませんが、ほとんどの人は違いを体感できないので、GtGやMPRTには「こだわらない」ことをおすすめします。

⑤ 残像低減機能について|オーバードライブ・黒挿入

必須機能ではありません!

BenQ 「DyAc+」

高性能なゲーミングモニターには高いリフレッシュレート、応答速度のほかに「残像低減機能」をもつ製品があります。

液晶パネル/リフレッシュレート/応答速度だけの比較だと、どの製品も基本性能にそれほど差がありません。

そこで各メーカーが「残像低減機能」をプラスして製品価値を高めています。

代表的な技術は「オーバードライブ」か「黒挿入」の2つです。

いずれも効果はありますが、本来の「色あい」を犠牲にするので万能ではありません。

対戦ゲームでどうしても勝ちたいときに有効ですが、人によっては「目が異常に疲れる」というレビューもあります。

「オーバードライブ」の特徴とデメリット

色が変わるときに液晶素子へ高い電圧をかけて、色の切り替えを速くする仕組み。

電圧のサジ加減が難しく、目標にしている色を飛び越えてしまうオーバーシュート/アンダーシュート現象がある。

採用メーカー

  • Acer
  • ASUS
  • BenQ
  • IO DATA
  • DELL Alienware
  • など

「黒挿入」の特徴とデメリット

フレームとフレームの間に「黒フレーム」を挿入して残像感を減らす仕組み。

画面が暗くなり、チラつきが発生するデメリットがある。

採用メーカーと「機能名」

  • BenQ 「DyAc」
  • ASUS 「ELMB」
  • LG「1ms Motion Blur Reduction」
  • など

⑥ HDR機能について

必須機能ではありません!

タップして拡大できます↓

BenQ EX2780Q
BenQ EX2780Q
BenQ EX2710U
innocn M27U

HDRは明るい部分と暗い部分どちらの階調も犠牲にすることなく、よりリアルな映像を楽しめる技術です。

HDRもこだわりがない限り必須機能ではありません。

よく「DisplayHDR 600なら良い」と聞きますが、微妙です。

普及価格帯のモニターはDisplayHDR 400以下の場合が多く、実際に使ってみても「違いがよく分からん」という感じで、DisplayHDR 600でも普通レベルなので注意してください。

HDRコンテンツの例

DisplayHDR 1000でも再生するコンテンツによっては「効果がよくわからない」ものが多いです。

しっかりHDRを意識したコンテンツでないと効果を体感できない点は注意。

普通にキレイ
タップして拡大
暗い部分が暗すぎる
タップして拡大

ゲームでは暗い部分が暗くなりすぎて遊びにくくなるなど、当たり外れが多い機能です。

個人差はあると思いますが、HDR機能がなくても最近のゲームの映像は普通にキレイなので、あまりこだわらないことをおすすめします。

HDR10とは?

AV機器メーカーが策定した規格。

HDR10を拡張したHDR10+もあり。

PC用モニターではそれほど意識する必要はありません。

DisplayHDRとは?

VESAが策定した規格で、DisplayHDR 400、600、1000などがあります。

数字が最大輝度を示します(単位cd/平方m)。

DisplayHDRクラスコメント
400エントリーおまけレベル
600ミドル普通
1000ハイスペック良い
1400ハイエンド最高!

メーカー独自のHDR規格

その他、モニターメーカーのBenQの製品は、「HDRi」という独自のHDR規格を搭載しています。

HDRiも特別に優れている機能ではないです。

あらゆるジャンルのゲームを快適に遊べるモニターは?

ここまでで整理すると、FPSゲームなら小さい画面で、それ以外なら大きい画面がおすすめとなります。

つまり、モニターは1台だけだと、どうしても得意・不得意があって完璧なゲーム環境にはなりません。

ゲーミングPCをゲームだけに使う人は少なく、ほとんどの人がネットショッピングや動画編集など、色々な用途で使います。

このような場合、作業用に27〜32インチクラスを使って、ゲーム専用に15.6〜24.5インチクラスの小型モニターを併用するのもありです。

私の場合は事務作業とゲームで完全にモニターを分けています。

【中央】PHILIPS 329P1H(31.5インチ)
【左】BenQ EX2710U(27インチ)
【右上】JAPANNEXT JN-VG233WFHD200(23.3インチ)
【右下】ASUS XG17AHP(17.3インチ)
  • 31.5インチ/4K/IPS/60Hz(事務作業)
  • 27インチ/4K/IPS/144Hz(4Kゲーム/Xbox)
  • 23.3インチ/WFHD/VA/200Hz(PCゲーム)
  • 17.3インチ/FHD/IPS/240Hz(FPSゲーム/サブモニター)
【奥】Alienware AW3423DWF(34インチ)
【左】BenQ EX2780Q(27インチ)
【右】BenQ ZOWIE XL2566K(24.5インチ)
  • 34インチ/UWQHD/有機EL/165Hz(PCゲーム)
  • 27インチ/WQHD/IPS/144Hz(PS5)
  • 24.5インチ/FHD/TN/360Hz(コレクション)

その他、たくさんのモニター … 普通はこんなに必要ないです。

ただ、いろいろ使ってきた中で「これは良い!」と思ったのがこちら↓

一番のお気に入りはジャパンネクストのJN-VG233WFHD200です。

23.3インチの小型ウルトラワイドで、ゲーム機では不可能な21:9の画角で遊べます。

3万円以下で買える安さも良い↓

また、15.6〜17.3インチのモバイルモニターは、必要な時だけ設置したり、普段はサブモニターとして使えるのでおすすめです。

リフレッシュレート144Hz以上に対応したモバイルゲーミングモニターは、関連記事をご覧ください。

ゲームのプレイスタイルをしっかり把握しよう!

ここまでの内容をまとめると、次のようになります。

TNVAIPS有機EL
ゲーム
映像鑑賞X◎◎
普段使いX
写真・映像編集X
価格
おすすめ度X
  • 液晶パネルは「IPS」「VA」「有機EL」が良い
  • 画面サイズは自分のゲームスタイルに合わせて選ぼう
  • リフレッシュレートは144Hz以上
  • 応答速度は4ms以下であればOK

自分が普段どんなゲームを好んでプレイしているかによって、選ぶモニターのスペックが決まります。

「あらゆるジャンルのゲームを楽しみたい!」という人は、異なるスペックの2台体制がベストです。

関連記事に目的別のおすすめゲーミングモニターを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

最高のゲーミング環境を構築できますように!

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