ドスパラ ガレリア ZA7Cシリーズのケース・パーツ構成のレビュー|XA7C/RA7Cシリーズとの違いも解説

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ドスパラ ガレリア「ZA7C」シリーズのケースとパーツ構成について解説します。

CPUにCore i7-14700KFを採用したモデルが対象です。

「ZA7Cシリーズ」はドスパラの中でもハイグレードな製品で、下位の「XA7C、RA7C、RM5Cシリーズ」とはパーツ構成が大きく違います。

  • 【ZA7C】メモリ32GB+SSD 1TB+水冷クーラー+ハイグレードマザーボードの上位モデル
  • 【XA7C】メモリ32GB+SSD 1TBのミドルモデル
  • 【RA7C】メモリ16GB+SSD 500GBのコスパ重視モデル
  • 【RM5C/RM7C】RA7Cを小型のミニタワーケースにしたモデル

それぞれのざっくりとした違いはこちら↓

スクロールできます
ZA7CXA7CRA7CRM5C
RM7C
ミドルタワーミニタワー
CPUクーラー240mm水冷サイドフロー空冷
マザーボード規格ATXmicroATX
チップセットZ790B760
M.2スロットGen 4×4 3本Gen 4×4 2本
Gen 4×2 1本
Gen 4×4 2本
背面USB
Type-C
20Gbps x 15Gbps x 1なし

それぞれのシリーズがどのくらい差があるのか詳しく解説するので、気になる人は参考にしてください。

まずは「ZA7C」を詳しく解剖します。

目次

ZA7Cシリーズの外観

↑シンプルかつ高級感のあるケース。

派手さはないもののきの来ない優れたデザインだと思います。

ケースって毎日「見る」「さわる」パーツです。

安い買い物ではないので、ぜひ見た目にもこだわって他メーカーのPCもチェックしてください。

ガレリアシリーズは年齢や性別を問わず、幅広いユーザーに人気があるのも納得できます。

↑大きさは一般的なミドルタワーサイズ。

ゲーム機よりは大きいものの、巨大という感じはありません。

左側面の一部がアクリルパネルになっていて、内部が見れるようになっています。

↑天面は全体が通気口になっていて、PC内部の熱気を効率的に排出。

ホコリの侵入を防ぐフィルターが内蔵されています。

↑正面のインターフェイスは電源ボタン、リセット、USB Type-A 5Gbps x 4、音声入出力。

ななめに角度が付いているので、手を伸ばしてアクセスしやすいです。

また、Blue-Rayドライブなどで使える5.25インチベイが1つあります。需要は少なくなったとはいえ、必要な人にとっては重宝するでしょう。

↑USB Type-Cポートが無いのは残念なポイントですが、Type-A→Type-C変換アダプターを使えば困ることはありません。

↑サイドパネル前方にある吸気口。

ホコリの侵入を防ぐため、青い部分はメッシュ加工されています。

背面インターフェイス
  • PS/2コネクタ
  • USB 2.0 Type-A x 4
  • USB Type-A(5Gbps)x 2
  • USB Type-A(10Gbps)x 1
  • USB Type-C(20Gbps)x 1
  • 有線LANポート(2.5Gbps)
  • 音声入出力
映像出力ポート
  • HDMI x 1
  • DisplayPort x 3

一般的な使い方なら十分すぎるインターフェイスです。

無線LANは内蔵していませんが、注文時にカスタムして追加できます。

↑底面にはスライド式の「ほこりフィルター」があります。

↑正面とCPUクーラーのLEDは好みの色に変更できます。

もちろん、消灯することも可能です。

ZA7Cシリーズの内部

RTX 4070Tiモデル
RTX 4080モデル

↑大型のグラフィックボードが目立ちますが、空間はしっかり確保されていてメンテナンスしやすいです。

配線もキレイにまとめられています。

↑試用機のCPUクーラーは評判の良いDeepCool製の240mm簡易水冷タイプ。

水冷ヘッドとラジエーター用の12cmファン2基は光ります。

背面には14cmの大型ファンがあり、ケース内の熱を効率的に排出。

ファンのサイズが大きいほど低回転で多くの風を送り出せるので、「冷却性」と「静音性」が高いメリットがあります。

↑前方の吸気ファンも大型で静音な14cmファンが1台。

ここも他メーカーのPCだと12cmファンが標準なので、ドスパラのPCはあっぱれです。

巨大なグラフィックボードiはサポートステーによってガッシリ鷲掴わしづかみされていて、非常に安心・安全な構成です。

↑試用機のマザーボードはASUS製の「PRIME Z790-P」でした。

チップセットはハイグレードなZ790を採用。

↑メモリはDDR5-4800MHzが2枚(計32GB)を標準搭載。

メインストレージは1TBで、Gen 4×4に対応した爆速タイプ。

メモリ、ストレージともにクリエイティブワークに強い仕様です。

NVMe SSDを取り付けるM.2スロットは3つあり、すべてのスロットが超高速なGen 4×4(約7,000MB/s)に対応。

その他、SATAポートも4つあるのでストレージの拡張性は十分です。

※真ん中の空きM.2スロットはグラフィックボードの真下になるので、取り付け時はグラボを取り外す必要があります。

拡張スロットの内訳

  • グラフィックボード用
  • 使用不可
  • 使用不可
  • RTX 4070Tiなら使用可
  • 空き
RTX 4070Tiの場合

③はグラフィックボードに干渉するので使えない

④と⑤は使える

RTX 4080の場合

④はグラフィックボードに干渉するので使えない

⑤は使える

拡張スロットは5つもありますが、グラフィックボードで隠れてしまうのでほとんど使えません。

ただ、現在は拡張スロットの重要性は低いので、困る人は少ないでしょう。

↑下段にハードディスク用の3.5インチドライブベイが2つ。

↑マザーボード裏側に配線が集中しています。

↑側面に2.5インチのドライブベイが2つ。

↑下段にフルプラグイン式電源ユニット。

未使用のケーブルはキレイにまとめられています。

容量はモデルによって750W~1000Wになりますが、ストレージを2〜3台くらい追加する程度ならカスタムする必要はありません。

必要な電源容量の調べ方は、関連記事をチェックしてください↓

動作音について

↑ZA7C-R47T(Core i7-14700KF+RTX 4070Ti)の動作音と消費電力を測定した映像です。

60秒ほどの映像なので、サクッと確認できます。

状態消費電力騒音値
ゲーム
サイバーパンク2077
WQHD
250~490W41~50db
扇風機の「弱~中」
エンコード
4K→4K
335~350W44.4db
扇風機の「弱」
動画視聴
hulu
100~105W32db
ささやき声
アイドリング60~65W31db
ささやき声

消費電力はRTX 4070Tiモデルの場合、重たいゲームをWQHD/最高画質で動かして戦闘中が470~490Wほど。

RTX 4080だとゲームとエンコードで+50Wほど多くなります。(動画視聴など軽い処理は変わりません)

Core i7-14700KFのデメリットは消費電力が高いことです。

とはいえ、常時490Wで動作するわけではなく、負荷のかからないシーンなら250Wくらいで動作します。

動作音は負荷の高い処理でCPUクーラーのファンが強く回ります。(グラボのファンはすっごく静か)

高負荷時は「ブォーー」という風切り音がなりますが、うるさいと感じることはありません。

ゲームだとコントローラーやキーボードなどの操作音の方が大きいので、気になる人は少ないでしょう。

基本的に41db前後で動作しますが、たまにロード中などで50dbくらいになることがあります。

ネット閲覧や動画視聴のような普段使いは「めっちゃ静か」です。

静音性については「普通」です。

騒音値の目安(タップして見る)
21〜35dbささやき声
36〜40db日常生活の音
41〜45db扇風機の「弱」
46〜50db扇風機の「中」
51〜55db扇風機の「強」
うるさく感じる
56db以上かなりうるさい
不快な音
消費電力の計測環境(タップして見る)

消費電力の測定はラトックシステムのRS-BTWATTCH2を使用。

【ゲーム】サイバーパンク2077/WQHD/RTウルトラ画質の最小値と最大値

【エンコード】Premiere Pro 2024で4K/10分/60fpsのソースをYoutubeプロファイルで4Kに書き出し

システム環境やゲームによって消費電力は変動します。

「ZA7C」「XA7C」「RA7C」「RM5C」の違い

主なパーツの違いは以下のとおりです。

スクロールできます
ZA7CXA7CRA7CRM5C
RM7C
ミドルタワーミニタワー
CPUクーラー240mm水冷サイドフロー空冷
マザーボード規格ATXmicroATX
チップセットZ790B760
M.2スロットGen 4×4 3本Gen 4×4 2本
Gen 4×2 1本
Gen 4×4 2本
背面USB
Type-C
20Gbps x 15Gbps x 1なし

CPUクーラーはXA7C/RA7Cシリーズでも注文時にカスタムすれば交換可能ですが、追加料金がかかります。

↑「ZA7C」「XA7C」「RA7C」は同じミドルタワーを使用。

「RM5C」は背の低いミニタワーです。

ミドルタワー
ミドルタワー
ミニタワー

↑ZA7Cシリーズは水冷。

XA7C、RA7C、RM5Cシリーズはデフォルトだとサイドフロー空冷。

RA7CはRM5Cと同じmicroATXマザーボードを使用。

実機を確認していませんが、RA7CはミドルタワーケースにmicroATXマザーを使っているので、中身はスカスカだと思われます。

以降は「ZA7C」と「XA7C」の内部比較をします。

RA7CとRM5Cのマザーボードは共通なので、RA7Cのパーツ構成が気になる人は以下の記事をチェックしてください↓

↑グラボがRTX 4070Ti以上な大型タイプになると、XA7Cシリーズもサポートステーが標準で装着されます。

フロントの吸気ファンはすべて14cmの大型タイプ。

↑ZA7Cシリーズは標準で240mm水冷クーラーが装着済み。

XA7Cシリーズも注文時のカスタムで水冷クーラーに交換可能です。

XA7Cシリーズは上面に14cmの排気ファンを標準装備。

後方の排気ファンはすべて14cmの大型タイプです。

↑Z790チップセットのマザーボードって単品で買うとめっちゃ高いけど高性能。

B760チップセットは2万円くらいで買えるコスパ重視モデル。

マザーボードの違いはこちらです↓

ZA7CXA7C
チップセットZ790B760
CPU
オーバークロック
X
メモリDDR5 4枚DDR4 4枚
M.2スロットGen 4×4 3個Gen 4×4 2個
Gen 4×2 1個
Gen 4×4は約7,000MB/s
Gen 4×2は約3,500MB/s

CPUのオーバークロックは240mm水冷クーラーだと冷却が追いつかないはず。個人的にBTOパソコンのオーバークロックはおすすめしません。

メモリのDDR5とDDR4の速度差は体感できるほどの違いは無いです。

Z790チップセットの一番のポイントはNVMe SSD用のM.2スロットがすべてGen 4×4の爆速タイプなこと

マザーボードは注文時のカスタムでは変更できないので、たくさんの超高速ストレージを使いたい人はZA7Cシリーズがおすすめです。

背面インターフェイスの違いはこちら↓

ZA7CXA7C
USB Type-C20Gbps x 15Gbps x 1
USB Type-A
(10Gbps)
1個なし
USB Type-A
(5Gbps)
2個3個
USB 2.0 Type-A4個2個
有線LAN2.5Gbps2.5Gbps

大きな違いは高速USBポートの数です。

外付けの高速SSDを使いたい人はZA7Cシリーズの方が良いでしょう。

逆に、マウス・キーボード・キャプチャーデバイスといったUSB機器ならXA7Cシリーズで十分です。

ZA7Cシリーズは使わないケーブルを取り外せる「フルプラグイン式」の電源。

XA7Cシリーズはケーブル一体式の電源が多いです。(モデルによってはフルプラグイン式なこともある)

普通に使う分にはどっちでも使用感は変わりませんが、一般的にはフルプラグイン式の方が耐久性の高い部品で作られています。

時期によってはXA7CよりもZA7Cの方がお買い得

2023年12月30日時点の価格表

↑タイミングによってはX-Series(XA7Cシリーズ)とZ-Series(ZA7Cシリーズ)の価格がほぼ同じことがあります。

メモリ32GB/ストレージ1TBと容量も一緒なので、謎の価格設定。

マザーボードとCPUクーラーの違いを考慮すると、XA7CシリーズよりもZA7Cシリーズの方が圧倒的にお得です。

※ドスパラの価格はしょっちゅう変わるので、購入を検討している人は必ず公式ページをチェックしてください

ZA7Cシリーズのおすすめカスタマイズ

ZA7Cシリーズは基本的にカスタマイズ不要で「そのまま使えるスペック」です。

予算ギリギリな人は、標準状態でしばらく使ってから拡張するのが良いでしょう。

予算に余裕がある人や自分でカスタムするのが不安な人は、以下のオプションがおすすめです。

  • 2TBストレージに変更

最新ゲームをたくさんインストールしたい人は、ストレージが2TBあるとかなり長く使えます。

その他、Wi-Fiや「延長保証」の追加など、使用する環境に合わせて柔軟にカスタム可能です。

メリット・デメリット

ここまでのメリットとデメリットをまとめると、次のようになります。

ここが残念!
  • 価格は普通
  • 静音性は普通
  • 消費電力が高め
  • 前面にUSB Type-Cが無い
ここが良い!
  • 上質なケース
  • 高品質なパーツ構成
  • 飽きのこないデザイン
  • メンテナンス性が高い

ガレリアの価格は普通です。

他メーカーのセール品より少し高めですけど、「上質なケース」「極上のパーツ構成」などに注目すればコスパは良いと思います。

静音性と消費電力については、強烈なパワーと引き換えなので仕方ないかな … という感じ。

その他、ケース前面にUSB Type-Cが無いのが気になりましたが、致命的な問題にはならないでしょう。

デメリットよりもメリットの方が圧倒的に多く、多くの人が満足できるPCだと思います。

【まとめ】ケースとパーツ構成の評価

ガレリアZA7Cシリーズは「1ランク上のパーツ構成」「所有感の高いデザイン」が魅力のゲーミングPCです。

ケースについては好みで評価は分かれるかもしれませんが、「すごくかっこいい」と思います。

また、安いパーツを一切使っていないのも好印象。

他メーカーのPCでは見かけない14cmファンを2つも標準搭載しているのもポイントです。

ストレージの拡張性も十分に考えられていて、不満を感じる人はほとんどいないでしょう。

価格に見合った素晴らしいパーツ構成で、非常に所有感・満足感が高いです。

まとめると、ガレリアZA7Cシリーズは以下のような人におすすめです。

  • せっかく買うなら良いものが欲しい人
  • 高品質で所有感の高いPCが欲しい人
  • メンテナンス性と拡張性の高いPCが欲しい人

ぜひ、ガレリアをゲットして極上のゲーム体験を楽しんでください。

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更新:2024年10月9日

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