Ryzen 5 5600XとRTX 4060のゲーム性能をベンチマーク Core i5と比較レビュー

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CPUにRyzen 5 5600Xと、GPUにRTX 4060を組み合わせた構成で「ゲーム性能」「クリエイティブ性能」「消費電力」を検証しました。

Core i5-13400を使用した環境と比較もしていますので、CPUの違いによるパフォーマンスの差も分かります。

ゲーミングPCの購入や、自作PCの構成を検討している人は参考にしてください。

目次

検証用PCのスペック

OSWindows 11 Home
CPURyzen 5 5600X
CPUファン空冷式
Scythe 虎徹 MarkⅡ
GPURTX 4060
MSI VENTUS 2X 8G OC
メモリ32GB
DDR4-3200 16GB x 2
マザーボードB550チップセット
Phantom Gaming 4
電源750W
80PLUS GOLD

一般的なBTOゲーミングPCと同じ構成で、特別すごいパーツは使っていません。

クリエイティブ性能チェックのため、メモリを32GBの大盛りにしています。

電源容量はRTX 4060の場合、550WあればOKです。

テストPCは見た目が違うだけで、BTOパソコンと同じ仕様です!

CPU性能チェック|Ryzen 5 5600X

赤:優れている

Ryzen 5 5600XCore i5-12400Core i5-13400
発売日2020年11月2022年1月2023年1月
世代Zen 3第12第13
Pコア数666
Eコア数4
スレッド数121216
定格クロック3.7GHz2.5GHz2.5GHz
ブーストクロック4.6GHz4.4GHz4.6GHz
L3キャッシュ32MB18MB20MB
熱設計電力65W65W65W
参考価格
2023年6月調査
19,000円21,800円
(12400F)
29,000円
(13400F)

Ryzen 5 5600XはAMD Zen 3世代のCPUで、ライバルはIntel 第11世代のCore i5-11400でした。

しかし、すでにCore i5-11400は市場から消えているので、Core i5-12400/13400と比較します。

スペック表だけで判断しても発売年月が古いわりに劣る部分が少なく、まだまだ使える高性能ミドルクラスCPUです。

Core i5-13400はPコア(パフォーマンスコア)とEコア(高効率コア)のハイブリッド式になっていますが、実際のところゲームだとPコアが中心に働くので、コア数はあまり問題ではありません。

Ryzenは数年間を現役で戦えるスペックでリリースするのが特徴

買ったらすぐに新しいCPUが出た(泣)… なんてことにならないのもRyzenを選ぶメリットです。

一方でライバルのIntelは、ほぼ1年ごとに「ちょろっとスペックを修正した新バージョン」を出します。

実際に当サイトで検証したところ、Core i5-12400と13400のゲームパフォーマンスはほとんど変わりません。

Ryzen 5 5600Xはすでに世代の古いCPUですが、製造コストが下がった結果、価格の安さが最大のポイント

マザーボードとメモリもコスパの良い製品が使えるので、PCを構成するパーツコストをかなり抑えられます。

デメリットとしてはZen3世代のプラットフォームはモデル末期なため、Zen4世代のCPUに乗り換えるにはマザーボードとメモリを丸っと交換しなくてはいけません。

自作PCのようにパーツを入れ替えながら使う人でなければ非常にコスパが良く、AmazonでもこのCPUの口コミは素晴らしく良いです。

BTOパソコンならCore i5-13400モデルより平均して20,000円ほど安いので、コスパ重視の人におすすめです。

主要CPU性能の比較グラフです。(2024年1月時点/ミドルクラス以上)

ここでは各CPUが全体でどのくらいの順位なのかを、ふ〜んと眺めるだけでOKです。

グラフだけで判断すると、Ryzen 5 5600XはCore i5-12400より優れているけど、Core i5-13400には負けてます。

ベンチマークソフトはCPUの性能を100%使い切るかなり意地悪いじわるなテストをします。

実際の運用では、このようなCPUの使い方をすることはありません。

特にゲームや普段使いだと、グラボ(GPU)ばかり働いてCPUはひましていることが多いです。

あくまでCPU性能の順番として参考にしてください。

ゲーム中のCPUとGPUの使用率

Ryzen 5 5600Xのデメリット

Ryzen 5 5600Xは少し古いCPUなので気になる点があります。

ただ、マニアな人でなければ致命的と言える弱点はありません。

ちょっとマニアックな内容なので、難しい話が苦手な人はサ~ッと読み飛ばしてください。

Ryzen 5 5600Xのデメリットは以下の2つです。

  • CPUのアップグレード手段がほぼ終了
  • ストレージの拡張性が低い

ひとつずつ解説します。

① CPUのアップグレード手段がほぼ終了

Ryzen 5 5600Xは「ソケットAM4」という規格のもとに作られていて、すでに末期モデルです。

ソケットAM4
CPUを挿した状態

現在の主流は「ソケットAM5」で、ソケットAM4のCPUは2024年11月まで新製品が開発&発売されてたけど、そろそろ終わると思います。

ソケットAM5/こちらが最新規格

いつか最新のCPUに乗せ換えてパワーアップしたい!と考えている人は、マザーボードごと交換する必要があるので注意。

とはいえ、そんなマニアックなことをしない!とか、最後まで使い潰す予定の人にとってデメリットは無いです。

また、Ryzen 7 5700X、Ryzen 7 5700X3D、Ryzen 7 5800X3Dといった強力なCPUはソケットAM4で使えるので、最後のアップグレード手段は残っています。

② ストレージの拡張性が低い

BTOパソコンのRyzen 5 5600XとRyzen 7 5700Xを採用したPCだと、マザーボードはコスパ重視系のB550チップセットになることがほとんどです。

このチップセットは2020年6月に発売されたもので、当時は最先端でしたが現在では時代遅れの部分があります。

具体的には「NVMe SSDの拡張性がゲーム機のPS5よりも低い」です。

ASRock B550 Phantom Gaming 4

↑こちらはBTOパソコンによく採用されるB550マザーボードです。

メインのM.2スロットは超高速なGen 4 x 4ですけど、増設スロットはB550の仕様で中高速なGen 3 x 2となります。

また、M.2スロットは2本までしか持てません。

安いBTOパソコンだと、M.2スロットが1本だけのPCもあるので、自分の使い道に合っているかしっかり見極めてください。

ちなみに、中高速なGen 3×2でもゲームのインストール先としては十分な速度なので問題ありません。

詳しくはこちらをタップして参考にしてください↓

【豆知識】Gen 3×2って遅い?

実はゲームのロード時間はGen4x4と変わらないので、普通に使ってる分には遅いと感じることはありません。

最新のGen 4×4~旧式の2.5インチSATA SSDを使用して、FF14とブループロトコルのベンチマークでロード時間を比較してみました。

【計測方法】ベンチマーク終了後に表示されるローディングタイムを抽出。

スクロールできます
FF14
ロード時間
ブループロトコル
ロード時間
Gen 4×4
HIKSEMI FUTURE
読込速度7100MB/s
8.522秒22.320秒
最速
Gen 3×4
Samsung SSD 980
読込速度3300MB/s
8.360秒
最速
23.169秒
Gen 3×2
Intel 670p
読込速度1700MB/s
8.388秒23.403秒
2.5インチ SATA
Micron 1100
読込速度535MB/s
12.383秒26.164秒

ゲームによってはGen 4×4の中華NVMe SSD(HIKSEMI FUTURE)よりもIntel SSD(現Solidigm)、Samsungといった有名どころの製品が速いという結果になりました。

ほぼ誤差レベルの世界なので、何度も計測すればロード時間は微妙に変わります。

実際のところGen 4×4とかGen 3×2といった規格よりも、使用するSSDの性能による差の方が大きいです。(キャッシュメモリの有無・ランダムアクセス性能などに影響する)

Gen 4×4なSSDってベンチマークではしっかり7,000MB/sな超速スコアが出るけど、一般的な使い方では7,000MB/sを超える動きはほとんどありません。

7,000MB/sってシーケンシャルアクセス(順次読込)の速度であって、Windowsのほとんどの処理はランダムアクセス性能に依存します。

ランダムアクセスの場合、Gen 3×2(約1,700MB/s)の帯域があれば十分すぎるので、現実的にはGen 4×4、Gen 3×4、Gen 3×2の速度差はほとんど無いです。

※数十GBな巨大容量ファイルのコピー時間で速さの違いが出ます

コンマ何秒の差にこだわりがある人、最新じゃないとダメ!って人でなければGen 3×2でも不満を感じることは無いでしょう。

ちなみに、Gen 4×4な最新の大容量NVMe SSDをGen 3×2スロットに挿して使うことも可能です。

↓こちらのマザーボードはZen 4/Zen 5世代用(Ryzen 7000/8000/9000シリーズ)のB650チップセットです。

MSI B650 CARBON WIFI(レビュー

B650マザーボードだと次世代規格なGen 5×4のほか、主流のGen 4×4スロットがたくさんあります。(製品による)

拡張性が高いだけでなく、メモリ規格などもパワーアップしているので、かなり長く現役で使えるでしょう。

実際のところ、CPUの性能はRyzen 5 5600Xでも十分なパワーです。

ただ、Ryzen 7000/9000シリーズだとPCの基礎となる「足回り」が超絶進化しているので、「自分好みにカスタムして長く現役で使いたい」と思ってる人は、ソケットAM5のZen4かZen5世代(Ryzen 7000/9000シリーズ)のCPUをおすすめします。

↓こちは2023年製のインテルB760チップセットです。

ASRock B760 Pro RS(レビュー

Core i7-14700/i5-14400のPCによく採用されるマザーボードですが、最新なだけにストレージの拡張性は優れています。

2万円以下で買える安いマザーボードでもM.2スロットの数が3本ある製品が多く、高価なものになると4本持っているものもあります。

ただし、インテルの第14世代CPUを選ぶと総合コストが高くなるのと、不具合問題があるので注意してください。

ゲーム機のPS5はGen 4×4な増設用M.2スロットがあります。

B550マザーボードはPS5よりも時代遅れです。

グラフィック性能チェック

主要GPUの性能グラフです。

グラフだけで判断すると、旧世代のRTX 3060Tiに負けてるの?って思う人が多いと思います。

3DMarkのスコアというのは、ラスタライズ性能(描画性能)を評価していて、後述するDLSS(Tensorコア)、レイトレーシング(RTコア)の性能を含めていません。

最近のゲームは「DLSS」と「レイトレーシング」も使って、ゲームの「パフォーマンス」と「表現力」を上げることが当たり前になってきています。

すべてのコアを合わせた総合性能を見ないと、新世代のゲームパフォーマンスを正しく評価できない点に注目してください。

グラフではRTX 3060Tiより低性能に見えますが、強化されたコア性能によりゲームによってはフルHDで「RTX 3080」を超えるパフォーマンスで遊べます。

レイトレーシングについて

光と影の表現力を上げてリアルな描写を可能にする機能です。

対応したゲームなら表現力が格段に上がって美しい映像になりますが、フレームレートが落ちるのがデメリット。

RTX 4000シリーズならパワーアップしたレイトレーシング性能により、フレームレートの落ちは少なめ。

RTX 3000シリーズだと、レイトレーシングをONにしたらフレームレートが半分くらいになってしまいます。

競技性の高いFPSゲームよりもアクションアドベンチャーのような美麗な映像をまったり楽しむゲームに向いた機能です。

DLSSについて

DLSSはAI技術を使ってフレームレートをブーストする機能です。

低解像度の映像を高解像度にアップスケールする仕組みで、理論上は画質を少し犠牲にしますが、ほとんどの人は気にならないと思います。

さらに、レイトレーシングと組み合わせれば、弱点であるフレームレートの低下を抑えられるのもポイント。

DLSSに対応したゲームなら、基本的に有効にすることをおすすめします。

DLSS3 フレーム生成について

RTX 4000シリーズから使えるDLSS3のフレーム生成機能は、AIが推測して中間フレームを自動生成します。

対応したゲームだと、旧世代のハイスペックモデルRTX 3080を上回るスコア

DLSS3対応ゲームは増加中で、旧世代のRTX 3000シリーズと比較するのが可哀想かわいそうになるくらい強烈なパフォーマンスで遊べます。

ゲーム性能チェック

以下のゲームをテストしました。

  • 【軽・重量級】フォートナイト
  • 【中量級】オーバーウォッチ2
  • 【中量級】Diablo 4
  • 【中量級】ストリートファイター6
  • 【中量級】龍が如く7 外伝
  • 【中量級】アーマードコア6
  • 【重量級】ファークライ 6
  • 【重量級】アサシンクリードヴァルハラ
  • 【重量級】アサシンクリードミラージュ
  • 【重量級】スターフィールド
  • 【重量級】サイバーパンク2077

すべて当サイトによる計測値です。ゲームのバージョンやシステム構成によってフレームレートは変わります。

快適にゲームを遊ぶフレームレートの目安

スクロールできます
ゲームの重さタイトル例快適に遊べる目安
軽量級レインボーシックス・シージ
フォートナイト(DX11)
VALORANTなど
120fps〜
中量級Apex Legends
オーバーウォッチ2など
多くのFPSゲーム
120fps〜
重量級 フォートナイト(DX12)
アサシンクリードシリーズ
サイバーパンク 2077など
多くのオープンワールドゲーム
60fps〜

フレームレートとは、1秒間に画面を書き換える回数のこと。(単位fps)

書き換え回数が多いほど「なめらか」な映像になります。

最近のゲームはグラフィックスに凝ったものが多いので、基本的に重量級が快適に動作するPCを選ぶのが良いです。

グラフの便利な使い方

【軽・重量級】フォートナイト

設定
  • 【画質1】DX11パフォーマンス
  • 【画質2】DX12最高+レイトレON
  • 【DLSS】バランス

同一リプレイファイルの同じシーンの平均フレームレート(移動・建築・戦闘を含む)

※戦闘パターンや場所(オブジェクトの数)によってフレームレートは大きく変わります

競技向けの「パフォーマンスモード」だと、ヘビーFPSゲーマーも納得のフレームレートです。

DX12モードの「最高画質+レイトレON」だと、カジュアルに楽しむ分にはフルHD/WQHDで十分に遊べる性能。

CPU対決!

フォートナイトはRyzenとめっぽう相性の良いゲームです。

最高画質だと違いはありませんが、画質を落とすとRyzen 5が良い仕事をします。

特に「パフォーマンス」だと、Ryzenが素晴らしいフレームレート。

一方でCore i5は「パフォーマンス」で処理が追いつかず、フルHD/WQHDのフレームレートの伸びが悪いです。(CPUボトルネックが発生)

総合的にCore i5を圧倒する性能。

ゲームによっては安いRyzenでも十分なパフォーマンスで遊べます。

【中量級】オーバーウォッチ 2

設定
  • 【画質】ウルトラ
  • 【高品質アップスケーリング】デフォルト
  • 【視野角】デフォルト(103)
  • 【レンダースケール】自動
  • 【NVIDIA REFLEX】有効+ブースト

同一リプレイファイルの同じシーンの平均フレームレート(5vs5の乱戦時)

2024年2月計測(v.2.8.1.1)

※戦闘パターンや場所(オブジェクトの数)によってフレームレートは大きく変わります

デフォルト画質である「ウルトラ」でもフルHD~4Kまで十分な速度です。

ガチなプレイヤーなら画質を「NORMAL」に落とすとフルHDで300fpsくらい出ます。

他の中量級FPSゲームとして「Apex Legends」もありますが、だいたい同じようなフレームレートです。(300fpsが上限)

※Apex Legendsは同じパターンの戦闘シーンを再現できないため未計測

CPU比較

誤差レベルです。

【中量級】Diablo 4

設定
  • 【画質】ウルトラ
  • 【DLSS】ON(フレーム生成)

キヨヴァシャド内の固定ルートを移動中の平均フレームレート

DLSS 3フレーム生成対応ゲームで、4Kまで快適に遊べます。

ザコ敵が大量に沸くシーンでもフルHD/180〜220fpsで動作しました。

余裕の性能です。

CPU対決!

微妙にCore i5の方が良いスコアですが、誤差レベルだと思います。

【中量級】ストリートファイター6

設定
  • 【画質】HIGHEST

ベンチマークソフトで計測

フルHD/WQHDで上限の60fpsに張り付きプレイができます。

余裕の性能です。

CPU対決!

誤差レベルです。

【中量級】龍が如く7 外伝

設定
  • 【画質】最高
  • 【DLSS】AUTO
  • 【フレーム生成】ON

地獄チームランブルGOLD1で仲間が戦闘時の平均フレームレート(8人vs10人)

「龍が如く7外伝 名を消した男」はDLSS 3フレーム生成+無制限フレームレート+ウルトラワイドに対応。

激しい動きでもヌルヌル動作します。

龍が如く8」もPCの要求スペックは同じなので、安心して遊べます。

CPU対決!

誤差レベルです。

【中量級】アーマードコア 6

設定
  • 【画質1】最高
  • 【画質2】高
  • 【自動描画調整】ON

ARENA 28/Fで戦闘中の平均フレームレート

DLSSに対応してないゲームです。

フルHD/最高画質だと、多くのシーンで上限の120fpsに届きます。

WQHD、UWQHD(ウルトラワイド)でも、ソロで楽しむ分にはまったく問題なし。

特にウルトラワイドはド迫力!PS5だと不可能な画角なのでめっちゃ感動します。

4Kだと60fps以下ですけど、普通に遊べます。

対戦をやる人は画質を「最高」→「高」に落とすのがおすすめ。

動きの速いゲームなので画質を落としても気になりません。

文句なしのプレイ環境です!

CPU対決!

ほとんど変わりませんが、Ryzen 5 5600Xの方が微妙に良いです。

【重量級】ファークライ6

設定
  • 【画質】最高
  • 【レイトレーシング】ON
  • 【FSR】OFFとON(バランス)

ゲーム内のベンチマークモードで計測

DLSSに対応していないゲームです。

「最高画質+レイトレーシングON+FSR OFF」といった厳しい設定でもWQHDまで快適。4Kだとビデオメモリが足りなくなって不安定になります。

しかし、FSRをONにすれば4Kまで快適に動作。

フルHD/WQHDまで「最高画質+レイトレーシング」で快適に遊べます。

アップスケール(DLSS/FSRなど)は、ゲーム機のPS5でも当たり前のように使われている技術で、グラフィックスに凝った重たいアクションゲームでも、設定次第で快適に遊べます。

CPU対決!

【最高画質】ゲームによってはGPUの負荷が少ない「フルHD」でCPUパワーの差が出て、Core i5の方が良い仕事をします。

しかし、WQHD以上になるとGPUの負荷が高くなって誤差レベル。

【FSR ON】FSRを使うとGPUの負荷が下がるので、CPUパワーの差がハッキリ出ます。

Ryzen 5は90fpsあたりで処理が追いつかなくなってフレームレートが伸びません。(CPUボトルネックが発生)

とはいえ、競技性の低いアクションゲームは60fps以上あれば快適に遊べます

【重量級】アサシンクリード・ヴァルハラ

設定
  • 【画質】最高

ゲーム内のベンチマークモードで計測

このゲームはレイトレーシングとDLSSに対応していません。(FSRには対応)

国産のゲームや少し古いゲームだと、レイトレ/DLSSに対応していないものが多いです。

こういったタイプのゲームでも、RTX 4060ならフルHD〜WQHDまで快適。

レイトレ/DLSSに対応していない超重いゲームは、RTX 3060Tiに近いパフォーマンスになります。

CPU対決!

誤差レベルです

【重量級】アサシンクリードミラージュ

設定
  • 【画質】最高
  • 【解像度スケール】100%
  • 【適応品質】60FPS
  • 【アップサンプル】TAA

ゲーム内のベンチマークモードで計測

超激重ゲームですけど、WQHDまでなら最高画質でも快適に遊べます。

フルHDでCPUパワーの差が出ますが、あくまで最高画質にこだわった場合です。

UWQHD/4Kは「適応品質を60FPS」に設定すると、画質が動的に調節されて60fpsを下回らなくなります。

さらに、解像度スケールを50%に落とすと4KでもRyzen 5 5600Xが89fps、Core i5-13400が86fpsを記録しました。

CPU対決!

実際のプレイ感に差はありませんが、Ryzen向きのゲームです。

【重量級】スターフィールド

設定
  • 【画質】ウルトラ
  • 【ダイナミックレゾリューション】ON
  • 【DLSS】自動
  • 【フレーム生成】ON

視界の広い「広い場所」と、視界の狭い「狭い場所」を走った平均フレームレート

DLSS 3フレーム生成対応ゲームです。

惑星・地上などの視界の開けた「広い場所」と、船内や洞窟みたいな「狭い場所」でフレームレートが大きく変わるゲームです。

計測時のバージョン(1.8.88)では165fpsがフレームレートの上限になるようですが、まったり楽しむゲームなので、UWQHD(ウルトラワイド)でも普通に遊べます。

CPU対決!

微妙にCore i5-13400Fのスコアが良いですけど、実際のプレイ感に差はありません。

【重量級】サイバーパンク 2077

設定
  • 【画質】レイトレーシングウルトラ
  • 【DLSS】自動
  • 【フレーム生成】ON

ゲーム内のベンチマークモードで計測

RTX 4000シリーズのDLSS 3フレーム生成に対応したゲームです。

RTX 4060ならWQHDまで「ウルトラ画質+レイトレーシングON」で遊べます。

RTX 3080と比較すると、フルHDでRTX 4060が素晴らしいフレームレート。

しかし、WQHD/4Kと解像度が上がるほどパフォーマンスの伸びが悪くなります。

とはいえ、4KだとRTX 3080でさえマトモに遊べる速度ではないので、総合的にRTX 4060がベストだと思います。

CPU対決!

誤差レベルです。

クリエイティブ性能チェック

動画編集、写真編集、AI画像生成の能力をチェックしました。

動画編集(Premiere Pro)

4KとフルHD撮影した60fps/10分間の動画を編集してエンコードした時の処理時間です。

4K→4Kエンコード
YouTube 2160p 4KUHD
Ryzen 5 5600X+RTX 4060
6分43秒
Core i5-13400+RTX 4060
6分56秒
Core i5-13400 + RTX 3060Ti
5分15秒
Core i5-13400+RTX 3060 12GB
7分12秒
4K→フルHDエンコード
YouTube 1080p FHD
Ryzen 5 5600X+RTX 4060
4分36秒
Core i5-13400+RTX 4060
4分13秒
Core i5-13400 + RTX 3060Ti
4分02秒
Core i5-13400+RTX 3060 12GB
4分31秒
フルHD→フルHDエンコード
YouTube 1080p FHD
Ryzen 5 5600X+RTX 4060
1分32秒
Core i5-13400+RTX 4060
1分25秒
Core i5-13400 + RTX 3060Ti
1分36秒
Core i5-13400+RTX 3060 12GB
1分38秒

いずれも10分の実時間より早くエンコードできるので快適です。

4K→4K、4K→フルHDのように4Kを扱う処理はRTX 3060Tiに負けるパフォーマンス。

しかし、フルHD→フルHDエンコードだとRTX 4060の方が良いです(微妙ですが…)。

もっとも実用的なフルHD→フルHDの処理はパワーアップしてますが、メモリバス幅が128bitと弱いため、負荷の掛かる4K処理にめっぽう弱いGPUであることが分かります。

ゲーム実況の録画配信などはフルHDが主流です。

さらに、RTX 4000シリーズだとAV1ハードウェアエンコードができるのもポイント

※ゲームのプレイ画面をリアルタイム録画したい人はRTX 4060の方が良いです

CPU対決!

組み合わせるGPUによって結果は違いますが、RTX 4060の場合、最も需要の多いフルHDエンコードでCore i5の方が有利です。

趣味の動画編集レベルならRyzen 5でも十分なパフォーマンスだと思います。

RAW現像(Lightroom Classic)

有効画素数2010万のRAWデータ100枚を現像しました。

RAW現像 100枚
Ryzen 5 5600X+RTX 4060
39.84秒
Core i5-13400+RTX 4060
41.28秒
Core i5-13400 + RTX 3060Ti
41.27秒
Core i5-13400+RTX 3060 12GB
27.49秒

写真現像についてはRTX 3060Tiと同じくらいの性能です。

ビデオメモリを12GBも持つRTX 3060がベストスコア

ビデオメモリの使用量は20%くらいだったので関係性は無いと思われますが、何度計測してもRTX 3060が最速でした。謎です(2024年1月に再計測しても変わらず→マジでRTX 3060は速いです)

個人的には趣味の編集レベルならRTX 4060でも十分なパワーだと思います。

ただし、がっつりクリエイティブワークをしたい人、RTX 3060から乗り換えようとしている人はよ〜く検討してください。

書き出し条件はこちらです↓

画像形式JPEG
画質100%
解像度350px/インチ
CPU対決!

微妙な差です。

最近のクリエイティブアプリはGPUもしっかり活用するので差が出にくいです。

AI画像生成(Stable Diffusion)

Stable Diffusionを使用して6枚の画像を生成しました。

設定・環境はこちら
  • Stable Diffusion Web UI v1.7.0
  • Python 3.10.9
  • xformers 0.0.20
  • 【Check Point】 YesMix v1.5
  • 【Lora】 Mikasa Ackerman
  • 【VAE】vae-ft-mse-840000-ema-pruned
  • 【Prompt】
    • masterpiece, best quality, highres, hmmikasa, short hair, black eyes, scarf, emblem, belt, thigh strap, red scarf, white pants, brown jacket, long sleeves, <lora:mikasa_ackerman_v1:0.7>, holding weapon, sword, dual wielding, three-dimensional maneuver gear, fighting stance, sky,
  • 【Negative prompt】
    • EasyNegative, lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, (worst quality:1.2), low quality, normal quality, jpeg artifacts, signature, watermark, username, blurry, lowres graffiti, (low quality lowres simple background:1.1),
  • 【Sampling method】DPM++ 2M Karras
  • 【Sampling steps】20
  • 【Width】512
  • 【Height】768
  • 【Batch count】6
  • 【CFG Scale】7
  • 【Seed】 1954368363

設定を合わせると同じ画像が生成されます。

Stable Diffusion
(512 x 768)x 6枚
Ryzen 5 5600X+RTX 4060
22.3秒
Core i5-13400 + RTX 4060
22.5秒
Core i7-13700 + RTX 4060Ti 8GB
17.3秒
Core i7-13700+RTX 3060 12GB
28.1秒

RTX 4060のビデオメモリは8GB版なので、AI画像生成の「入門向け」といった位置付けです。

今回のテストだとビデオメモリの使用量は4.9~6.4GBでした。

ちょっとやってみたい!って人なら、ビデオメモリは8GBもあれば十分です。

※AI画像生成は発展途上中です。今後も高速化する技術がたくさん生まれてくると思われます。

CPU対決!

ほぼ同じと思って良いでしょう。

AI画像生成はほとんどGPUパワーだけで動くようです。

消費電力チェック

各CPU+RTX 4060を使ったシステム全体の消費電力を計測しました。

スクロールできます
CPUゲーム動画視聴アイドリング
Ryzen 5 5600X195〜230W70〜75W65〜70W
Core i5-13400195〜220W65〜70W60〜65W

さすがにRyzen 5 5600Xより2年も後に発売されたCore i5-13400が良いスコアです。

人によって評価は分かれそうですが、個人的には微妙な差だと思います。

計測方法はこちら

消費電力の測定はラトックシステムのRS-BTWATTCH2を使用。

リアルタイム計測データをcsv出力し、最小値と最大値を採用。

ゲーム】サイバーパンク2077/RTウルトラ画質/フルHD〜4Kまでの最小値と最大値

動画視聴】Hulu

ちなみに、デュアルモニターにすると消費電力が上がります。

システム環境やゲームによって消費電力は変動します。あくまで参考程度にして下さい。

Ryzen 5 5600X+RTX 4060の構成まとめ

まとめると、こんな感じです↓

RTX 4060まとめ

  • フルHDでぶっちぎりのパフォーマンス
  • 画質を調整すればWQHDでもOK
  • フレーム生成対応ゲームは超快適
  • レイトレ/DLSS未対応ゲームはRTX 3060Tiレベル
  • 省電力で十分なパワー
  • 4Kのパフォーマンスが前世代より低い

Ryzen 5 5600Xまとめ

  • 価格以上のパフォーマンス
  • ゲームはCore i5と同等以上
  • クリエイティブ性能はCore i5の方が良い
  • ストレージの拡張性が低い

RTX 4060については、フルHDモニターに繋げる予定の人にベストな性能

DLSS 3に対応したゲームならWQHDモニターで使い始めても問題ないです。

4KのゲームとクリエイティブパフォーマンスがRTX 3000世代よりも落ちているのがデメリットですが、影響を受ける人は少ないでしょう。

Ryzen 5 5600Xについては、ゲームによってCore i5に負ける事もありますが、総合的にほとんどCore i5-13400と変わらないと感じました。

フォートナイトのようにRyzenに最適化されたゲームもあるので、CPUの価格差を考慮するとRyzen 5は素晴らしいパフォーマンスです。

ただし、動画編集などクリエイティブな作業が多い人はCore i5の方がおすすめ。

ゲームと普段使いが中心の人ならRyzen 5 5600Xが良いです。

弱点は1つだけで、旧世代だけにB550チップセットだとストレージの拡張性が低いのがデメリットですが、コスパ重視なら影響を受ける人は少ないでしょう。

BTOパソコンだと「Ryzen 5 5600X+RTX 4060モデル」の価格がぶっちぎりに安く、たまに大幅値引きのセール品も見かけます。

コスパ優先ならRyzen 5 5600Xモデルがベストでしょう。

以上、参考になれば幸いです。

使用したグラフィックボードはこちら↓

高負荷時も動作音はすごく静か。LEDライティング機能のないシンプルなグラボです。

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更新:2025年4月26日

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