ASUS ROG Zephyrus G16 GA605 RTX 4070モデルの実機レビュー

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ASUSの新型ゲーミングノート「ROG Zephyrus G16 RTX 4070モデル」をレビューします。

ハイスペックで薄型・大画面なゲーミングノートが欲しい!」といった人にドンピシャでハマる一台です。

ASUS JAPAN様よりお借りした評価機を使用して、がっつりチェックします!

目次

ROG Zephyrus G16 GA605の特徴とスペック

高級感のあるアルミボディーに16インチ有機EL液晶を搭載。

超強力な「AI CPU」と最新ゲームやクリエイティブ作業をしっかりこなせる「RTX 4070」の組み合わせ。

薄さ約1.6cm、重量1.85gな薄型軽量デザインで持ち運びも可能。

最新技術をありったけ詰め込んだハイスペックゲーミングノートです。

実際に使ってみて感じた「良い点」と「残念な点」をざっくりまとめると、以下のようになります。

  • スリム&スタイリッシュ
  • AI CPU搭載
  • 16インチ有機EL液晶
  • 2560×1600ドット/240Hz
  • 大容量メモリ
  • 充実のインターフェイス
  • 安心のASUSブランド
  • などなど(記事内で解説)
  • 使ってみたいAIアプリが無い
  • 標準価格が高め
  • 高負荷時のファン音が大きい
  • などなど(記事内で解説)

とにかく「高品質で所有感が高い」のが特徴。

高性能でスタイリッシュなノートPCを探している人、個人レベルのクリエイティブ作業をしたい人、カジュアルにゲームを楽しむ人に最適です。

気になった点としては、「AI PC」の時代は始まったばかりで、執筆時点ではすでにクラウドを使ったサービスを活用している人にとって必須機能と感じられないこと。

ただ、多くのメーカーが力を入れているので「これからすごく便利になる」と思われます。

また、ゲーミングノートの弱点でもある「高負荷時の冷却音」が大きいことも気になりました。

基本スペックが高いので「サイレントモード」にしてパワーを落とせば冷却音は気にならなくなり、多くのゲームは快適指標の60fpsを超える性能です。

※冷却音については動画を参考

これからメリット・デメリットを詳しく解説するので、気になる人は参考にしてください。

スペックと価格

型番GA605WI
ボディー色プラチナホワイト
AI9R4070W
エクリプスグレー
Ai9R4070G
CPURyzen AI 9 HX 370
12コア24スレッド
最大5.1GHz
GPUGeForce RTX 4070
Laptop版 8GB/105W
NPU50 TOPS
ディスプレイ16インチ
有機EL
解像度2560 x 1600
WQXGA
リフレッシュレート240Hz
メモリ32GB
LPDDR5X-7500
ストレージ1TB
Gen 4×4
ネットワークWi-Fi 7
有線LANは非搭載
幅 x 奥行 x 高さ354 x 246 x 14.9~16.4mm
重量1.85kg
価格439,800円
プラチナホワイト

すきのない完璧なスペックですが、最新技術がてんこ盛りなだけに価格は高め。

ASUSは頻繁にセールを開催するので、気になる人はマメにチェックすることをおすすめします。

\安心のPCメーカー品

開封チェック

ざっくり内容物、外観などをチェックします。

パッケージと付属品

500mlのペットボトルと比較

箱は薄型で保管に困らないサイズ感です。

※付属品は販売モデルと異なる場合があります

付属品もシンプル。

個人的に好印象だったのは、最近では見かけないマニュアルが付属すること。

ほどよい厚みながら、しっかりした日本語で分かりやすくまとまってます。

PCのスキルは人によって違うので、初心者にとって安心材料と言えるでしょう。

デザイン・大きさ・重量

色はシルバーとグレーの二色展開。レビュー機はシルバー系の「プラチナホワイト」です。

ボディーはアルミ削り出しで安っぽさは一切なし。

ゲーミングノートとしては派手すぎず、控え目なデザインが特徴。

ビジネス向けの16インチ薄型ノートと同じサイズ感で、この中に強力なCPUとGPUが入ってます。

一般的なクリアファイル(31 x 22cm)とのサイズ比較。

それなりの大きさですが、大きすぎる印象はないです。

液晶はこの角度まで開きます。本体の厚みは14.9〜16.4mm。

ゲーミングノートとしては驚異的な薄さです。

天面には「Slash Lighting」と呼ばれるLEDが内蔵されていて、設定で発光パターンを指定できます。

見た目がカッコ良いだけでなく、アプリの通知と連動させることも可能。

発光色は「白」のみです。

アダプター込みの重量は2.35kg。

毎日かばんに入れて持ち運ぶ使い方には向いていませんが、家の中で設置場所を変えたり、旅行の時に持ち出すくらいなら苦にならない重量感です。

アダプターの大きさはゲーミングノートとしては小さいと思います。

出力は200W。

ディスプレイ

液晶パネルは16インチ有機ELで、宝石のように美しいです。

カタログスペックだと以下の特徴があります。

解像度2560 x 1600
WQXGA
アスペクト比16:10
表面仕様グレア
リフレッシュレート240Hz
応答速度0.2ms
輝度500nits
HDRDisplay HDR
TrueBlack 500
色域DCI-P3 100%
コントラスト比無限
視野角上下左右
170度

有機ELの特徴としては、明るい部分と暗い部分のコントラストが素晴らしく、ゲーム・映像鑑賞といったエンタメに強いです。

また、0.2msの超高速な応答速度もポイントで、動きの激しいゲームでも人間の目では遅延を感じることは無いでしょう。

デメリットとしては、液晶の表面がスマートフォンと同じグレアタイプなので、映像はキレイだけど反射が強めなこと。

室内で使う分にはまったく問題ありませんが、太陽光が直接当たるシーンでは気になる人がいるかもしれません。

※有機ELならグレアタイプが主流です

16インチ2560 x 1600ドットの解像度だと、デフォルトの文字サイズが150%になります。

デフォルトの150%でもブラウザーを2つ並べられる十分な広さです。

ただ、たくさんのウィンドウを開くと狭さを感じるかもしれません。

文字スケール125%にすると少し文字が小さくなりますが、広い作業スペースをゲットできます。

個人的にはちょうど良い文字サイズに感じました。

文字スケール100%(ドットバイドット)にすると、かなり広いです。

人によっては文字が小さすぎるかもですが、作業メインで使う人にとっては扱いやすいです。

インターフェイス

右側面のインターフェイスです。

  • SDカードスロット(SDXC/SDHC対応)
  • USB Type-A(10Gbps)
  • USB Type-C(10Gbps/映像出力可)

左側面のインターフェイスです。

  • 電源入力
  • HDMI出力
  • USB4(Type-C/40Gbps/映像出力可/PD対応)
  • USB Type-A(10Gbps)
  • オーディオ入出力

USB4ポートはPower Deliveryに対応。汎用のType-Cアダプターによる充電・給電が可能です。

自宅で専用アダプター、外出先でType-Cアダプターといった使い分けができるので便利。

ただ、専用アダプターは200Wの高出力タイプですが、汎用Type-Cアダプターだと良くても100Wくらいなので、処理能力と給電速度が落ちる点は注意。

外部モニターは左右のインターフェイスを合わせると3台まで接続可能。本体の液晶を含めると4画面で使えます。

ネットワークはWi-Fiのみで有線ポートはありませんが、影響を受ける人は少ないでしょう。

液晶上部にフルHD/207万画素のWebカメラとノイズキャンセリングマイクを内蔵。

顔認証によるログインが可能です。

インターフェイスについてまとめると、不足しているものは無いと言えるほど充実しています。

キーボード

キーボードはテンキー無しの日本語配列で、左右にスピーカーを内蔵しています。

キーピッチは約20mmと十分な広さを確保。

ストロークは約1.8mmと深めでしっかりしたタイプ感・反発感のあるキーボードです。

流行のCopilotキーも搭載。

で囲った部分のキーサイズが少し変則的ですが、慣れれば問題なしといった感じです。

キーボードにこだわりがある人は、よ~く検討してください。

キーボード上部にはボリューム調整・マイクON/OFF・設定アプリの専用キーがあります。

設定アプリを使えば4つの専用キーの挙動を変えられます。

スリープモードやタッチパッドの有効化/無効化など、ほとんどのWindows動作を指定可能。

「Print Screenキー」として使ったり、キー入力の組み合わせといったマクロも割り当てできます。

タッチパッドの面積は150mm x 100mm。

かなり広くて操作感も良好。極上の指すべりです。

キーボードバックライト色は「白」のみ。

色をたくさん使ったLEDが好きな人はよ~く検討してください。

冷却システム

エアフロー解説図

↑底面の全体から空気を取り込んで液晶のヒンジ部から熱気を排出します。

ゲームなど高負荷な処理ではひざの上に置いて使うのはヤメた方が良いでしょう。

3つのファンを使って効率的に冷却。

CPUに液体金属グリスを採用するなど、仕組み的には最先端なものだと思います。

ファンの動作音については動画も参考にしてください。

スピーカー

スピーカーはキーボード左右のほかに底面も含めて6つ内蔵。

仕様上は1W x 4と2W x 2といった豪華なスペックとなっています。

音質については動画を参考にしてください。

ストレージ性能

NVMe SSDはGen 4 x 4 1TB。たっぷりゲームをインストール可能。

読み込み速度は約5,000MBで、Windowsやゲームの立ち上がりはすごく早くて快適です。

USB4端子もあるので、最大40Gbps(理論値は5,000MB/s)に対応したUSBストレージをつなぐことができます。

動作に関する設定

Armoury Crate

動作に関する設定は、5つのパワーモード4つのGPUモードがあります。

プリインストールアプリの「Armoury Crate」から設定可能です。

パワーモード

パワーモード
  • Windows:OSの電源プラン設定と連動
  • サイレント:電力を制限しつつ、ファン動作音を静かに保つ
  • パフォーマンス:パワー/ファン回転数のバランスを取りながら性能を維持する
  • Turbo:エアフローを最大化し、フルパワーで動作
  • 手動:CPU/ファンスピードをマニュアルで設定

最大パワーの「Turbo」はACアダプター接続時のみ選択可能。

ネット閲覧、動画視聴、文書入力などの日常使い、軽いゲームなら「サイレント」でもサクサク動作してストレスはありません。

「Turbo」「パフォーマンス」「サイレント」のGPUクロックの違いは、以下のようになります。

「パフォーマンス」と「サイレント」は同じクロックで動作していました。

「Turbo」だと25~50MHzほど高いクロックで動作し、ゲームは10%ほどフレームレートが上がります。(パフォーマンスモードとの比較)

ただ、「Turbo」だと高負荷時に冷却ファンが全開に回るので、「うるさい」と感じる人は多いかも。

「パフォーマンス」にすれば少しファン音が小さくなります。

GPUモード

GPUモード
  • Ultimate:最大パフォーマンス
  • スタンダード:バランスよく電力を使う
  • エコモード:パフォーマンスを落としてバッテリー駆動時間を最大化
  • 最適化:スタンダードとエコを自動切り替え

デフォルトは「スタンダード」ですが、本レビューでは最大出力の「Ultimate」で検証しました。

GPUモードを変えると、PCを再起動する必要があります。

CPU性能

CPUは12コア24スレッド、最大5.1GHzで動作する「Ryzen AI 9 HX 370」を搭載。

パフォーマンスコア x 4、高効率コア x 8のハイブリットタイプで、アーキテクチャはZen 5+Zen 5c。

執筆時点で「モバイルCPUの王者」と言える超高性能CPUです。

このレビューでは主にデスクトップ型のゲーミングPCに採用されるCPUと比較しました。

Passmark CPU Benchmark
Ryzen AI 9 HX 370(Turbo)
37655
Ryzen AI 9 HX 370(パフォーマンス)
37517
Core i7-14700F
36845
Ryzen 7 7800X3D
35410
Ryzen AI 9 HX 370(サイレント)
35291
Core i7-13700F
33870
Ryzen 9 8945HS(ノート用CPU)
レビュー
30369
Core i7-13700H(ノート用CPU)
レビュー
29516
Core i7-12700F
28542

※すべて当サイトによる実機を使った計測値

CPUの総合性能を評価する「Passmark」のスコアです。

「Turbo」と「パフォーマンス」だとCore i7-14700Fをぶっちぎる性能です。

「サイレント」でもCore i7-13700Fを超える強烈なパフォーマンス

「Turbo」と「パフォーマンス」にほとんど差は無いので、基本的に冷却音の小さい「パフォーマンス」で使うのがおすすめです。

Ryzen AI 9 HX 370にはAI処理を担当するNPU(50 TOPS)が内蔵されているのも特徴。

ライバルとなるSnapdragon X Elite(45 TOPS)、 Apple M4(38 TOPS)、Core Ultra(11 TOPS)を駆逐する強烈な性能です。

さらに、内蔵GPUのRadeon 890Mと組み合わせることで、最大80 TOPSの処理が可能とのこと。

大流行の「Copilot+ PCの要件(40 TOPS)」を余裕で満たす性能を持っています。

ただし、執筆時点ではNPUを活用したキラーアプリが存在せず、効果は未知数です。

GPU性能(グラフィック性能)

GPUは「GeForce RTX 4070 Laptop」です。

※CPUのRyzen AI 9 HX 370にもGPU「Radeon 890M」が内蔵されていますが、本記事では省略します

RTX 4070 Laptopのビデオメモリは8GBで、最大出力は105Wとなっています。

RTX 4070 Laptopには140Wな高出力タイプも存在するので、本機のRTX 4070は省電力版となり、処理能力は控えめです。

3DMark Time Spy
デスクトップPCと比較
RTX 4070+Core i7-14700F
17462
RTX 4060Ti 8GB+Core i7-14700F
13253
RTX 4070 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
(Turbo)
11410
RTX 4060+Core i7-14700F
10591
RTX 4070 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
(パフォーマンス)
10381
RTX 3060 12GB+Core i7-13700F
8816
RTX 4070 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
(サイレント)
7454

※すべて当サイトによる実機を使った計測値

【メモ】グラフィックドライバーについて

本機のデフォルトGeforceドライバーはクリエイター向けに最適化された「Studioドライバー」となっています。

このままでも問題ありませんが、ゲーム向けに最適化された「Game Readyドライバー」に切り替えて各種ベンチマークを行いました。

本機のRTX 4070 Laptopはデスクトップ版のRTX 4060Ti 8GB以下の性能でした。

重たいゲームで2560 x 1600ドット/240Hzディスプレイの性能を最大限に活かすにはパワーが足りません。

最高設定でゲームを楽しみたい!って人はよ~く検討してください。

解像度を下げたり画質を少しだけ調節すれば問題ない性能です。

ゲーム性能

以下のゲームをテストしました。

  • 【FPS】オーバーウォッチ2
  • 【格闘】ストリートファイター6
  • 【アクション】アーマードコア6
  • 【アクション】パルワールド
  • 【アクション】ゼンレスゾーンゼロ
  • 【アクションRPG】FF14黄金のレガシー
  • 【アクションRPG】龍が如く8
  • 【アクションRPG】エルデンリング
  • 【アクション】サイバーパンク2077

パワーモードは以下の3つで計測しています。

パワーモード特徴冷却ファン音
Turbo最大パワーうるさい
パフォーマンス準最大パワーTurboより少し静か
サイレント省エネ静か

ゲームによっては「サイレント」でも十分に楽しめます。

快適にゲームを遊ぶフレームレートの目安

スクロールできます
ゲームの重さタイトル例快適に遊べる目安
軽量級レインボーシックス・シージ
フォートナイト(DX11)
VALORANTなど
120fps〜
中量級Apex Legends
オーバーウォッチ2など
多くのFPSゲーム
120fps〜
重量級 フォートナイト(DX12)
アサシンクリードシリーズ
サイバーパンク 2077など
多くのオープンワールドゲーム
60fps〜

フレームレートとは、1秒間に画面を書き換える回数のこと。(単位fps)

書き換え回数が多いほど「なめらか」な映像になります。

最近のゲームはグラフィックスに凝ったものが多いので、基本的に重量級が快適に動作するPCを選ぶのがおすすめです。

オーバーウォッチ2

2560 x 1600/184fps
設定
  • 【解像度1】2560 x 1600
  • 【解像度2】1920 x 1200
  • 【画質】ウルトラ
  • 【DLSS超解像】バランス
  • 【視野角】デフォルト(103)
  • 【NVIDIA REFLEX】有効+ブースト

同一リプレイファイルの同じシーンの平均フレームレート(5vs5の乱戦時)

2560 x 1600
Turbo
182fps
パフォーマンス
163fps
サイレント
132fps

※戦闘パターンや場所(オブジェクトの数)によってフレームレートは大きく変わります

デフォルト画質である「ウルトラ」でも内蔵ディスプレイで遊ぶ分には十分な速度です。

ディスプレイの性能をフルに活かすなら解像度を落とすのがおすすめ。

カジュアルに遊ぶ分には2560 x 1600でも問題ないです。

他の中量級FPSゲームとして「Apex Legends」もありますが、同じくらいのフレームレートで遊べます。

※Apex Legendsは同じパターンの戦闘シーンを再現できないため未計測

ストリートファイター6

WQHD/60fps
設定
  • 【解像度】2560 x 1440(WQHD)
  • 【画質】HIGHEST(最高)

ベンチマークソフトで計測

WQHD 2560 x 1440
Turbo
60fps
パフォーマンス
60fps
サイレント
57fps

60fpsが上限で、応答速度が重要なゲームです。

本機の有機ELディスプレイは0.2msの超高速タイプなので、対戦格闘ゲームと非常に相性が良いです。

アーマードコア6

1920×1200/95ps
設定
  • 【解像度1】2560 x 1600
  • 【解像度2】1920 x 1200
  • 【画質】最高
  • 【自動描画調整】ON

ARENA 28/Fで戦闘中の平均フレームレート

2560 x 1600
Turbo
77fps
パフォーマンス
72fps
サイレント
52fps

最大解像度である「2560 x 1600ドット」でも70fps以上が出るので、ストーリーを楽しむ分には問題なく遊べます。

対戦なら解像度と画質を少し落とせば問題ありません。

パルワールド

2560 x 1600 /83fps
設定
  • 【解像度】2560 x 1600
  • 【画質】最高
  • 【DLSS】パフォーマンス

レベル50拠点内を走った平均フレームレート

2560 x 1600
Turbo
81fps
パフォーマンス
79fps
サイレント
73fps

このゲームの高負荷なシーンは「戦闘中」や「フィールド内を探索中」ではなく、ある程度成長した「拠点内」だと思われます。

拠点で活動中に60fps以上出ていれば「戦闘」「移動」も快適に遊べます。

ゼンレスゾーンゼロ

2560 x 1600 /79fps(高負荷時)
設定
  • 【解像度】2560 x 1600
  • 【画質】高

戦闘チュートリアルの平均フレームレート

2560 x 1600
Turbo
135fps
パフォーマンス
130fps
サイレント
103fps

60fps出ていれば快適に遊べるゲームです。

同じ戦闘パターンを再現するため、アンビーの通常攻撃のみで20秒間の平均フレームレートを計測しました。

必殺技を使ったりすると瞬間的に80fpsくらいまで落ちますが、冷却音が静かな「サイレント」で十分快適に遊べます。

FF14 黄金のレガシー

2560 x 1600/155fps
設定
  • 【解像度】2560 x 1600
  • 【プリセット】高品質(ノートPC)
  • 【アップスケール】DLSS
  • 【フレームレートしきい値】常に適用

ベンチマークソフトで計測

2560 x 1600
Turbo
128fps
パフォーマンス
121fps
サイレント
109fps

ベンチマークの評価は「Turbo」「パフォーマンス」が「非常に快適」、「サイレント」が「とても快適」です。

負荷の激しいシーンでも120fps以上で動作します。

龍が如く8

2560 x 1600/97fps
設定
  • 【解像度】2560 x 1600
  • 【画質】最高
  • 【DLSS】AUTO
  • 【フレーム生成】ON

アナコンダショッピングセンター内をOKAサーファーで走行中の平均フレームレート

2560 x 1600
Turbo
96fps
パフォーマンス
86fps
サイレント
63fps

コマンド選択型アクションRPGなので、60fpsも出ていれば快適に遊べます。

フレーム生成に対応しているので最高設定でも動作が非常に軽くて快適。

「最大解像度/最高画質/サイレントモード」でも、あらゆるシーンでヌルヌルサクサク遊べます。

エルデンリング

2560 x 1600/レイトレOFF/59fps
画面の上下に黒い帯が出る
設定
  • 【プリセット】最高画質
  • 【解像度1】2560 x 1600
  • 【解像度2】1920 x 1200
  • 【レイトレーシング】OFFとON(最高)

霊馬に乗って固定ルートを走った平均フレームレート

2560 x 1600
レイトレーシング:OFF
Turbo
59fps
パフォーマンス
59fps
サイレント
57fps

レイトレーシングOFFなら上限の60fpsに張り付いて遊ぶことができます。

レイトレーシングを使うなら、画質か解像度を落とせば問題ありません。

たぶん、この世でもっとも重たいゲームだと思われますが、設定次第で普通に遊べます。

ゲームによってはアスペクト比16:10に合わせても画面の上下に黒い帯が表示されますが、特に違和感はありません。

サイバーパンク2077

1920 x 1200/103fps
設定
  • 【解像度1】2560 x 1600
  • 【解像度2】1920 x 1200
  • 【画質】レイトレーシングウルトラ
  • 【DLSS】自動
  • 【フレーム生成】ON

ゲーム内のベンチマークモードで計測

2560 x 1600
Turbo
72fps
パフォーマンス
68fps
サイレント
52fps

2560 x 1600ドットでも普通に遊べます。

「Turbo」と「パフォーマンス」に体感できる差はありませんでした。

ゲーム性能の評価

GPUがノートPC用のRTX 4070なのでパフォーマンスは控えめです。

エルデンリングのような超重量級のゲームは「画質」や「解像度」を落とす必要があります。

対戦FPSゲームの最高設定で240fpsに張り付きプレイがしたい!といった人は、よ~く検討してください。

とはいえ、どんなゲームでも設定次第で問題ない性能です。

特に良かったのは冷却音を抑えた「サイレントモード」でも、カジュアルに楽しむ分には十分だったこと。

また、「Turbo」と「パフォーマンス」に大きな差は無いので、基本は冷却音の低い「パフォーマンス」でプレイし、ここぞと言うときに「Turbo」を使うのが良いと感じました。

クリエイティブ性能

動画編集と写真編集の能力をチェックしました。

パワーモードは「Turbo」で計測しています。

動画編集(Premiere Pro)

フルHDと4Kで撮影した10分/60fpsの動画を編集してエンコードした時の処理時間です。

フルHDエンコード
YouTube 1080p FHD
RTX 4070+Core i7-14700F(デスクトップ)
1分23秒
RTX 4060Ti+Core i7-14700F(デスクトップ)
1分22秒
RTX 4060+Core i7-14700F(デスクトップ)
1分23秒
RTX 4070 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
レビュー機
1分23秒

フルHDのエンコードだと負荷が少ないので、デスクトップ版のGPUと誤差レベルとなります。

文句なしのパフォーマンス!

4Kエンコード
YouTube 2160p 4KUHD
RTX 4070+Core i7-14700F(デスクトップ)
4分44秒
RTX 4060Ti+Core i7-14700F(デスクトップ)
6分42秒
RTX 4060+Core i7-14700F(デスクトップ)
6分50秒
RTX 4070 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
レビュー機
7分11秒

4Kのエンコードはデスクトップ版のRTX 4060より遅い結果となりました。

ノートPC版のRTX 4070だと、高解像度の動画編集は時間効率が悪いです。

4K映像を扱う人は、よ~く検討してください。

RAW現像(Lightroom Classic)

有効画素数2010万のRAWデータ100枚を現像しました。

RAW現像 100枚
RTX 4070+Core i7-14700F(デスクトップ)
21.32秒
RTX 4070 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
レビュー機
33.32秒
RTX 4060Ti+Core i7-14700F(デスクトップ)
33.8秒
RTX 4060+Core i7-14700F(デスクトップ)
34.20秒
書き出し条件はこちら
画像形式JPEG
画質100%
解像度350px/インチ

デスクトップのCore i7+RTX 4060TiなPCと同じくらいの処理速度です。

プロレベルのクリエイティブ作業だとパワー不足だと思われます。

同じRTX 4070という名前を持つデスクトップ版とは大きな差があることだけは注意してください。

クリエイティブ性能の評価

4K映像など負荷のかかる処理は苦手で、フルHDみたいな軽い処理は十分な性能です。

個人の趣味レベルで使う分には問題ありませんが、プロフェッショナルな人、がっつりクリエイティブ作業をしたい人は、よ~く検討してください。

AI性能

本機は50 TOPSの超強力なAI処理ができるNPUを搭載しています。

しかし執筆時点ではNPUではなく、GPUとクラウドサービスを使用したAI処理がまだまだ主流です。

これまでの歴史を振り返ると、新しいハードが出たら少し遅れてソフトウェアやサービスが追いついてきます。

今後、NPUを活用したアプリケーションがたくさん出てくるでしょう。

CPU/GPU/NPUがそれぞれの得意分野を処理することで、パフォーマンスとセキュリティーの向上、消費電力の低下などが期待できます。

本レビューではCopilotとGPUを使用したAI画像生成をテストしました。

Copilot

「Copilotキー」を押すだけでチャットウィンドウが開き、簡単にAIを体験できます。

今後、たくさんの便利機能が追加されるでしょう。

ChatGPTなどのクラウドサービスは利用開始時にユーザー登録など面倒な作業があるので、個人情報をよく分からない会社に登録したくない人や、これからAIを始めたい人に最適です。

AI画像生成(Stable Diffusion)

Stable Diffusionを使用して6枚の画像を生成しました。

NPUではなくGPUのRTX 4070を使用しています

設定・環境はこちら
  • Stable Diffusion Web UI v1.7.0
  • Python 3.10.9
  • xformers 0.0.20
  • 【Check Point】 YesMix v1.5
  • 【Lora】 Mikasa Ackerman
  • 【VAE】vae-ft-mse-840000-ema-pruned
  • 【Prompt】
    • masterpiece, best quality, highres, hmmikasa, short hair, black eyes, scarf, emblem, belt, thigh strap, red scarf, white pants, brown jacket, long sleeves, <lora:mikasa_ackerman_v1:0.7>, holding weapon, sword, dual wielding, three-dimensional maneuver gear, fighting stance, sky,
  • 【Negative prompt】
    • EasyNegative, lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, (worst quality:1.2), low quality, normal quality, jpeg artifacts, signature, watermark, username, blurry, lowres graffiti, (low quality lowres simple background:1.1),
  • 【Sampling method】DPM++ 2M Karras
  • 【Sampling steps】20
  • 【Width】512
  • 【Height】768
  • 【Batch count】6
  • 【CFG Scale】7
  • 【Seed】 1954368363

設定を合わせると同じ画像が生成されます。

Stable Diffusion
(512 x 768)x 6枚
RTX 4070+Core i7-14700F(デスクトップ)
13.3秒
RTX 4060Ti+Core i7-14700F(デスクトップ)
17.4秒
RTX 4070 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
レビュー機
19.7秒
RTX 4060+Core i7-14700F(デスクトップ)
22.1秒
RTX 3060 12GB+Core i7-13700F(デスクトップ)
28.1秒

デスクトップ版のRTX 4060TiとRTX 4060を搭載したPCの中間くらいの性能です。

旧世代のRTX 3060 12GBなデスクトップPCよりも圧倒的なスピードで処理できます。

本機のRTX 4070 Laptopのビデオメモリは8GBなので、生成AIの「入門向け」といった位置付けです。

今回のテストだとビデオメモリの使用量は4.9~6.4GBでした。

ちょっとやってみたい!って人なら、ビデオメモリは8GBもあれば十分です。

※AI画像生成は発展途上中です。今後も高速化する技術がたくさん生まれてくると思われます。

冷却ファン音とスピーカー音のチェック

↑実際の冷却ファン音とスピーカー音質については、動画を参考にしてください。

2分40秒くらいの短い映像なので、サクッと確認できます。

Turboパフォーマンスサイレント
ゲーム約55db
扇風機の「強」
うるさく感じる
約48db
扇風機の「中」
約39db
日常生活の音
動画視聴約38db
日常生活の音
約35db
日常生活の音
約33db
日常生活の音
騒音値の目安
21〜35dbささやき声
36〜40db日常生活の音
41〜45db扇風機の「弱」
46〜50db扇風機の「中」
51〜55db扇風機の「強」
うるさく感じる
56db以上かなりうるさい
不快な音

冷却ファンの動作音は「Turbo」だと「うるさいレベルの騒音値」ですけど、キーンという耳障みみざわりな高周波音ではないので不快には感じませんでした。

本機が特別うるさいわけではなく、爆音はゲーミングノートの宿命です。

この音に耐えられるかは個人差があると思いますし、ヘッドホンをすれば気にならない人が多いでしょう。

個人的には冷却音が小さい「パフォーマンス」と「サイレント」を常用し、もう少しパワーが欲しい!って時に「Turbo」を使うのが良いのかな … と感じました。

スピーカー音質については、ノートPCとしては「かなり良い」と思います。

ただ、ゲームなどの高負荷時は、Turboモードだと冷却ファン音に「かき消される」状態。

「サイレント」「パフォーマンス」なら問題ないと思いますが、人によって感じ方は違うので動画で確認してください。

発熱のチェック

サーモカメラでFF14ベンチマーク中の表面温度をチェックしました。

キーボード中央上部/50.2℃

液晶パネルのヒンジ付近は50℃くらいになり、さわるとかなり熱いです。

ただ、普通に使っていれば触れない部分なので問題ないでしょう。

キーボード中央/43.8℃

キーボード中央部分はそれなりに加熱されますが、熱いと感じるほどではありません。

WASDキー付近/34.4℃

ゲームで多用する「W」「A」「S」「D」キー付近は34.4℃で、まったく問題なし。

パームレスト/36.1℃

パームレスト部分はほんのり暖かい程度です。

背面の排気口:47℃

熱気は背面から放出されます。

本機の薄さを考慮すると、優秀な排熱システムだと思います。

「Turboモード」での計測値ですが、「パフォーマンス」「サイレント」でもほぼ同じ温度でした。

バッテリー駆動時間について

本機はカタログスペックだと最大12.2時間も駆動するバッテリーを内蔵しています。

ビジネス向けのノートPCなら十分すぎる容量です。

しかし、FF14ベンチマークをループ再生したところ、30分で残量51%になりました。

グラフィックスに凝ったゲームだと、1時間くらいしか遊べません。

軽めのゲームをちょっと楽しむとか、事務的な作業をするならバッテリー運用でOK。

ゲームは基本的にACアダプターをつないだ方が良いです。

目的に合わせてパワーモードを切り替えると良いでしょう。

ASUSのあんしん保証

ASUSは保証がしっかりしているのもポイントです。

他のメーカーなら有料オプションとなる自損故障も保証対象。

つまり、どんな壊れ方でもOK!

本機は持ち歩きを想定した設計なので、非常にすばらしい保証内容だと思います。

実際に私もASUSのモニターを壊してしまったことがあって、「受付→集荷→修理→受取」に6日かかりました。

日本人のスタッフがメールと電話で対応してくれて、何も不安を感じなかったです。

いざという時の対応が素晴らしく、安心して使いたい人にASUSのPCはおすすめです。

>>ASUSあんしん保証(公式)

メリットとデメリット

ここまでのメリットとデメリットをまとめると、次のようになります。

ここが残念!
  • ゲームによっては画質の調整が必要
  • 4Kのクリエイティブ性能が低い
  • 今は使ってみたいAI機能が無い
  • 「Turboモード」の冷却音が大きい
  • 標準価格が高め
ここが良い!
  • スリム&スタイリッシュ
  • 16インチ240Hz有機EL液晶
  • 充実のインターフェイス
  • 設定次第であらゆるゲームが快適動作
  • フルHDのクリエイティブ作業が得意
  • 保証内容が素晴らしい

ゲームによっては少し画質の調整が必要ですけど、あらゆるゲームをサクサク遊べるノートPCです。

USBポートが多くて拡張性が高く、ゲームだけでなくマルチに活用したい人にもおすすめ。

AI機能はアプリの普及に期待 … といったところです。

「Turboモード」が爆音なのは残念ですけど、ゲームに合わせて冷却音を抑えた「パフォーマンス」と「サイレント」を使えば問題ないと思います。

あくまで私が使ってみた感想ですが、致命的と感じたデメリットはなく、多くの人が満足できるPCだと感じました。

【まとめ】新時代のハイスペックノートPC

まとめるとROG Zephyrus G16 RTX 4070モデルは、次のような人におすすめです。

  • 薄型軽量・大画面ゲーミングノートが欲しい人
  • 最新ゲームを数年にわたって遊び続けたい人
  • 安心安全なメーカーのPCが良い人
  • AI PCに興味がある人

とにかく薄くてスタイリッシュなデザインが魅力のゲーミングノートです。

グラフィックスに凝った最新ゲームを遊び尽くせる一台。

AI時代を先取りしたい人、長く現役で使い続けられるノートPCを探している人に最適です。

標準価格は高めですが、ASUS Storeだとしょっちゅうセールを開催しているので、気になる人はぜひチェックしてください。

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更新:2024年12月4日

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