メモリのDDR5とDDR4の違いとは?|DDR5がそれほど速くない理由

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現在主流のメモリの規格には「DDR5」と「DDR4」の2つがあります。

どっちを選んだら良いか迷ってませんか?

最初に大事な事を言っておきます。

DDR5メモリを選んでも

体感できるほどの速度差はありません

現状ではDDR5とDDR4のどちらを選んでもOK。

では、具体的にDDR5とDDR4は何が違うのか、詳しく解説します。

※本記事の内容は2023年8月時点のものです。状況が変わり次第、追記・修正を行います。

目次

DDR5とDDR4の違い

まずは基本的な事をサクッとまとめます。

  • 互換性と物理的な違い
  • 価格の違い
  • 電圧の違い
  • メモリクロックと帯域幅の違い

互換性と物理的な違い

DDR4とDDR5は同じ288pinですが、内部仕様が違うため互換性はありません。

物理的にもメモリの切り欠き位置が違っているので、DDR4のマザーボードにDDR5メモリは差せないようになっています。

メモリを取り付けるマザーボードは1つのメモリ規格しかサポートできません。

DDR4のPC(DDR4のマザーボード)を使っている人が、そろそろDDR5にするか … といってメモリだけ交換しても使えないので注意してください。

価格の違い

特に自作PCをしている人は気にした方が良いでしょう。

16GB x 2枚 計32GBの比較

メモリ価格メーカー
DDR4-32008,300円crucial
DDR5-480013,000円crucial
DDR5-520015,300円crucial
DDR5-560015,000円crucial
DDR5-600015,000円CORSAIR
DDR5-640017,000円CORSAIR
2023年8月調査

メーカーにこだわりが無ければもう少し安く買えますし、光るメモリだともっと高いです。

DDR5メモリの価格は発売当時よりかなり安くなったものの、DDR4も安くなってます。

けっこうな価格差があるので、効果が少なければDDR5に魅力を感じる人は少ないでしょう。

ただ、いずれこの価格差は少なくなると思われます。

電圧の違い

DDR4が1.2Vなのに対し、DDR5は1.1Vで動作するように設計されています。

実際にはオーバークロックされたメモリが主流です。

DDR5でも1.25Vとか1.35Vで動作する製品が多く、電圧の低さによるメリットは特にありません。

メモリクロックと帯域幅の違い

メモリには必ず転送速度を表す「DDR5-4800」「DDR4-3200」といった表記があります。

DDR5-4800の場合、メモリクロックが4800MHzで、1秒間に48億回のデータ転送が可能です。

メモリメモリクロックメモリ帯域幅
DDR4-26662666MHz21300MB/s
DDR4-32003200MHz25600MB/s
DDR5-48004800MHz38400MB/s
DDR5-52005200MHz41600MB/s
DDR5-56005600MHz44800MB/s
DDR5-60006000MHz48000MB/s
DDR5-64006400MHz51200MB/s
メモリクロックの8倍がメモリ帯域幅
単位はMHzではなく「MT/s」と表記されることがある

DDR5の方がメモリクロックが高いので、メモリ帯域幅も広いです。

BTOパソコンに採用されるDDR4-3200とDDR5-4800を比較すると、メモリ帯域幅は1.5倍も違います。

つまり、DDR5-4800の方が1.5倍ものデータを1秒間に転送できるということです。

理論上は、DDR5はDDR4より高速でデータ転送できるのが特徴となっています。

DDR5メモリがそれほど速くない理由

DDR5はクロックと帯域幅では圧倒的にDDR4より優れています。

しかし、データ転送を開始するまでの遅延(レイテンシ)が大きく、実際はそんなに速くありません。

メモリタイミング(CAS Latency)

メモリタイミングとは、データ転送の要求に対してメモリが応答するまでの時間のことです。(遅延/レイテンシ)

メモリの仕様をよ〜く見ると「36-44-44-96」などと書かれていることに気付くと思います。

最初の36がCAS Latency(CL)と呼ばれる値で、数字が小さいほど遅延が少ない高速メモリです。

しかし、CL値の大小だけで遅延時間が決まるわけではなく、クロック信号数によって実際の遅延時間は変わります。

実際の遅延時間(秒)=CL÷クロック信号数

例えば、DDR5-4800 CL40の場合

クロック信号数=48億÷2=24億
※DDRメモリは1回のクロック信号につき、2回のデータ転送を行う

実際の遅延時間=40÷24億=0.00000001667秒=16.67ns(ナノ秒)

つまり、データ転送開始の命令を受けても16.67nsの遅延が発生します。

1ナノ秒って10億分の1秒の世界なので人間が判別できる分けないのですが、長時間の大量データ処理で少しずつ違いが現れます。

CAS Latencyと遅延時間のまとめ

メモリCL遅延時間
DDR4-21331514.06ns
DDR4-32002213.75ns
DDR4-3200159.37ns
DDR5-48004016.67ns
DDR5-48003615.00ns
DDR5-52003413.07ns
DDR5-56003612.86ns
DDR5-60003612.00ns
DDR5-64003611.25ns
CL値は製品によって異なる

ここで注目してほしいのは以下の2つです。

  • DDR4の方がCL値が低い
  • DDR5-4800よりDDR4-3200の方が遅延時間が短い

なぜ新規格のDDR5の方が遅延時間が大きいかというと、簡単に言えばシビアな設計を求められるからです。

DDR5の方がメモリ帯域幅は広いけど、遅延時間が大きいので実際にはほとんど速度差はありません。

つまり、BTOパソコンに採用されるDDR5-4800とDDR4-3200なら、どっちを選んでもOK。

条件によってはDDR4-3200の方が速い事もあります。

DDR5があまり高速でない原因は、こんな理由があるからです。

DDR4-3200とDDR5-6400は2倍速度が違うのかというと、誤差レベルだそうです。

自己満足の世界ですね。(自己満足は大事!)

DDR5は2枚が基本|4枚だと遅くなる

DDR5の弱点はもう一つあって、メモリを4枚挿すとクロックが落ちます。

※すごく詳しい人なら4枚でも定格クロックで動作させる事は可能(リスクはある)

メモリ2枚4枚
DDR5-48004800MHz
(定格)
3600MHz
または
4000MHz
(速度低下)
DDR5-56005600MHz
(定格)
4800MHz
(速度低下)

多くのマザーボードは4枚までメモリを挿せるようになってますが、2枚で目的の容量にすることを推奨します。

おすすめは16GB x 2枚での運用。

32GBもあれば、ほとんどの人は不足を感じることはないでしょう。

逆に、4枚で運用しても速度差を体感できる人はいないので、まずは8GB x 2枚で使ってみて、容量が足りないと思ったらあとから2枚追加するのもありです。

その場合はメーカー、クロック、容量など、なるべく最初の2枚と同じものを探してください。

ゲーム性能チェック

tom’s HARDWAREよりデータを引用しました。

スクロールできます
DDR4-3200DDR5-4800
Assasin Creed
Valhara
96fps99fps
Far Cry 6130fps128fps
Ghost Recon
Break Point
108fps111fps
Watch Dogs
Legion
93fps96fps
Borderlands 3116fps116fps
Shadow of the
Tomb Raider
197fps200fps
Wolfenstein
Youngblood
223fps220fps
平均137fps138fps
割合100%
(基準値)
100.73%
解像度:フルHD

DDR4-3200とDDR5-4800の速度差は1%未満です。

ゲームによってはDDR4の方が速いこともあり、規則性はありません。

誤差レベルと言って良いでしょう。

次はメモリ別のパフォーマンス比較です↓

メモリフレームレート
DDR4-2133 CL1593fps
DDR4-3200 CL2296fps
DDR4-3200 CL1596fps
DDR5-4800 CL4099fps
DDR5-5200 CL3498fps
DDR5-5600 CL36100fps
DDR5-6000 CL3699fps
DDR5-6400 CL3698fps
アサシンクリードヴァルハラ/フルHD

理論上はクロックが高くてCL値が低いメモリであれば、良い結果を期待できます。

しかし実際は規則性が無く、高クロックなメモリを使っても体感できる差はありません。

メモリの使い方はアプリ(ゲームを含む)によって違います。

ゲームだとDDR4で十分な速度が出るので、DDR5にしても効果は無いです。

クリエイティブ性能チェック

tom’s HARDWAREよりデータを引用しました。

Premiere Pro 2022
Scripted Workload(Procyon)Score
数字が大きいほど速い
DDR4-2133 CL15
7616
DDR4-3200 CL22
7992
DDR4-3200 CL15
8025
DDR5-4800 CL40
8259
DDR5-5200 CL34
8164
DDR5-5600 CL36
8292
DDR5-6000 CL36
8206
DDR5-6400 CL36
8265

↑DDR5-6000よりDDR5-4800の方が良いスコア。

DDR4も健闘していて、特に規則性はないように見えます。

Photoshop 2022
Scripted Workload(Procyon)Score
数字が大きいほど速い
DDR4-2133 CL15
7402
DDR4-3200 CL22
7891
DDR4-3200 CL15
8121
DDR5-4800 CL40
7884
DDR5-5200 CL34
8048
DDR5-5600 CL36
8010
DDR5-6000 CL36
8004
DDR5-6400 CL36
8091

↑DDR4-3200 CL15が良いスコアです。

こちらも規則性はなく、微妙な結果。

Lightroom 2022
Scripted Workload(Procyon)Score
数字が大きいほど速い
DDR4-2133 CL15
10207
DDR4-3200 CL22
10922
DDR4-3200 CL15
10978
DDR5-4800 CL40
12195
DDR5-5200 CL34
12550
DDR5-5600 CL36
12420
DDR5-6000 CL36
12622
DDR5-6400 CL36
14735

↑DDR5-6400が良いスコアです。

アプリによってはDDR5の方が強いですね。

とはいえ、すべてのクリエイティブアプリでDDR5が強いわけでもなく、結果としては微妙だと思います。

実際にクリエイティブ系のアプリを使っていると、実行するタイミングや温度などで毎回結果が違うものです。

上記の結果は参考程度に見た方が良いでしょう。

実際に使ってみた感想

左からDDR5-6000MHz/5600MHz/5200MHz

私もDDR5メモリを使っているのですが …

悪くはないけど、良くもないメモリ

という感想です。

少なくともDDR4より性能が落ちることはありません。

ただ、本音は

DDR5の何が良いのかサッパリ分からない

です。

DDR5-6400でようやくクリエイティブ系の一部の処理が速くなるようです。

しかし、高クロックになればなるほどメモリ価格は高くなり、コストパフォーマンスは悪化します。

自作PCをやってる人なら高いお金を払って高クロックメモリを選ぶのもアリ。

※高クロックに対応したCPUとマザーボードが必要

BTOパソコンだと基本的にDDR5-4800になるので、メリットは何も無いです。

DDR5は見送って、いつか出るDDR6まで待った方が良いのでは?

というのが正直な感想です。

【まとめ】DDR5メモリの買い時はいつ?

これまでの歴史を振り返ると、古い規格のメモリは必ず市場から消えます。

DDR4もいつか手に入らなくなるでしょう。

CPUメーカーのAMDはRyzen 7000シリーズでDDR5に乗り換え済み。

Intelは第12世代CoreシリーズからDDR5が使えるようになっているけど、DDR4も引き続きサポートしています。

最新の第14世代Core i7-14700K
DDR4メモリをサポート

王者Intelがサポートを続ける限り、DDR4は市場に残り続けるでしょう。

それでもいつかDDR5を選ぶ時は来ます。

私が思うDDR5メモリを買うタイミングは以下のとおりです。

  • DDR5を使ってみたい
  • 欲しいと思ったPCがたまたまDDR5だった
  • 欲しいと思ったマザーボードがDDR5だった

まとめると、急いでDDR5を選ぶ必要はありません。

今、DDR5メモリを買うなら安いDDR5-4800を選んで、浮いたお金でGPUを1ランク上げたほうが良いでしょう。

その方ががよっぽど体感できる効果があります。

以上、参考になれば幸いです。

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更新:2024年4月16日

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価格GPUCPUメモリストレージメーカー
109800円Ryzen Z1
Extreme
16GB512GBASUS
129800円RTX 4060Ryzen 5 450016GB1TBマウス
149800円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB1TBPC工房
155800円RTX 4060TiRyzen 7 5700X32GB1TBフロンティア
162800円RTX 4060TiRyzen 7 5700X16GB1TBPC工房
165800円RTX 4060TiCore i5-14400F32GB1TBフロンティア
169800円RTX 4060TiRyzen 7 5700X16GB1TBマウス
179980円RTX 4060TiRyzen 7 5700X16GB1TBドスパラ
199800円RTX 4070SPRyzen 7 5700X32GB1TBフロンティア
229700円RTX 4070TiRyzen 7 5700X16GB1TBPC工房
229900円RTX 4070SPRyzen 7 5700X16GB1TBマウス
239382円RTX 4070SPCore i7-14700F16GB1TB日本HP
239980円RTX 4070SPRyzen 7 5700X16GB1TBドスパラ
244800円RTX 4070SPCore i7-14700F32GB1TBフロンティア
249800円RTX 4070SPCore i7-14700F32GB1TBフロンティア
259740円RTX 4070SPCore i5-14400F32GB2TBサイコム
259842円RTX 4070Ti SPCore i7-14700F16GB1TB日本HP
269800円RTX 4070SPCore i7-14700F32GB1TBフロンティア
269800円RTX 4070SPRyzen 7 7800X3D16GB1TBマウス
269980円RTX 4070SPRyzen 7 7800X3D16GB500GBドスパラ
279800円RTX 4070Ti SPCore i7-14700F32GB1TBフロンティア
296980円RTX 4070TiCore i7-14700F32GB1TBドスパラ
294980円RTX 4070SPRyzen 7 7800X3D16GB1TBドスパラ
299800円RTX 4070Ti SPCore i7-14700F16GB1TBツクモ
299800円RTX 4070Ti SPCore i7-14700F32GB1TBフロンティア
307420円RTX 4070SPRyzen 7 7800X3D32GB2TBサイコム
価格から選ぶグラボから選ぶ
10〜15万円RTX 4060
15〜20万円RTX 4060Ti
20〜25万円RTX 4070
RTX 4070 SUPER
25万円〜RTX 4070Ti
RTX 4070Ti SUPER
RTX 4080 / SUPER
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