ゲーミングノートの極み!ASUS TUF Gaming A14 FA401 RTX 4060モデルの実機レビュー

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ASUSの新型ゲーミングノート「TUF Gaming A14 FA401 Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060モデル」をレビューします。

ハイスペックで薄型軽量なモバイルゲーミングノートが欲しい!」といった人にドンピシャでハマる一台です。

ASUS JAPAN様よりお借りした評価機を使用して、がっつりチェックします!

目次

TUF Gaming A14 FA401の特徴とスペック

完全新設計の強靭なタフボディーに、最薄部1.69cm、重量1.46kgの薄型軽量デザイン。

超強力な「AI CPU」と最新ゲームやクリエイティブ作業をしっかりこなせる「RTX 4060」の組み合わせ。

最新技術をありったけ詰め込んだゲーミングノートです。

実際に使ってみて感じた「良い点」と「残念な点」をざっくりまとめると、以下のようになります。

  • スリム&スタイリッシュ
  • 十分なパフォーマンス
  • AI CPU搭載
  • 2560×1600ドット/165Hz
  • 大容量メモリ
  • M.2 SSDスロットが2つある
  • 充実のインターフェイス
  • 安心のASUSブランド
  • などなど(記事内で解説)
  • 使ってみたいAIアプリが無い
  • 高負荷時のファン音が大きい
  • 標準価格が高め
  • などなど(記事内で解説)

こんな小っさいボディーの中に、よくぞここまでの機能を詰め込んだな … というのが正直な感想です。

はじめてのゲーミングPCが欲しい人、気軽に持ち運べるゲーミングノートが欲しい人、カジュアルにゲームを楽しむ人におすすめします。

気になった点としては、「AI PC」の時代は始まったばかりで、執筆時点ではすでにクラウドを使ったサービスを活用している人にとって必須機能と感じられないこと。

ただ、多くのメーカーが力を入れているので「これからすごく便利になる」と思われます。

また、ゲーミングノートの弱点でもある「高負荷時の冷却音」が大きいことも気になりました。

基本性能が高いので「サイレントモード」にしてパワーを落とせば冷却音は気にならなくなり、多くのゲームは快適指標の60fpsを超える性能です。

※冷却音については動画を参考

これから詳しく解説するので、気になる人は参考にしてください。

スペックと価格

型番FA401WV-AI9R4060
レビュー機
FA401UV-R7R4060
ボディー色イェーガーグレー
CPURyzen AI 9 HX 370
12コア24スレッド
最大5.1GHz
Ryzen 7 8845HS
8コア16スレッド
最大5.1GHz
GPUGeForce RTX 4060
Laptop版 8GB/100W
NPU50 TOPS16 TOPS
ディスプレイ14インチ
TFT
解像度2560 x 1600
リフレッシュレート165Hz
メモリ32GB
LPDDR5X-7500
ストレージ1TB
Gen 4×4
ネットワークWi-Fi 6E
有線LANは非搭載
幅 x 奥行 x 高さ311 x 227 x 16.9~19.9mm
重量1.46kg
価格339,800円249,800円

強力なAI CPUを搭載したRyzen AI 9 HX 370モデルと、AI性能の低いRyzen 7 8845HSモデルの2タイプがあります。

クラウドのAIサービスで十分!と感じている人は、価格の安いRyzen 7 8845HSモデルが良いでしょう。

本記事は「Ryzen AI 9 HX 370モデル」のレビューです。

すきのない完璧なスペックですが、最新技術がてんこ盛りなだけに価格は高め。

ASUSは頻繁にセールを開催するので、気になる人はマメにチェックすることをおすすめします。

\Ryzen AI 9 HX 370 モデル/

\Ryzen 7 8845HSモデル/

開封チェック

ざっくり内容物、外観などをチェックします。

パッケージと付属品

500mlペットボトルと比較

こんな小っさい箱の中に夢がたくさん詰まってます

※付属品は販売モデルと異なる場合があります

付属品もシンプル。

個人的に好印象だったのは、最近では見かけないマニュアルが付属すること。

ほどよい厚みながら、しっかりした日本語で分かりやすくまとまってます。

PCのスキルは人によって違うので、初心者にとって安心材料と言えるでしょう。

デザイン・大きさ・重量

500mlペットボトルと比較

めっちゃ薄くてカッコいいPCです。

ASUS TUF Gamingノートでは初の14インチモデル。完全新設計です。

ビジネス向け薄型ハイスペックノートと同じサイズ感ながら、最新ゲームをサクサク動かせる強力なCPUとGPUが入ってます。

天面はシンプルなデザインでビジネスノートっぽい見た目。好みが分かれそうです。

ゲーミングノートらしい無骨ぶこつさはありませんが、アメリカの軍事物資調達規格な「MIL-STD 810H」の基準をクリア。

タフな造りで毎日の持ち運びも安心なおとこのボディーです。

一般的なクリアファイル(31 x 22cm)とピッタンコなサイズ感。

素晴らしいです。

アダプター込みの重量は2kgでした。

すべて持ち運ぶにも苦にならない重量感です。

アダプターの大きさはゲーミングノートとしては小さいと思います。

出力は200W。

ディスプレイ

液晶パネルは14インチTFTで映り込みの少ないノングレアタイプ。

ななめから見ても色ムラは無く、非常に美しいです。

カタログスペックだと以下の特徴があります。

解像度2560 x 1600
アスペクト比16:10
パネルTFT
表面仕様ノングレア
リフレッシュレート165Hz
応答速度3ms
輝度400nits
色域sRGB 100%
視野角上下左右
170度

リフレッシュレートや応答速度も一般的なゲーマーなら十分な性能で、特に気になる弱点はありません。

発色が良いので写真/映像編集にも向いています。

ディプレイは180度までガバッと開きます。

デメリットでは無いのですが、14インチスクリーンに2560 x 1600ドットの解像度なので、デフォルトの文字サイズが大きめになってます。(200%)

デフォルトだとブラウザーを並べると狭いです。

ゲームするだけなら問題ないのですが、たくさんのウィンドウを開いて作業をするには向いてません。

文字スケール150%にすると、個人的にはちょうど良い感じ。

作業スペースが広くなって使いやすいです。

文字スケール100%(ドットバイドット)にすると、かなり広いです。

ただ、14インチスクリーンだと目が痛くなるほど文字が小さいので、あまり実用的でないかも。

インターフェイス

右側面のインターフェイスです。

  • USB Type-A(10Gbps)
  • USB Type-C(10Gbps/映像出力可)
  • microSDスロット(SDXC/SDHC対応)

個人的にはmicroSDよりも、カメラで多く採用されるSDカードスロットの方が使い勝手が良いと思いました。

左側面のインターフェイスです。

  • 電源入力
  • HDMI出力
  • USB4(Type-C/40Gbps/映像出力可/PD対応)
  • USB Type-A(10Gbps)
  • オーディオ入出力

USB4ポートはPower Deliveryに対応。汎用のType-Cアダプターによる充電・給電が可能です。

自宅で専用アダプター、外出先でType-Cアダプターといった使い分けができるので便利。

ただ、専用アダプターは200Wの高出力タイプですが、汎用Type-Cアダプターだと良くても100Wくらいなので、処理能力と給電速度が落ちる点は注意。

外部モニターは左右のインターフェイスを合わせると3台まで接続可能。本体の液晶を含めると4画面で使えます。

ネットワークはWi-Fiのみで有線ポートはありませんが、影響を受ける人は少ないでしょう。

液晶上部にフルHD/207万画素のWebカメラとノイズキャンセリングマイクを内蔵。

顔認証によるログインが可能です。

インターフェイスについてまとめると、不足しているものは無いと言えるほど充実しています。

キーボード

キーボードはテンキー無しの日本語配列。

キーピッチは約20mmと十分な広さで、ストロークはカタログ値で1.7mmを確保。

普通のキーボードですけど、しっかりしたタイプ感です。

流行のCopilotキーも搭載。

で囲った部分のキーサイズが少し変則的ですが、慣れれば問題なしといった感じです。

キーボード上部にはボリューム調整・マイクON/OFF・設定アプリの専用キーがあります。

タッチパッドの面積は127mm x 78mm。

本体サイズのギリギリまで広くした努力を感じます。

操作感も良好。極上の指すべりです。

キーボードバックライト色は「白」のみ。

色をたくさん使ったLEDが好きな人はよ~く検討してください。

冷却システム

背面の全体が吸気口になっています。

ゲームなど高負荷な処理ではひざの上に置いて使うのはヤメた方が良いでしょう。

背面から熱気を放出。

2つのファンを使って効率的に冷却。

ファンの動作音については動画も参考にしてください。

スピーカー

底面の左右に2Wのスピーカーを搭載。

低音の響きは弱いものの、音が割れることなく必要十分な性能です。

音質については動画も参考にしてください。

ストレージ性能

NVMe SSDはGen 4 x 4 1TB。たっぷりゲームをインストール可能。

読み込み速度は約5,000MBで、Windowsやゲームの立ち上がりはすごく早くて快適です。

USB4端子もあるので、最大40Gbps(理論値は5,000MB/s)に対応したUSBストレージをつなぐことができます。

パームレストのステッカーより

嬉しいことに本機は2つのM.2 2280スロットを持っているようなので、もう1台NVMe SSDを増設できます。

自分で分解して作業する必要はありますが、ストレージ容量不足になることは無いでしょう。

動作に関する設定

Armoury Crate

動作に関する設定は、5つのパワーモード4つのGPUモードがあります。

プリインストールアプリの「Armoury Crate」から設定可能です。

パワーモード

パワーモード
  • Windows:OSの電源プラン設定と連動
  • サイレント:電力を制限しつつ、ファン動作音を静かに保つ
  • パフォーマンス:パワー/ファン回転数のバランスを取りながら性能を維持する
  • Turbo:エアフローを最大化し、フルパワーで動作
  • 手動:CPU/ファンスピードをマニュアルで設定

最大パワーの「Turbo」はACアダプター接続時のみ選択可能。

ネット閲覧、動画視聴、文書入力などの日常使い、軽いゲームなら「サイレント」でもサクサク動作してストレスはありません。

「Turbo」「パフォーマンス」「サイレント」のGPUクロックの違いは、以下のようになります。

「パフォーマンス」と「サイレント」は同じクロックで動作していました。

「Turbo」だと25~50MHzほど高いクロックで動作し、ゲームは10%ほどフレームレートが上がります。(パフォーマンスモードとの比較)

ただ、「Turbo」だと高負荷時に冷却ファンが全開に回るので、「うるさい」と感じる人は多いかも。

「パフォーマンス」にすれば、かなりファン音が小さくなります。

GPUモード

GPUモード
  • Ultimate:最大パフォーマンス
  • スタンダード:バランスよく電力を使う
  • エコモード:パフォーマンスを落としてバッテリー駆動時間を最大化
  • 最適化:スタンダードとエコを自動切り替え

デフォルトは「スタンダード」ですが、本レビューでは最大出力の「Ultimate」で検証しました。

GPUモードを変えると、PCを再起動する必要があります。

CPU性能

CPUは12コア24スレッド、最大5.1GHzで動作する「Ryzen AI 9 HX 370」を搭載。

パフォーマンスコア x 4、高効率コア x 8のハイブリットタイプで、アーキテクチャはZen 5+Zen 5c。

執筆時点で「モバイルCPUの王者」と言える超高性能CPUです。

本レビューでは主にデスクトップ型のゲーミングPCに採用されるCPUと比較しました。

Passmark CPU Benchmark
Ryzen AI 9 HX 370(Turbo)
38834
Ryzen AI 9 HX 370(パフォーマンス)
37510
Core i7-14700F
36845
Ryzen AI 9 HX 370(サイレント)
36153
Ryzen 7 7800X3D
35410
Core i7-13700F
33870
Core i7-13700H(ノート用CPU)
レビュー
29516
Ryzen 7 8845HS
参考値
28643
Core i7-12700F
28542

※すべて当サイトによる実機を使った計測値

CPUの総合性能を評価する「Passmark」のスコアです。

「Turbo」と「パフォーマンス」だとCore i7-14700Fをぶっちぎる性能です。

「サイレント」でもCore i7-13700Fを超える強烈なパフォーマンス

「Turbo」と「パフォーマンス」に大きな差は無いので、基本的に冷却音の小さい「パフォーマンス」で使うのがおすすめです。

参考値ですが、Ryzen 7 8845HSでもCore i7-12700F相当のパワーを持っています。

Ryzen AI 9 HX 370にはAI処理を担当するNPU(50 TOPS)が内蔵されているのも特徴。

ライバルとなるSnapdragon X Elite(45 TOPS)、 Apple M4(38 TOPS)、Core Ultra(11 TOPS)を駆逐する強烈な性能です。

さらに、内蔵GPUのRadeon 890Mと組み合わせることで、最大80 TOPSの処理が可能とのこと。

大流行の「Copilot+ PCの要件(40 TOPS)」を余裕で満たす性能を持っています。

ただし、執筆時点では特にキラーアプリが存在せず、効果は未知数です。

クラウドのAIサービスを使うなら、価格の安いRyzen 7 8845HSモデル(16 TOPS)もあり。

こちらも内蔵GPUのRadeon 780Mと組み合わせることで、最大38 TOPSの処理が可能とのこと。

十分なAI性能だと思います。

GPU性能(グラフィック性能)

GPUは「GeForce RTX 4060 Laptop」です。

※CPUのRyzen AI 9 HX 370にもGPU「Radeon 890M」が内蔵されていますが、本記事では省略します

RTX 4060 Laptopのビデオメモリは8GBで、最大出力は100Wです。

RTX 4060 Laptopには140Wな高出力タイプも存在するので、本機のRTX 4060は省電力版となり、処理能力は少し控えめです。

ただ、ベンチマークをしてみると、十分な性能を持っていました。

3DMark Time Spy
デスクトップPCと比較
RTX 4060Ti 8GB+Core i7-14700F
13253
RTX 4060+Core i7-14700F
10591
RTX 4060 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
(Turbo)
10395
RTX 4060 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
(パフォーマンス)
9180
RTX 3060 12GB+Core i7-13700F
8816
RTX 4060 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
(サイレント)
7343

※すべて当サイトによる実機を使った計測値

「Turbo」だとデスクトップ版のRTX 4060とほぼ同じ性能です。

本機の驚異的な薄さを考慮すると、あっぱれと言えるでしょう。

デスクトップ版のRTX 4060を使った各種ベンチマークは、関連記事にまとめています。

だいたい同じくらいの処理能力なので、本機でどのくらいのパフォーマンスが出るか参考にしてください。

ゲーム性能

以下のゲームをテストしました。

  • 【FPS】オーバーウォッチ2
  • 【格闘】ストリートファイター6
  • 【アクション】アーマードコア6
  • 【アクション】パルワールド
  • 【アクション】ゼンレスゾーンゼロ
  • 【アクションRPG】FF14黄金のレガシー
  • 【アクションRPG】龍が如く8
  • 【アクションRPG】エルデンリング
  • 【アクション】サイバーパンク2077

パワーモードは以下の3つで計測しています。

パワーモード特徴冷却ファン音
Turbo最大パワーうるさい
パフォーマンス準最大パワーTurboより少し静か
サイレント省エネ静か

ゲームによっては「サイレント」でも十分に楽しめます。

快適にゲームを遊ぶフレームレートの目安

スクロールできます
ゲームの重さタイトル例快適に遊べる目安
軽量級レインボーシックス・シージ
フォートナイト(DX11)
VALORANTなど
120fps〜
中量級Apex Legends
オーバーウォッチ2など
多くのFPSゲーム
120fps〜
重量級 フォートナイト(DX12)
アサシンクリードシリーズ
サイバーパンク 2077など
多くのオープンワールドゲーム
60fps〜

フレームレートとは、1秒間に画面を書き換える回数のこと。(単位fps)

書き換え回数が多いほど「なめらか」な映像になります。

最近のゲームはグラフィックスに凝ったものが多いので、基本的に重量級が快適に動作するPCを選ぶのがおすすめです。

オーバーウォッチ2

2560 x 1600/159fps
設定
  • 【解像度】2560 x 1600
  • 【画質】ウルトラ
  • 【DLSS超解像】バランス
  • 【視野角】デフォルト(103)
  • 【NVIDIA REFLEX】有効+ブースト

同一リプレイファイルの同じシーンの平均フレームレート(5vs5の乱戦時)

2560 x 1600
Turbo
178fps
パフォーマンス
155fps
サイレント
141fps

※戦闘パターンや場所(オブジェクトの数)によってフレームレートは大きく変わります

デフォルト画質である「ウルトラ」でも165Hzディスプレイの性能を使い切れる速度です。

他の中量級FPSゲームとして「Apex Legends」もありますが、同じくらいのフレームレートで遊べます。

※Apex Legendsは同じパターンの戦闘シーンを再現できないため未計測

ストリートファイター6

WQHD/60fps
設定
  • 【解像度】2560 x 1440(WQHD)
  • 【画質】HIGHEST(最高)

ベンチマークソフトで計測

WQHD 2560 x 1440
Turbo
59fps
パフォーマンス
59fps
サイレント
59fps

WQHDでも上限の60fpsで遊べます。

アーマードコア6

1920×1200/78fps
設定
  • 【解像度1】2560 x 1600
  • 【解像度2】1920 x 1200
  • 【画質】最高
  • 【自動描画調整】ON

ARENA 28/Fで戦闘中の平均フレームレート

2560 x 1600
Turbo
74fps
パフォーマンス
67fps
サイレント
56fps

最大解像度である「2560 x 1600ドット」でも70fps以上が出るので、ストーリーを楽しむ分には問題なく遊べます。

対戦なら解像度と画質を少し落とせば問題ありません。

パルワールド

2560 x 1600 /73fps
設定
  • 【解像度】2560 x 1600
  • 【画質】最高
  • 【DLSS】パフォーマンス

レベル50拠点内を走った平均フレームレート

2560 x 1600
Turbo
82fps
パフォーマンス
76fps
サイレント
70fps

このゲームの高負荷なシーンは「戦闘中」や「フィールド内を探索中」ではなく、ある程度成長した「拠点内」だと思われます。

拠点で活動中に60fps以上出ていれば「戦闘」「移動」も快適に遊べます。

ゼンレスゾーンゼロ

2560 x 1600 /63fps(高負荷時)
設定
  • 【解像度】2560 x 1600
  • 【画質】高

戦闘チュートリアルの平均フレームレート

2560 x 1600
Turbo
124fps
パフォーマンス
119fps
サイレント
99fps

60fps出ていれば快適に遊べるゲームです。

同じ戦闘パターンを再現するため、アンビーの通常攻撃のみで20秒間の平均フレームレートを計測しました。

必殺技を使ったりすると瞬間的に60fpsくらいまで落ちますが、冷却音が静かな「サイレント」で十分快適に遊べます。

FF14 黄金のレガシー

2560 x 1600/135fps
設定
  • 【解像度1】2560 x 1600
  • 【解像度2】1920 x 1200
  • 【プリセット】高品質(ノートPC)
  • 【アップスケール】DLSS
  • 【フレームレートしきい値】常に適用

ベンチマークソフトで計測

2560 x 1600
Turbo
116fps
パフォーマンス
111fps
サイレント
105fps

ベンチマークの評価は2560 x 1600が「とても快適」、1920 x 1200が「非常に快適」です。

「2560 x 1600/サイレント」でも平均100fps以上なので快適に遊べます。

龍が如く8

2560 x 1600/91fps
設定
  • 【解像度】2560 x 1600
  • 【画質】最高
  • 【DLSS】AUTO
  • 【フレーム生成】ON

アナコンダショッピングセンター内をOKAサーファーで走行中の平均フレームレート

2560 x 1600
Turbo
85fps
パフォーマンス
77fps
サイレント
62fps

コマンド選択型アクションRPGなので、60fpsも出ていれば快適に遊べます。

フレーム生成に対応しているので最高設定でも動作が非常に軽くて快適。

「最大解像度/最高画質/サイレントモード」でも、あらゆるシーンでヌルヌルサクサク遊べます。

エルデンリング

2560 x 1600/レイトレOFF/58fps
画面の上下に黒い帯が出る
設定
  • 【プリセット】最高画質
  • 【解像度1】2560 x 1600
  • 【解像度2】1920 x 1200
  • 【レイトレーシング】OFFとON(最高)

霊馬に乗って固定ルートを走った平均フレームレート

2560 x 1600
レイトレーシング:OFF
Turbo
55fps
パフォーマンス
54fps
サイレント
52fps

55fpsくらいを境目に何かしらのボトルネックが発生しているのか、画質「低」+解像度を1280 x 800まで下げても平均60fpsが出ませんでした。

発売前の評価機でのテストのため、参考値として見てください。

実際のプレイ感は「2560 x 1600/レイトレOFF/パフォーマンス」で多くのシーンで60fpsに届きます。

ゲームによってはアスペクト比16:10に合わせても画面の上下に黒い帯が表示されますが、特に違和感はありません。

サイバーパンク2077

1920 x 1200/86fps
設定
  • 【解像度1】2560 x 1600
  • 【解像度2】1920 x 1200
  • 【画質】レイトレーシングウルトラ
  • 【DLSS】自動
  • 【フレーム生成】ON

ゲーム内のベンチマークモードで計測

2560 x 1600
Turbo
57fps
パフォーマンス
50fps
サイレント
48fps

2560 x 1600ドットはもう少し画質を調節すれば問題ありません。

1920 x 1200ドットなら「サイレント」でも普通に遊べます。

ゲーム性能の評価

RTX 4060シリーズはフルHDに強いGPUなので、WQHDよりも広い2560 x 1600ドットだとゲームによってはパワー不足を感じることがありますが、あくまで最高設定にこだわった場合です。

画質をほんの少し調節するだけで、あらゆるゲームを快適に遊べます。

特に良かったのは冷却音を抑えた「サイレントモード」でも、カジュアルに楽しむ分には十分だったこと。

また、「Turbo」と「パフォーマンス」に大きな差は無いので、基本は冷却音の低い「パフォーマンス」でプレイし、ここぞと言うときに「Turbo」を使うのが良いと感じました。

クリエイティブ性能

動画編集と写真編集の能力をチェックしました。

パワーモードは「Turbo」で計測しています。

動画編集(Premiere Pro)

フルHDと4Kで撮影した10分/60fpsの動画を編集してエンコードした時の処理時間です。

フルHDエンコード
YouTube 1080p FHD
RTX 4060 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
レビュー機
1分20秒
RTX 4070+Core i7-14700F(デスクトップ)
1分23秒
RTX 4060Ti+Core i7-14700F(デスクトップ)
1分22秒
RTX 4060+Core i7-14700F(デスクトップ)
1分23秒

フルHDのエンコードは負荷が少ないので、デスクトップPCと同じ速度で処理できます。

文句なしのパフォーマンス!

※レビュー機が最速ですが、誤差レベルと思ってください。

4Kエンコード
YouTube 2160p 4KUHD
RTX 4070+Core i7-14700F(デスクトップ)
4分44秒
RTX 4060Ti+Core i7-14700F(デスクトップ)
6分42秒
RTX 4060+Core i7-14700F(デスクトップ)
6分50秒
RTX 4060 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
レビュー機
7分11秒

4Kのエンコードはデスクトップ版のRTX 4060なPCより遅い結果となりました。

そもそもRTX 4060シリーズは4Kのクリエイティブ性能が低いGPUです。

4K映像を扱う人は時間効率が悪いので、RTX 4070以上のPCをおすすめします。

RAW現像(Lightroom Classic)

有効画素数2010万のRAWデータ100枚を現像しました。

RAW現像 100枚
RTX 4070+Core i7-14700F(デスクトップ)
21.32秒
RTX 4070 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
レビュー機
33.32秒
RTX 4060Ti+Core i7-14700F(デスクトップ)
33.8秒
RTX 4060+Core i7-14700F(デスクトップ)
34.20秒
書き出し条件はこちら
画像形式JPEG
画質100%
解像度350px/インチ

デスクトップのCore i7+RTX 4060/4060TiなPCと同じくらいの処理速度です。

クリエイティブ性能の評価

4K映像など負荷のかかる処理は苦手で、フルHDみたいな軽い処理は十分な性能です。

個人の趣味レベルで使う分には問題ありませんが、プロフェッショナルな人、がっつりクリエイティブ作業をしたい人は、よ~く検討してください。

AI性能

本機は50 TOPSの超強力なAI処理ができるNPUを搭載しています。

しかし執筆時点ではNPUではなく、GPUとクラウドサービスを使用したAI処理がまだまだ主流です。

これまでの歴史を振り返ると、新しいハードが出たら少し遅れてソフトウェアやサービスが追いついてきます。

今後、NPUを活用したアプリケーションがたくさん出てくるでしょう。

CPU/GPU/NPUがそれぞれの得意分野を処理することで、パフォーマンスとセキュリティーの向上、消費電力の低下などが期待できます。

本レビューではCopilotとGPUを使用したAI画像生成をテストしました。

Copilot

「Copilotキー」を押すだけでチャットウィンドウが開き、簡単にAIを体験できます。

今後、たくさんの便利機能が追加されるでしょう。

ChatGPTなどのクラウドサービスは利用開始時にユーザー登録など面倒な作業があるので、個人情報をよく分からない会社に登録したくない人や、これからAIを始めたい人に最適です。

AI画像生成(Stable Diffusion)

Stable Diffusionを使用して6枚の画像を生成しました。

NPUではなくGPUのRTX 4060を使用しています

設定・環境はこちら
  • Stable Diffusion Web UI v1.7.0
  • Python 3.10.9
  • xformers 0.0.20
  • 【Check Point】 YesMix v1.5
  • 【Lora】 Mikasa Ackerman
  • 【VAE】vae-ft-mse-840000-ema-pruned
  • 【Prompt】
    • masterpiece, best quality, highres, hmmikasa, short hair, black eyes, scarf, emblem, belt, thigh strap, red scarf, white pants, brown jacket, long sleeves, <lora:mikasa_ackerman_v1:0.7>, holding weapon, sword, dual wielding, three-dimensional maneuver gear, fighting stance, sky,
  • 【Negative prompt】
    • EasyNegative, lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, (worst quality:1.2), low quality, normal quality, jpeg artifacts, signature, watermark, username, blurry, lowres graffiti, (low quality lowres simple background:1.1),
  • 【Sampling method】DPM++ 2M Karras
  • 【Sampling steps】20
  • 【Width】512
  • 【Height】768
  • 【Batch count】6
  • 【CFG Scale】7
  • 【Seed】 1954368363

設定を合わせると同じ画像が生成されます。

Stable Diffusion
(512 x 768)x 6枚
RTX 4070+Core i7-14700F(デスクトップ)
13.3秒
RTX 4060Ti+Core i7-14700F(デスクトップ)
17.4秒
RTX 4060+Core i7-14700F(デスクトップ)
22.1秒
RTX 4060 Laptop+Ryzen AI 9 HX 370
レビュー機
22.6秒
RTX 3060 12GB+Core i7-13700F(デスクトップ)
28.1秒

デスクトップ版のRTX 4060なPCとほぼ同じ性能です。

旧世代のRTX 3060 12GBなデスクトップPCよりも、かなり早く処理できます。

RTX 4060 Laptopのビデオメモリは8GBなので、生成AIの「入門向け」といった位置付けです。

今回のテストだとビデオメモリの使用量は4.9~6.4GBでした。

ちょっとやってみたい!って人なら、ビデオメモリは8GBもあれば十分です。

※AI画像生成は発展途上中です。今後も高速化する技術がたくさん生まれてくると思われます。

冷却ファン音とスピーカー音のチェック

↑実際の冷却ファン音とスピーカー音質については、動画を参考にしてください。

2分30秒くらいの短い映像なので、サクッと確認できます。

Turboパフォーマンスサイレント
ゲーム約52db
扇風機の「強」
うるさく感じる
約45db
扇風機の「弱~中」
約42db
扇風機の「弱」
動画視聴約36db
扇風機の「弱」
約34db
ささやき声
約34db
ささやき声
騒音値の目安
21〜35dbささやき声
36〜40db日常生活の音
41〜45db扇風機の「弱」
46〜50db扇風機の「中」
51〜55db扇風機の「強」
うるさく感じる
56db以上かなりうるさい
不快な音

冷却ファンの動作音は「Turbo」だと「うるさく感じる騒音値」ですけど、本機が特別うるさいわけではありません。

爆音はゲーミングノートの宿命です。

この音に耐えられるかは個人差があると思いますし、ヘッドホンをすれば気にならない人が多いでしょう。

個人的には冷却音が小さい「パフォーマンス」と「サイレント」を常用し、もう少しパワーが欲しい!って時に「Turbo」を使うのが良いのかな … と感じました。

スピーカー音質については、ノートPCとしては「普通」だと思います。

ただ、ゲームなどの高負荷時は、Turboモードだと冷却ファン音に「かき消される」状態。

「サイレント」「パフォーマンス」なら問題ないと思いますが、人によって感じ方は違うので動画で確認してください。

発熱のチェック

サーモカメラでFF14ベンチマーク中の表面温度をチェックしました。

キーボード中央上部/44.8℃

キーボードの最上段・中央付近は45℃くらい。

さわると少し熱いですが、許容範囲だと感じました。

キーボード中央/37.8℃

キーボード中央部分は「ほんのり暖かい」程度。

WASDキー付近/34.6℃

ゲームで多用する「W」「A」「S」「D」キー付近は34.6℃で、まったく問題なし。

パームレスト/34.6℃

パームレスト部分も問題ない温度。よく冷えてます。

背面の排気口/41.5℃

熱気は背面から放出されます。

本機の薄さを考慮すると、非常に優秀な排熱システムだと思います。

「Turboモード」での計測値ですが、「パフォーマンス」「サイレント」でもほぼ同じ温度でした。

バッテリー駆動時間について

本機はカタログスペックだと最大12.8時間も駆動するバッテリーを内蔵しています。

ビジネス向けのノートPCなら十分すぎる容量です。

しかし、FF14ベンチマークをループ再生したところ、30分で残量54%になりました。

グラフィックスに凝ったゲームだと、1時間くらいしか遊べません。

軽めのゲームをちょっと楽しむとか、事務的な作業をするならバッテリー運用でOK。

ゲームは基本的にACアダプターをつないだ方が良いです。

目的に合わせてパワーモードを切り替えると良いでしょう。

ASUSのあんしん保証

ASUSは保証がしっかりしているのもポイントです。

他のメーカーなら有料オプションとなる自損故障も保証対象。

つまり、どんな壊れ方でもOK!

本機は持ち歩きを想定した設計なので、非常にすばらしい保証内容だと思います。

実際に私もASUSのモニターを壊してしまったことがあって、「受付→集荷→修理→受取」に6日かかりました。

日本人のスタッフがメールと電話で対応してくれて、何も不安を感じなかったです。

いざという時の対応が素晴らしく、安心して使いたい人にASUSのPCはおすすめです。

>>ASUSあんしん保証(公式)

メリットとデメリット

ここまでのメリットとデメリットをまとめると、次のようになります。

ここが残念!
  • ゲームによっては画質の調整が必要
  • 4Kのクリエイティブ性能が低い
  • SDカードスロットの方が便利なのでは?
  • 今は使ってみたいAI機能が無い
  • 高負荷時のファン音が大きい
  • 標準価格が高め
ここが良い!
  • スリム&シンプルデザイン
  • 14インチ165Hz液晶
  • M.2 SSDスロットが2つある
  • 充実のインターフェイス
  • 設定次第であらゆるゲームが快適動作
  • フルHDのクリエイティブ作業が得意
  • 保証内容が素晴らしい

ゲームによっては解像度の変更や画質の調整が必要ですけど、あらゆるゲームをサクサク遊べるノートです。

USBポートが多くて拡張性が高く、ゲームだけでなくマルチに活用したい人にもおすすめ。

AI機能はNPU対応アプリの普及に期待 … といったところです。

あと、個人的な要望ですが、microSDよりもSDカードスロットの方が使い勝手が良いと感じました。

「Turboモード」のファン音が人によっては気になるかも。ゲームに合わせて冷却音を抑えた「パフォーマンス」と「サイレント」を使えば問題ないと思います。

あくまで私が使ってみた感想ですが、致命的と感じたデメリットはなく、多くの人が満足できるPCだと思いました。

【まとめ】最新ゲームを遊び尽くせるモバイルノート

まとめるとTUF Gaming F14 FA401は、次のような人におすすめです。

  • 薄型軽量ゲーミングノートが欲しい人
  • 最新ゲームを数年にわたって遊び続けたい人
  • 安心安全なメーカーのPCが良い人
  • AI PCに興味がある人

とにかく薄くてスタイリッシュなデザインが魅力のゲーミングノートです。

グラフィックスに凝った最新ゲームを遊び尽くせる一台。

AI時代を先取りしたい人、長く現役で使い続けられるモバイルノートPCを探している人に最適です。

標準価格は高めですが、ASUS Storeだとしょっちゅうセールを開催しているので、気になる人はぜひチェックしてください。

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更新:2024年12月4日

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