マザーボードの基礎知識|コスパ重視の選び方

マザーボードはCPU、メモリ、グラフィックボードといったパーツをつなぐ母艦的な役割を持っています。

BTOパソコンを買おうとしている人は、

欲しいと思っているPCのマザーボードがどんな性能なのか気になりませんか?

自作PCの人なら、

  • マザーボード選びで失敗したくない!
  • 絶対にチェックすべきポイントは?
  • 高いマザーボードと安いマザーボードの違いは?

って思っていませんか?

マザーボードの価格は1万円くらい〜10万円以上と、ピンキリです。

もちろん、高性能なマザーボードを選べば何も不自由しません。

ただ、現在のマザーボードは機能モリモリすぎて、一般的な使い方だとオーバースペックな部分があります。

そこで「コスパ重視でマザーボードを探している人」「BTOパソコンを買おうとしている人」を対象に、基本的な知識をまとめました。

気になる人は、ぜひお読みください。

目次

まずはCPUをIntelかAMDで選ぶ

CPUはインテルのCoreシリーズかAMDのRyzenで選ぶことになりますが、いろいろ使ってきて2025年2月時点ではRyzenの方が高性能と感じます。

それぞれのメリット・デメリットは関連記事をチェックしてください↓

ソケットの違い

Intel LGA1851
Intel LGA1700
AMD AM5

CPUをIntelかAMDで選ぶと、マザーボードのCPUソケットが決まります。

メーカーソケット名対応世代
IntelLGA1851Core Ultra 200S
LGA1700第12、第13、第14
AMDAM5Ryzen 7000/8000/9000

IntelとAMDのソケットに互換性は無いので注意。

IntelのCPUを使ってるけど、Ryzenに変えたい!という人は、マザーボードも交換する必要があります。

ソケットはCPUクーラーを選ぶ時に重要になりますが、今はほとんどの製品がLGA1851/1700とAM5に対応しているので、あまり難しく考えなくてOKです。

チップセットの特徴

チップセットは「グラフィックボード」「メモリ」「ストレージ」「USBデバイス」といった機器(パーツ)を、CPUにつなぐ重要な仕事をしています。

チップセットのグレードの違いで、つなげられる「ストレージ」「USB」などの性能と数が決まります。

かなり奥深いので、ここではざっくりとした解説だけします。

Intelチップセットの比較|LGA1700

スクロールできます
H610B760Z790
グレードエントリーミドルハイエンド
CPU
オーバークロック
XX
メモリ
オーバークロック
X
Gen5 SSDXX
Gen4 SSDX
Gen3 SSD
20Gbps USB
最大数
X25
10Gbps USB
最大数
2410
5Gbps USB
最大数
4610
USB 2.0
最大数
101214
SATA448
コスパ

他にミドルハイグレードな「H770」もありますが、B760と大きく変わらないのであまり普及していません。

「CPUオーバークロック」「Gen5対応の次世代ストレージ」「超高速USB」が必要かで決めてください。

一般的な使い方なら「B760」が扱いやすいです。

※一つ世代の古い「B660」もB760と大きな違いは無いのでおすすめ

【例】B760チップセットを採用したマザーボードのすべてが20Gbps USBを2つ使えるわけでなく、製品によって1個だったり、0個だったりします。

あくまでチップセットが対応しているだけで、製品によってインターフェイスの数は違います。

AMDチップセットの比較|AM5

スクロールできます
A620B650/EX670/E
グレードエントリーミドルハイエンド
CPU
オーバークロック
X
メモリ
オーバークロック
Gen5 SSDX
Gen4 SSD
Gen3 SSD
20Gbps USB
最大数
X12
10Gbps USB
最大数
2612
5Gbps USB
最大数
2
USB 2.0
最大数
6612
SATA448
コスパ

B650とX670のEが付くモデルはPCIe Gen5を強化した上位版で、価格も1ランク上がるので注意。

例えばB650とB650Eの主な違いは、PCIe 5×16なグラフィックボードが使えるかどうか。

最強GPUのRTX 4090でさえPCIe 4×16なので、現状はB650で十分すぎる性能です。

A620はハイスペックすぎるCPUでは使えないけど、ピンポイントを突いててかなり好印象。

Ryzen 7 9800X3D/7800X3DまでのCPUを使う人は候補に入れて良いでしょう。

BTOパソコンからマニアな人までオススメです。

総合的に一般的な使い方なら「B650」が扱いやすいです。

AMDマザーボードも各チップセットが表の機能に対応しているだけで、製品によってUSBポートが少なかったりすることがあります。

大きさの違い

マザーボードのサイズは基本的に3つあって、PCケースのサイズと直結します。

ケースサイズ対応マザーボード
フルタワー
ミドルタワー
ATX
microATX
mini-ITX
ミニタワーmicroATX
mini-ITX
SFF
スモールフォームファクタ
mini-ITX

小型のPCでない限り、「ATX」か「microATX」で選んでください。

価格はmicroATXの方が微妙に安いのですが、ATXの方が製品数が多いので目的に合わせて選びやすいです。

サイズが小さくなるほど「拡張スロットの数」、NVMe SSDを取り付ける「M.2スロットの数」などが少なくなります。

今はM.2スロットの数が重要で、NVMe SSDを3つ以上使いたい人はATXを選んでください。

まとめると、「迷ったらATX」がおすすめです。

拡張スロットについて

↑こちらは一般的なATXマザーボードで、拡張スロットは4つもあります。

ただし、2スロット以上を使う大型グラフィックボードを付けると、拡張スロットが隠れてしまいます↓

③は使えそうに見えますが、グラフィックボードのファンをふさいでしまうので使えません。

一般的なATXマザーボードだと、実質的に④の1つだけしか使えないので注意。

↑microATXは2スロット厚な薄めのグラボじゃないと④のスロットは使えません。

基本的に拡張スロットはグラフィックボード以外で使うことは、ほとんど無いです。

昔はサウンドカードやUSB増設カードなどで使っていたのですが、現在はマザーボードに内蔵されています。

今はキャプチャーカードあたりが需要ありそうですけど、USB外付けタイプもあるので使えるスロットが0個でも問題ないです。

どうしても拡張スロットを使いたい人は、「ATXマザーボード」を選んでください。

メモリスロットの数

ATXとmicroATXは4本が基本ですけど、安い製品だと2本しかない物もあります。

mini-ITXは2本だけです。

メモリスロットは4本あると安心のように思えますが、2枚で目的の容量にするのがオススメです。

理由としては、クロックの違いや製造時期の違いなど、種類の違うメモリを追加すると思わぬトラブルに遭遇することがあります。

また、DDR5メモリは4本挿すとスピードが落ちる欠点があるので注意してください。

迷ったら16GB x 2本の32GBにするのがオススメです。

高いマザーボードと安いマザーボードの違い

高いマザーボードと安いものでは、何が違うのか気になりませんか?

ここでは20,000円以下と35,000円で買ったものを比較します。

15,000円の差でも、かなり違うので参考にしてください。

  • 高い】MSI B650 CARBON WIFI(レビュー
  • 【安い】ASRock B760 Pro RS(レビュー
  • 【安い】ASRock H670 PG Riptide
  • 【安い】ASRock B550 Phantom Gaming 4

電源フェーズ数とヒートシンク

16+2+1フェーズ
MSI B650 CARBON WIFI
9+1フェーズ
ASRock H670 PG Riptide

電源フェーズ(VRM)とはCPUに電力を供給する回路です。

フェーズ数が多いほど電力と発熱を分散させられるので、高クロックでコア数が多いCPUを安定動作させることができます。

ヒートシンクを使ってVRM回路の放熱をしていて、価格が高いマザーボードほど豪華な装備です。

実際のところ、Core i9/Ryzen 9といったハイエンドCPUでなければ8フェーズもあれば問題ありません。

BTOパソコンが採用するマザーボードは8〜10フェーズくらいの物が多いですが、十分な性能です。

「オーバークロック」や「電力制限の解除」など、CPUの設定をいじりたい人は、なるべくフェーズ数の多いマザーボードを選んでください。

M.2スロットの数

現在のストレージはNVMe SSDが主流で、取り付けるための「M.2スロット」の数は最重要チェック項目です。

ゲーム機のPS5も採用しているので、なじみのある人は多いでしょう。

2.5インチSATA SSDやハードディスクよりも、超高速で配線が不要なのが特徴です。

マザーボードの基本的な機能はどれも大きく変わりませんが、「拡張性の高さ=M.2スロットの数」になります。

MSI B650 CARBON WIFI
ASRock B550 Phantom Gaming 4
PS5は空きGen4x4が1つ

高価なマザーボードだと6つM.2スロットを持っています。

1万円くらいの安いマザーボードだと、M.2スロットが1つしか無い製品があるので注意。

特にBTOパソコンを買う人は、気になっているPCにM.2スロットがいくつあるか「必ず」チェックしてください。

M.2スロットの少ないPCを買ってしまうと、将来ストレージ容量が足りなくなって「あ~失敗した(泣)」なんてことになります。

とはいえ、性能を求めるとキリがないので、予算や使い方によって妥協点を見極めるのも大事です。

M.2スロットがいくつあれば良いかは、使い方によります。

スロットが1つだけでも人によっては十分なこともあるので、購入前に使い方をイメージしておくと良いでしょう。

参考までに、私の場合はGen 4×4 M.2スロットが2つあれば完璧。

  • Gen 4×4 めっちゃ速い
  • Gen 3×4 かなり速い
  • Gen 3×2 速い

※ゲームやOSのロード時間はGen 4×4もGen 3×2もほとんど変わらないです(数GBな単独&巨大容量ファイルのコピー時間で速さの違いが出る)

インターフェイスの数とバックプレート

MSI B650 CARBON WIFI

高いマザーボードはWi-Fi、光デジタル出力、高速USBがたくさん、2.5G有線LANなど、豪華です。

人によっては必要の無いポートもあるので、しっかり見極めてください。

また、バックプレートと呼ばれるI/Oパネルが最初から固定されていて、所有感も高いです。

ASRock B550 Phantom Gaming 4
17,000円くらい

安いマザーボードはパッと見で貧相な香りがしますけど、普通に使う分には十分な事が多いです。

PCの後ろ側は普段見ることはないので、どうでもいいって人は多いかも。

また、バックプレートが「しょぼい銀色の板」の場合が多く、自作ユーザーにとっては取り付けが少しだけ面倒です。

チェックすべきポイントとしては、USBポート数が少ない製品が多いので、しっかり見極めてください。

たぶん、写真のように6ポートもUSBがあれば困る人は少ないと思います。

マウスとキーボードしか繋げない人もいるし、足りなければUSBハブを使えば何とかなります。

高いマザーボードと安いマザーボードのまとめ

PCの使い道がハッキリしている人は、選びやすいと思います。

普段プレイするゲームに高負荷なものがない場合、安いマザーボードも十分にアリ。

使い道がハッキリしていない人は、B760(Intel)かB650(AMD)のマザーボードを選ぶと安心です。

おすすめのメーカーは?

完全に好みの問題なのですが、迷ったら以下の3メーカーから選ぶのがオススメです。

3大メーカー
  • ASUS
  • ASRock
  • MSI

特にASUSはBCN AWARDで10年以上もトップの座をキープしていて、安心感があります。

私の場合はメーカーにこだわらず、機能と価格のバランスを見て選んでますが、なぜかASRockとMSIが多いです。

※ASUSは多機能だけど高い

他にもGIGABYTE、BIOSTARなどもマザーボードを販売してますけど、心配な人は3大メーカーから選ぶことをオススメします。

価格はいくらぐらいが良いの?

予算感は人によって違うので、あくまで私の基準を解説します。

私の場合は20,000円〜35,000円で探します。

1万円台だとちょっと心配な部分もあり、4万円以上になると私にはオーバースペックだからです。

上記の価格帯で製品を探すと、チップセットはB760(Intel)かB650(AMD)になります。

【まとめ】絶対にチェックすべきポイントはコレ!

「BTOパソコン派」と「自作PC派」の必ずチェックすべきポイントがこちらです↓

BTOパソコンを買う人
  • チップセット
    • B660/B760以上(Intel)
    • A620以上(AMD)
  • M.2スロットの数
    • 2つあると便利
    • 3つ以上あると安心
自作PCでコスパ重視な人
  • チップセット
    • B760以上(Intel)
    • B650以上(AMD)
  • 電源フェーズ数
    • 8フェーズあれば普通に使える
    • 10フェーズ以上なら安心
  • M.2スロットの数
    • 3つ以上あると安心
  • USBの数
    • 必要な数があるか

マザーボードは難しい用語が多くて、分かりにくいパーツです。

大事なことは、予算と目的に合わせて選ぶこと。

この記事の内容をしっかり理解すれば、きっとマザーボード選びで迷う事はなくなるでしょう。

皆さんも「ちょうど良い」マザーボードに出会えますように!

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更新:2025年2月5日

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129800円RTX 4060Core i5 12400F16GB500GBPC工房1111111
132980円RTX 4060Core i5 1240016GB500GBドスパラ1111111
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139800円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB500GBPC工房11111111
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149800円RTX 4060TiCore i5 12400F16GB500GBPC工房111111111
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164800円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB500GBMDL.make11111
164800円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB500GBMDL.make1111
164800円RTX 4060Ryzen 5 7500F16GB1TBマウス111111111
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179800円RTX 4060TiCore i5 14400F32GB1TBフロンティア1111111
179800円RTX 4060TiRyzen 7 5700X16GB1TBマウス111111111111
179800円RTX 4060TiRyzen 7 5700X16GB1TBPC工房11111111
179801円RTX 4060TiCore i7 14700F16GB1TB日本HP1111111
186800円RTX 4070Ryzen 7 5700X16GB500GBMDL.make111111
189800円RTX 4060TiCore Ultra 5 225F32GB1TBフロンティア111111111
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189980円RTX 4060TiRyzen 7 5700X16GB500GBドスパラ11111111
199800円RTX 4060TiCore i7 14700F32GB1TBフロンティア1111111
209979円RTX 4070Ryzen 7 5700X16GB500GBドスパラ111111111
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289801円RTX 4070 SPRyzen 7 8700G32GB1TB日本HP1111111111
305980円RTX 4070 SPRyzen 7 7800X3D16GB500GBドスパラ11111111111
329980円RTX 4070 SPRyzen 7 7800X3D32GB1TBフロンティア11111111
334980円RTX 4070 SPRyzen 7 7800X3D16GB500GBドスパラ111111111
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374800円RTX 4070Ti SPRyzen 7 9800X3D32GB1TBPC工房1111111
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379800円RTX 4070Ti SPRyzen 7 9800X3D32GB1TBフロンティア1111111
382980円RTX 4070Ti SPRyzen 7 7800X3D16GB1TBドスパラ111111111
403980円RTX 4070Ti SPRyzen 7 9700X32GB1TBドスパラ111111111
423230円RTX 4070Ti SPRyzen 7 9800X3D32GB1TBSEVEN111111111
434800円RTX 5080Ryzen 7 9700X32GB1TBPC工房111111
434800円RTX 5080Ryzen 7 7800X3D32GB1TBPC工房1111111
444800円RTX 5080Ryzen 7 7800X3D32GB2TBフロンティア1111111
454800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBPC工房
474800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB2TBフロンティア1111111
479800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB1TBツクモ1111111
569800円RTX 5080Ryzen 7 9800X3D32GB2TBマウス111111111
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